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2012年6月18日(月)

一花がアパートの管理人? PSP版『DUNAMIS15』初回限定版に収録されるドラマCD“セレス荘は刻一刻”アフレコ後のキャストインタビューをお届け

文:電撃オンライン

 MAGES.のゲームブランド・5pb.から、7月26日に発売されるPSP用ソフト『DUNAMIS15(デュナミス フィフティーン)』。その初回限定版に同梱されるドラマCD“セレス荘は刻一刻”に出演するキャストへのインタビューを掲載する。

『DUNAMIS15』

 本作は、2011年にPS3/Xbox 360用ソフトとして発売されたサスペンス・フィクションアドベンチャー『DUNAMIS15』のPSP移植作。PSP版では、本編のキーとなる“過去のエピソード”と、エンディングを迎えた主人公たちの“未来のエピソード”が新規シナリオとして収録されている。それに伴い、描き下ろしイベントCGが大幅に追加されている。

『DUNAMIS15』 『DUNAMIS15』

 初回限定版には、ドラマCDとクリスタルオーナメントが同梱される。ドラマCDでは、“セレス荘は刻一刻”というオリジナルエピソードを楽しめる。インタビューは、ドラマCDの収録後に行われた。

『DUNAMIS15』

 左上から、宮藤一咲役の津田健次郎さん、香藤瑞希役の佐久間紅美さん、妹尾梓役の庄子裕衣さん、仁和菓役の藤田咲さん、櫟井夏來役の仙台エリさん、白大輔役の藤原祐規さん。左下から、陸七生役の鈴木裕斗さん、後藤眞波役の丹下桜さん、倭一花役の島本須美さん、高槻東吾役の東地宏樹さん。

 なお、世津茅早役の茅原実里さんはスケジュールの都合で別日の収録だったため、別途コメントを用意してもらった。(インタビュー中は敬称略)

■このメンバーの一員になれてうれしかった! 演じたキャラクターやPSP版の新エピソードについてコメント

『DUNAMIS15』

――まずはゲーム本編で演じられたキャラクターについてのコメントをお願いします。

東地:最初に高校生役と聞いた時には「こんな声の高校生で大丈夫か?」と思ったんですが、相手役が須美さんだと言われて「それなら自分も大丈夫。もうなんていい仕事なんだろう」と思いました。本当に尊敬している役者さんと一緒に、しかも普段できない高校生役ができるなんて、こんないい仕事はないってくらい嬉しかったです。一旦引き受けた後はスタッフの耳を信頼して、自由にやらせていただきました。……まぁ、自分は高校時代からもうこんな声だったので、そこは許して下さい(笑)。

島本:ほんと高校生ですいませんって感じで(笑)。今でもたまに一言二言程度、少女役をやることはありますが、3,000ワードを超えて高校生をやれるものだろうかとかなり不安があったので、スタッフの方はチャレンジャーだなぁと思っていました(笑)。けれど、やり始めたら皆さんが「全然大丈夫、カワイイ!」といっぱいおだててくれたので、調子に乗ってたくさん喋らせていただきました。長い期間かけて分けて収録したものですから、コンディションだけは気をつけて、風邪をひかないように頑張りました。皆さんに喜んでいただけたらうれしいです。

丹下:こんなにすごい先輩方と同級生になれて幸せです! ゲームはひとりずつ別に収録していたのですが、今日ドラマCDの収録で実際にご一緒させていただいて「ズキューン!」って感じでうれしかったです。いま眞波を演じた直後なので、テンションがかなり眞波に影響されてますね(笑)。眞波はひとりだけずーっとテンションが高くて、ナレーションで唯一喉が休められるってくらい喋り続けてました。

鈴木:厚い芝居をされる大先輩方のなかで、薄っぺらくならないようにというプレッシャーと戦いながら、今時の飄々(ひょうひょう)としたキャラクターを楽しんで演じさせていただきました。高校生と一番歳が近いということで、フレッシュな面も出しつつ演じられたかな、と思います。

藤原:これまで委員長的な役をやったことがなくて、ちょっと苦労しました。何より大変だったのは、東地さんを注意するセリフが多いことです(笑)。普通の声だとこちらが負けちゃうので、東地さんとのバランスを考えてディレクションしていただいた覚えがすごくあります。今回のドラマCDではくだけた部分もありつつ、皆さんと実際にお芝居がやれて楽しかったです。

『DUNAMIS15』

仙台:夏來ちゃんはみんなの後輩というポジションで、みんなの後を一生懸命ちょこちょこついていきます。でも芯は強く、多分ゲーム内で一番悲惨な目に合います。そのぶんドラマCDでは逆の意味で一番壊れていたというか、本編の欠片がどこにもない感じになっていました。カップルなところを遺憾なく発揮してイチャイチャするんですが、逆にイチャイチャが痛々しい、みたいな(笑)

鈴木:そんなこと言わないで!

