2012年10月19日(金)
――次に、PC向けに発表された『キングダム ハーツ for PC ブラウザ(仮)』についてお聞きします。ゲーム内容はどういったものになるのでしょうか?
野村:基本は一般的なブラウザゲームです。本シリーズのようにアクション性が強い内容ではなく、カードを使った簡単操作でアクションバトルをしていきます。自身のアバターをカスタマイズしてディズニーのワールドを冒険する、これまでとはベクトルが違う遊び方になっています。なかには複数人協力プレイでボスとバトルする、オンラインならではの要素もありますよ。
――複数人のプレイヤーと一緒に遊ぶことが、この作品の軸となっているのでしょうか?
野村:いえ、基本的には1人プレイ用です。『キングダム ハーツ』シリーズのファンはこれまで同様、多くは1人でプレイする形式を好まれるんじゃないかと思うので。
――もしやこちらの作品も、制作は大阪チームが担当しているのでしょうか?
野村:いえ、別のところで開発してもらっています。企画やデザインに関しては内部で行っていますが、これまでとは違いブラウザという特殊な形式ですので、ノウハウがある外部にお願いしています。現在、システムまわりは順調に構築されているのですが、ビジュアル的にはもう少しブラッシュアップしていく予定です。まだ制作途中ですが、サービス開始後にも仕様が追加されていく予定なので、多くの方に参加していただきたいですね。
――ストーリー的には、どのような内容になるのですか?
野村:本筋のストーリーとは完全に離れた、外伝的タイトルになります。そもそもブラウザゲームという性質上、そこまでストーリーに盛大な仕掛けを入れているわけではありません。そういう意味では、ファンの方もシリーズ未経験者の方も、同じスタート地点に立って遊べると言えます。もちろん、シリーズの世界観を破棄しているわけではなく、ファンなら深く考察できる展開も組み込んでいます。ブラウザ用に新キャラクターも描き起こす予定です。
――新キャラも登場するのですね! そのキャラが本筋の物語に絡んでいくという展開は……?
野村:それは話せませんが、ブラウザ版も早く遊んでいただけるよう鋭意制作中ですので、もう少しお待ちください。
▲『キングダム ハーツ for PC ブラウザ(仮)』は、基本料金無料(アイテム課金制)のPC用ブラウザゲーム。配信日は未定。 |
――少し別のタイトルについてもお聞かせください。まず、配信中の『すばらしきこのせかい(以下、すばせか) -Solo Remix-』ですが、iOSアプリになった理由は?
野村:複雑な理由が重なった末の決断です。プレイしたユーザーさんからは、おおむね好評をいただいたようで、なによりです。
――『すばせか』には、続編を期待する声も多いように思います。
野村:個人的にも『すばせか』は気に入っていますし、枝葉を広げたいタイトルなのです。今後の展望のためにも『すばせか -Solo Remix-』が多くの方に楽しんでいただけることを期待しています。
――先日の「FF展」で『ライトニング リターンズ FFXIII』が発表されましたが、こちらに関する野村さんの作業はいかがですか?
野村:ライトニングとスノウの新衣装を手がけたましたが、そちらの自分の作業はすでに終わっています。
――ライトニングの話題になると、もう一方の『ヴェルサス』の動向も気になりますが?
野村:ちゃんと制作は続いていますし、スタッフ一同頑張っていますので、今しばらく続報はお待ちください。
――では最後に『キングダム ハーツ』ファンに向けてメッセージをお願いします。
野村:これまで一貫して描かれてきたゼアノート編と呼んでいた物語は、正式名称を“Dark Seeker(闇の探求者)編”と呼んでいます。この“Dark Seeker編”の完結を見届ける前に、ぜひHD版で予習をしていただければと思います。
『キングダム ハーツ』シリーズはもう10年も続いている作品で、今回発表された『キングダム ハーツ -HD 1.5 ReMIX-』と『キングダム ハーツ for PC ブラウザ(仮)』は、まったく違ったアプローチの2作ですが、現シリーズのラストへの思いを馳せながら、楽しみに待っていてください。
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