News

2012年9月22日(土)

承、絆、斬、狐――今後の『メタルギア』が新PVで披露された“小島プロダクションラインナップステージ”を紹介

文:電撃オンライン

■PS3『メタルギア ライジング リベンジェンス』

“小島プロダクションラインナップステージ” “小島プロダクションラインナップステージ”

 雷電を主人公に、“自由切断”の爽快感を追求したアクションゲームとなっている『メタルギア ライジング リベンジェンス』。小島監督によると、キレることが多い世の中で、ガス抜きをして世の中を平和にしようという志の高い“キレるゲーム”だという。

 本作を紹介するゲストに呼ばれたのが、小島プロダクションの是角有二プロデューサーと、プラチナゲームズの稲葉敦志プロデューサー、齋藤健治ディレクターの3名。登壇者が揃うと、まず東京ゲームショウ2012で初公開となった新たなトレーラーが上映された。

“小島プロダクションラインナップステージ”
▲左から森さん、是角さん、稲葉さん、齋藤さん。着ている“斬T(Tシャツ)”は、TGS会場限定でもらえるコナミスタイルの『リベンジェンス』予約特典だ。

■『メタルギア ライジング リベンジェンス』TGS2012トレーラー

 稲葉さんは、上映された映像を見て小島監督から冗談のように「『ライジング』作らへん?」と言われた時を思い出したとコメント。森さんがそこに突っ込むと、パーティの席で突然そう話しかけられたというエピソードが披露された。その場で稲葉さんは完全に冗談だと思っていたのだが、小島監督は後日正式な相談を持ち込み、そこから本作の制作に至ったという。

 斉藤さんが開発に参加したきっかけも、同様に稲葉さん自身から「『ライジング』やらへん?」と言われ、10秒くらいしか考える時間のない中での決断だったという。そのエピソードに森さんは、かつてのTV番組『電波少年』に出演した芸人のようだと驚愕していた。齋藤さんは“自由切断”というコンセプトについて、「斬ることが楽しくて気持ちいいゲームを作りたい! 前に出てどんどん敵を斬りまくるゲームを作りたい」とアグレッシブに取り組み、稲葉さんは「ちょっと危ない」と思いながら小島監督にそのデザインをぶつけたところ、監督からあっさりとOKが出たことを明かした。

 小島監督は本作について、小島プロダクション内部では“自由切断”にこだわりすぎてゲームができなかったと告白。開発を諦めようかと悩みながら、プラチナゲームズに持ち込んだという。また、小島監督自身は齋藤さんと初対面した時に不安を感じたものの、その3カ月後に納得できるものが上がってきたので、齋藤さんを好きになったと語った。

 トレーラーの最後に登場した非常に巨大な敵については、是角さんによると今回の雷電はメタルギアRAYぐらいなら簡単に倒してしまうため、それ以上の強敵として登場させたとのこと。しかし稲葉さんが「僕も斉藤もこれ以上ネタを出さないでくれて言うんですよ! 今日も打ち合わせで“(巨大な敵を話題に)出すのやめましょうよ”と言っていたのに」と制止し、さらに小島監督が「雷電より強い奴おるでしょ? あいつです。乗ってるの……ウソ!」とかぶせボケを開始。なかなか収拾がつかない状態に突入していった。

 本作では従来の『メタルギア』シリーズにあったようなスニーキング要素は極めて少なく、ひたすら斬って前へ進む、アグレッシブなゲーム性となっている。小島監督はゲーム内の“自由切断”の気持ちよさについて、料理の煮る・焼く・フライといった要素は今までのゲームにあったものの、倒すでも殺すでもなく“斬る”という要素はこれが始めてだからではないかと謎の持論を展開。齋藤さんによると海外でも“自由切断”の反響は高く、体験会ではひたすら敵を細切れにするプレイヤーも多かったとのこと。

 体験版をプレイしていた菊地さんは、感想として「どうやって輪切りにするか、縦切りにするか、千切りにするか、本当に楽しいゲームですよ!」と発言。森さんが「本当に料理の話になりそうですね」と言うと、「もう料理ゲームでいいんじゃないですか? 最後にカレーができるみたいな」と返し、観客を笑いの渦に巻き込んだ。

 さらに、本作の登場キャラクターやキャストについても、改めて発表された。主人公の雷電を演じるのは、もちろん堀内賢雄さん。ゲーム冒頭で雷電の左目と左腕を奪うサムエル・ホドリゲスを演じるのは平田広明さんで、今回のプレイアブル展示の中でボスとして登場するLQ-84iを演じるのは細谷佳正さんだ。

 LQ-84iは、当初は雷電の前に敵として立ちはだかるAI兵器。雷電に倒された後に改造され、ウルフという名前で雷電をサポートする。次に紹介されたのは、『メタルギア ソリッド 4』から引き続きサニー役の井上喜久子さん。今回のサニーは11歳に成長していて、色々な面で変化しているという。なお、ビジュアルについては後日公開される。

“小島プロダクションラインナップステージ” “小島プロダクションラインナップステージ”
▲菊地さんはLQ-84iが「強すぎるし理屈屋でブツブツ言うし大嫌い」とのこと。強さに関しては体験版をプレイした方々の反応が芳しくなかったため、製品版までに調整されるらしい。

 雷電と敵対するPMC“デスペラード・エンフォースメント”の新たな面々とキャストについても初公開された。紅一点のミストラルを演じるのは、朴ろ美(※ろは王へんに路)さん。磁力で身体を自由に分割できるモンスーンを演じるのは江原正士さんで、彼らを統率するリーダー・サンダウナーを演じるのは、西田健さんだ。

 ミストラルは大量の子月光を指揮することができ、子月光を引き連れて雷電を襲う他、子月光の腕を身体に装着したり、棍や鞭のような武器にしたりする。“何でもありの変なキャラ”と紹介されたモンスーンは、小島監督が「こんなのどうやって斬るねん!」と怒り出すほど厄介な相手で、その倒し方を探るのが楽しさになるという。サンダウナーは以前のトレーラーでも大統領を殺害していた“分かりやすい悪役”で、二刀流で敵を斬り刻む。

 雷電の所属する組織“マヴェリック・せキュリティ・コンサルティング”のメンバーは、セーブを担当するコートニーを沢城みゆきさん、軽いノリのケヴィンを中村悠一さん、マヴェリックの社長であるボリスを菅生隆之さん、ドクトルを麦人さんが、それぞれ演じる。

“小島プロダクションラインナップステージ” “小島プロダクションラインナップステージ”
▲是角さんが漏らした情報によると、雷電やウルフを改造したドクトルは、マヴェリック社外の人物とのこと。これは何やら重要な要素らしいが……?

 TGSで設置されている試遊台は、ビジネスデイ初日はE3版とTGS版がそれぞれ用意されていたが、ビジネスデイ2日目はTGS版のみとなっていた。これについては、TGS版を遊びたいという声が大きい中で混雑を回避するためだったが、逆にE3版を遊びたいという声も上がったため、パブリックデーは状況を見て随時決定するとのこと。なお、本作はレーティングの都合上、国内版と海外版では血の色や人体の切断面の色が変更されている。海外版には日本語字幕も表示できるので、よりバイオレンスな内容で楽しみたい人は、海外版の購入を検討してみてはいかがだろうか。

→FOXエンジンで作られた最新作をデモ!(3ページ目へ)

(C)Konami Digital Entertainment Developed by PlatinumGames Inc.
(C)Konami Digital Entertainment
(C)Konami Digital Entertainment / GREE

データ

関連サイト