仙台:はい、すいません。色んな意味で残念なキャラクターになってます(笑)。

藤田:菓は大人しそうで、自分の考えをゆっくりとつとつと喋り、一花ちゃんがいないと何にもできませんっていうような女の子……なんですが、実はすごいトラウマを抱えているという事実が明かされます。そういう、深い役柄を演じさせていただいて……“すごく、楽しかった”です(笑)。

 なにかこう、どんどん自分のなかの深い部分を切り崩しながらやった演技が、実際のゲームでベテランの方々のお芝居にどうはまっているのだろうかと、楽しみにしていました。実際プレイをしてみたら皆さん本当にステキで、『DUNAMIS15』はおもしろいと思いました。このメンバーの一員になれてうれしかったです。いまは菓を演じられてよかったという気持ちでいっぱいです。

『DUNAMIS15』

庄子:梓さんは舞台になっているデュナミス・ベースの研究機関に勤めている研究員ですが、若くして出世していて、生徒とも気さくに接するお姉さんみたいな感じです。でも、台本をめくっていくと徐々に様子が怪しくなってきて、実は……という役でした。島本さんをいたぶらなければならない場面があって(笑)、それを含め色々と高い壁がある役でした。

 人間のなかの卑屈な部分や「女だからって馬鹿にされたくない」など、そういう理解しやすい部分を取っ掛かりにして彼女の向上心、野心を辿って、割と地に足をつけた感じで演じるように気をつけました。最後は派手に締められたこともあり、やりきらせていただいた役だと思います。ドラマCDは本編で見せられなかったカワイらしい部分とか女性らしいコミカルな部分も出せたので、ありがたかったです。

佐久間:瑞希先生は東吾くんのクラスの担任で、明るく元気、先生というよりみんなのお姉さん的存在というイメージでやらせていただきました。ただ、大先輩の皆さんが演じられている生徒の先生役だったので、どれだけ説得力が出せるんだろうというのは、ずっと心配していました。

 自分が生徒だった時に「こういう先生が担任だったらいいな」って思っていたものを想像して、なるべくそれを具現化できるように必死で頑張りました。生徒たちを守る大人としての強さ、ストーリーの核における葛藤があり、素晴らしい経験をさせていただいた役でした。今回のドラマCDでは生徒役の皆さんの伸び伸びしたお芝居を見て、「あーなんか楽しいなぁ」って思いながら勝手に先生気分で見守らせていただきました。

津田:宮藤は大人のポジションということで、やさぐれてやらなきゃなーと思ってたんですが、キャスト表を見たら東地さんが高校生役でいるじゃないですか。「嘘でしょ?」って(笑)。思わず二度見するぐらい驚きました。東地さんより遙かに大人をやらなきゃならない、とにかく大人大人っていうのを求めて、それが収録の時は大変でしたね。

『DUNAMIS15』

――主人公を演じられた東地さん、島本さん、丹下さん、鈴木さんへの質問です。PSP版では、11年前のお話と後日談という形で新しいエピソードが2つ追加されていますが、それぞれで演じられたキャラクターの本編との違いや、印象に残ったシーンについて教えて下さい。

東地:東吾の場合、11年前はいささか真面目かなってくらいで、そう変わりはありませんでした。僕は作品が学園ものでありながら、楽しいだけではない。恋愛に絡みながらもつねに何処かに悲しさをおいてるところが、この作品の魅力だと思っています。今回PSP版が出せて追加エピソードが収録できたのも、その辺りが受け入れられたのかなと勝手に思っていて、単純に続きが作れたということがすごくうれしいです。

島本:PSP版が出せたということはある程度評価されたんだろうということで、この展開自体が本当にうれしく思いました。追加エピソードである11年前では、菓ちゃんと私の役が立場的に変わってます。今度は私がおっとりめに喋っているので、その辺のキャラの違いを楽しんでいただけたらいいなと思います。ゲームではありませんが、クローンを育成している状況って、すでに現代のどこかにあるんじゃないか、という恐怖感があるんですよね。だとしたら、クローンが人間社会に混じってきた時に私たちはどう接したらいいのかなど、なにかいろいろなことを考えさせられた作品でした。

丹下:過去の追加エピソードではみんな性格が変わるんですが、唯一眞波だけは変わらないんですよね。本編でも11年前にデカくんじゃない東吾くんと恋人だった、という話が出てきて気になっていました。それが今回、実際に描かれてすごくうれしかったです。11年前の東吾くんがあるきっかけで周囲から迫害されてしまう事件が起こるんです。でもそんななかで眞波だけは、変わらず明るく接します。眞波は本当にテンションが高くて、最初はうるさいと思うかもしれませんが、ある時から、それが健気に思えるように変わります。その切り替わる時をぜひ聞いていただけたらと思います。

鈴木:七生は2つのうち、どちらのエピソードにも深くかかわらせていただいています。本編での七生は飄々とした裏に葛藤や劣等感があって、みんなと話しているシーンでも心の底からは楽しめなかった。でも後日談では、ありのままの自分を受け入れてくれる夏來ちゃんを相手にして、本当にのびのびと素直に感情を表すことができています。それは演じている僕も一緒で、今回やっと七生の劣等感から解放されて、和やかに楽しく演じさせていただくことができました。「お前ら何言ってんだよ」っていうようなバカップルシーンがたくさん詰め込まれているので、どちらのエピソードも楽しんでいただけたらと思います。

次のページでドラマCDの感想を告白!

(C)2011-2012 5pb.

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