どんと来い、ビスクラワンパン――『拡散性ミリオンアーサー』電撃プレイ日記その5“僕はなぜベストを尽くさないのか？”

文：そみん

■“裏切る宿命”にキュン！　モードレッドの運命が気になって遊び続けています

　肝心のストーリーについては、ネタバレの危険もあるのであまり詳しくは語りませんが、基本的にはバトルものです。海の向こうから攻めてくる外敵や、ブリテンの支配権をめぐる内なる敵“11人の支配者”、そもそも約100万人のアーサーがそれぞれ真の王を目指しているわけで、思わぬ裏切りや意外な共闘に満ちた熱い展開を楽しめます。

▲見るからに怪しいヤツもいれば、己の信条からやむなく主人公と敵対する存在も。もちろん、我欲で動く単なる外道も登場します。いずれにせよ、ストーリー展開が熱いことはたしかです。

　ブリテンや聖剣といったキーワードを見るとわかるように、本作の物語は“アーサー王物語”をベースとしており、おなじみの人名や地名、用語も登場します。マーリンと言えばアーサーおかかえの魔術師にして相談役ですし、アーサーと敵対する魔女と言えばモルゴースです。その他、ランスロットやガウェインといった知名度の高い騎士も多数登場します。

　もちろん、本作は“アーサー王物語”を再現するものではなく、オリジナルの設定の上に成り立つストーリーです。ただ、グィネヴィアはアーサーの妻という設定ではなく、円卓のシステムを管理するという意味でアーサーのパートナー的な存在であるなど、“アーサー王物語”の設定をうまく生かした別設定になっていることが多いです。

▲“アーサー王物語”を知っている人ほど、うまくミスリードされてしまう展開もあります。

　裏を返せば、“アーサー王物語”を知っていると、なんとなく物語展開が予測できる部分もあります。個人的には、そういう微妙なラインのキャラクターが登場した時が一番盛り上がります。例えば、“アーサー王物語”的にはガウェインとの因縁で有名な緑の騎士が現れて、いきなり「私の首を落とせ」なんて言い始めた時には、プレイしていて思わずニヤリとしてしまうわけですな。

　とりわけ僕がワクワクしながら見守っているのが、モードレッドの動向です。モードレッドの役回りは“アーサー王物語”の中でも諸説ありますが、基本的には悪役で、ある意味でラスボスというか隠しボス的な存在です。そんな彼の『拡散性ミリオンアーサー』における設定は、こんな感じになっています。

　“裏切る宿命”という言葉にキュンと来た人は、たぶん僕だけではないはずです。“アーサー王物語”のモードレッドを知っている人ほど、「そういう解釈もあったか！」とヒザをぽーんと打つとともに、「それでそれで、この先どうなる!?」と気になってしまう流れであります。少なくとも、僕はそうでした。

　しかもまた、このモードレッドがめちゃくちゃいい子なんですわー。“裏切り”という超ネガティブな宿命を持って生まれた自分の出自や存在価値を思い悩んじゃうような、純真な心の内を見せられつつ、そんな存在を受け入れる主人公のアーサーとのやり取りは、僕的なベストオブ名シーンです。

▲モードレッドとアーサーが激突する屈指の名シーン。生の感情がぶつかりあう際の熱気は、たまらんものがありますね。

　やがて必ず訪れるという、裏切りの時。その時、はたしてモードレッドはどんな気持ちで運命を受け入れるのか。そして、その宿命を知ってなお彼を同胞としたアーサーは、どのような処断を行うのか。……モードレッドがらみの展開は格段に熱いこともあって、思わず余計なことまで言いそうになりますが、その結末はぜひ皆さん自身でお楽しみください。

▲モードレッドに関するエピソードは、現在配信されているストーリー中でしっかりと楽しめます。リアルタイムで遊んでいた時は、早く先が見たくてやきもきしてました。

　余談ですが、こんなに愛するモードレッドのカードを僕は持っていません。以前に行われたイベントで登場した魔装型モードレッドも入手しそびれて後悔しています。いやあ、片思いはつらいですな。いつもはまったり派の僕ですが、恋するカードに対してはもっとアクティブに動けばよかったと、ちょっと反省しております。

→プレイ日記ですし、自慢（？）のデッキもさらしておきます（3ページ目へ）

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データ

関連サイト

• 『拡散性ミリオンアーサー』公式サイト
• “電撃ミリオンアーサー”