News

2012年6月25日(月)

6月28日に実物大ガンヴァレル、いよいよ起動! 全シナリオを体験しての『ROBOTICS;NOTES』発売直前最終レビューをお届け

文:電撃オンライン

 MAGES.のゲームブランド5pb.から発売される、PS3/Xbox 360用ソフト『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』。6月28日にいよいよ発売される、本作の製品版をいち早くプレイ。その魅力をライター・たぐがお届けする。

『ROBOTICS;NOTES』

 世界を救った男・たぐです。というわけで、ひと足お先に『ロボティクス・ノーツ』の製品版をプレイ。世界を救わせていただきました! いやぁーたぎった!! というわけで、このテンションのままですが、前回同様ネタバレはせずに、プレイしての感想をお届けします。

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 科学アドベンチャーシリーズといえば、クリア後に改めてオープニングを見ると、「おおっ、こんなとこまで出てたんだ!」という驚きがあるのが特徴だったりしますが、今回もまさにそういう作りで、映像や歌詞がゲーム開始時とはまた違う、ものすごく意味のあるものとして楽しめるようになっています。

 このレポートもいろいろと言ってしまいたい衝動を抑えて、オブラートに包みつつお伝えしますが、ゲームのオープニングのようにクリア後に改めて読んでいただけると、また違った文章に見えるんじゃないかなと思います。それでは、まずは本作の概要からおさらいしましょう!

■まずは本作の概要を

 舞台は2019年の種子島。瀬乃宮あき穂が部長を務めるロボット研究部(通称、ロボ部)が、巨大ロボットの建造を目指し、日々奮闘する姿が描かれます。

 しかし、彼らが“夢“を追うのとは別のところで、世界を破滅に導くような巨大な陰謀が動きはじめます。“君島レポート”、“あねもね号集団失神事件”、“エグゾスケルトン社”などのキーワードがカギとなってロボ部の運命といつしか繋がり、世界の命運は、ロボ部に託されることに……。

 熱血青春まっしぐらな序盤からは想像もできなかった展開が、後半待ち受けています。

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』
▲ロボ部が建造を進める実物大ロボット・ガンつく1。人気アニメ『機動バトラー ガンヴァレル』の主役機であるガンヴァレルをモチーフに設計されている(はずなのだが……)。▲ストーリーを大きく動かすカギとなる“君島レポート”。種子島のどこかに隠されたこのレポートを見つけ出すことで、物語は真相へと近づいていく。

 このストーリーに現実味を与えるのが、科学アドベンチャーシリーズお得意の、科学ネタを中心としたキーワードたち。“太陽嵐”や“オーロラ”、“モノポール”など、私たちの世界でも話題になったり、実際にニュースになったりしている事象を取り入れることで、その世界を構成しているのです。

 ちなみに、アドベンチャーゲームではありますが、科学アドベンチャーシリーズの伝統として、選択肢というものは今回も登場しません。その代わりになるのが“ポケコントリガー”。ゲーム中に任意で取り出せるデバイス“ポケコン”に搭載されたミニブログアプリ“ツイぽ”でキャラクターのつぶやきに返信することで、ストーリーが分岐する仕組みになっています。

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』
▲種子島の夜空を照らす“赤いオーロラ”も本作のカギのひとつ。▲他のキャラクターの「つぶやき」への返信で物語が分岐する。

■ストーリーを彩るキャラクターたちの魅力に迫る!!

 ストーリーや設定がおもしろいのはもちろんなのですが、やはりキャラクターたちが全員ものすごく魅力的だからこそ、これだけいい作品に仕上がっているんじゃないでしょうか。

 これは本作の作りにも関係していて、基本は主人公である海翔の視点で物語が展開していくのですが、途中途中でインターミッションという形で、他のキャラクターの視点からも物語が語られます。海翔以外のキャラクターたちもそれぞれの事情や目的を抱えており、そちらの視点から物語を見ることで、ストーリーに深みが増しているわけです。

 各キャラクターの紹介も兼ねて、彼らの物語をちょっとだけ紹介しましょう。

【八汐 海翔】

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 本作の主人公。『キルバラ』という格闘ゲームで全一(世界一)になるのが目標で、他のことにはまったく興味がない。幼なじみのあき穂が部長を務めるロボ部に所属してはいるが、巨大ロボの建造を手伝うわけでもなく、あき穂が作業している間も『キルバラ』をプレイし続けている。

 彼が、世界の陰謀を暴くという“君島レポート”を偶然見つけたところから、物語は大きく動きはじめる……。

【瀬乃宮 あき穂】

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 本作のメインヒロイン。ロボ部部長を務める、熱血ロボットオタク。ロボ部の設立者である、姉・瀬乃宮みさ希が発案した“ガンつくプロジェクト”を実現するため、巨大ロボット・ガンつく1の建造に励む。明るく元気で、空気があまり読めない性格も含めて、みんなを巻き込んでいく力を持っている。

 夢は“ガンつく1”を2020年開催のロボット万博に出展すること。

【神代 フラウ】

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 オタクで引きこもり、会話にはネットスラングを多用し、BL大好き脳内は妄想満載の天才プログラマー。だが美少女! ロボ部でもプログラマーとして活躍することになる彼女だが、“行方不明の母親”というキーワードから、彼女の思わぬ事情が明らかになっていくーー。

【日高 昴】

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 ロボット工学に詳しい、クールで自信過剰な2年生。父親に「ホビーロボットはもうやらない」と発言するシーンがある一方、巨大ロボットの建造を現実に押し進めていく姿も見られる。昴は、ロボ部や自分の中のロボットへの愛情とどう向き合っていくのだろうか……。

【大徳 淳和】

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 空手部所属。都市伝説好きの小動物系少女。あき穂のゴリ押しでロボ部に入ることになるが、「ロボットが苦手」というトラウマを持つ。ロボ部で自分の居場所を見つけられない淳和だったが、あることをきっかけに、自信と自分の存在価値を見つけ出すことになる。

『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』 『ROBOTICS;NOTES』

 ロボ部のメンバー5人に加え、サブキャラクターたちも個性豊かな人物ばかり。エグゾスケルトン社に所属する瀬乃宮みさ希と、その上司の澤田は発言も行動もすべてが怪しかったり、情報屋として海翔に協力してくれるコンビニのお姉さん・瑞榎は、海翔にも言えないある秘密を抱えていたり、“君島レポート”を書き、種子島に隠した君島コウと、彼の秘密を知る愛理の関係だったり。“サブ”キャラクターとは言えないほどの実力と、ストーリーでの重要なポジションを全員が担っているのです。

 と、ストーリーとしてはロボ部の奮闘が中心にはなりますが、そこに絡む人々にもそれぞれの事情があり、その事情をよく知るからこそ、それを乗り越えてロボ部の取り組みに参加する姿に心打たれる。というストーリーになっています。

 体験版で遊ぶことのできた“PHASE01”のように、序盤は緩めの展開。しかし後半、いろいろなキャラクターたちの力や思いがたくさん集まり、そこからは科学アドベンチャーシリーズらしい怒涛の展開でエンディングへまっしぐら! 本当に後半のあの熱い展開は「たぎる」としか言いようのないテンションの上がり方。アドベンチャーゲームで、あんなに気持ちを込めて強く強くボタンを押し込んだのは初めてでした。

次のページでプレイした雑感を語る!

(C)MAGES./5pb./Nitroplus

1 2

データ

関連サイト