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2012年11月28日(水)

前作から確実におもしろくなった! 『アンチェインブレイズ エクシヴ』をプレイした編集&ライターがダンジョンRPGとしての確かな手ごたえを語る

文:キャナ☆メン

■着実に強くなる喜び+少しずつマップが埋まる喜び=ダンジョンRPGのおもしろさ!?

ごえモン:さっきの話で、キャナ☆メンはちゃんとダンジョンRPGとして楽しめたと言っていましたけど、具体的にはどんな部分でそのように感じました?

キャナ☆メン:やっぱり、宝箱を発見してうれしいとか、レベルアップしてうれしいとか、冒険の出来事1つ1つに喜べることじゃないですかね。地味ですけど、最近のRPGには“いつの間にかレベルアップしている”とか“回復アイテムを手に入れたけど別にうれしくない”とか、そういうゲームも少なくないですし。RPGの基本的なところが楽しめたのは印象深いです。

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲レベルアップして、微妙にステータスが上昇しただけでも戦闘では結構違う。レベルアップ時に得られるSPでスキルも獲得できるので、1回1回のレベルアップで戦力に差が出る。だが、その分レベルアップは普通のRPGより遅い。

ごえモン:確かにそれは感じます。ハック&スラッシュ型のRPGになっているので、普通にお金をためて店で装備品をそろえるRPGとは、武器や防具の価値が全然違いますよね。バランス的にも、宝箱から1段階上の装備を見つけるだけで、戦闘での有利・不利がガラッと変わる部分もありますし。着実に強くなっていると感じられる、そこがおもしろさじゃないかと僕は思いました。

KAZUYA:序盤、回復役のいないヒルダルートで敵が薬草を落とした時なんかも、たまらなくうれしくなるよな。薬草って一番低ランクの回復アイテムなのにさ(笑)。

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲3ルートに分かれる序盤は、自分の好きな順番でプレイ可能。ヒルダルート(右)は前衛のみのパーティとなり、ソフィアルート(中央)は後衛のみのパーティ、リュウガルート(左)はバランスのいいパーティ編成になる。

ごえモン:そうですね(笑)。でも、敵からあまりお金を入手できないので、装備品や回復アイテムを充実させるのは大変でした。普通のRPGの感覚でプレイしていると、全然お金が足りなくて。ちょっと難易度が高めの感じもしますね。

KAZUYA:でも、素材を集めて合成屋を活用すればなんとかなるんじゃないか? 合成屋のサラも合成を重ねることで徐々に成長していくし、“着実に強くなっていく”おもしろさはゲーム全体で感じられる部分だと思う。

キャナ☆メン:中盤以降、3ルートのパーティが合流するとアイテムやお金に余裕がでてきますけど、それでも装備品の値段が高いから、全員分の装備を店でそろえるなんて厳しいですしねえ。合成屋はかなり重宝します。町で受けられるクエストもあるけど、合成屋のリストを見て素材を集めるのも自分の頭の中でクエストのような目標になっていきますし。目標を持ってダンジョンに潜れるのも、長い探索で飽きないポイントの1つかも。

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲ルートの合流後、パーティは8人から4人を選んで組むことになる。一軍のパーティを作ったとして、その4人分の装備を店でそろえるのもつらい。基本的には合成屋で装備を充実させ、素材がなかなか集まらない装備は店売りで代用するのがいいかも?

ごえモン:プレイしていて、“このマップだけは踏破率を100%にしよう”とか“この階層で、現時点の最強装備を整えよう”とか“レベルをここまで上げよう”とか、小さな目標をチクチク達成していくのがおもしろいですよね。ダンジョンRPGはあまりプレイしたことがないですけど、普通の広いフィールドを歩いて世界中を旅するRPGに比べて、小さな目標を持ちやすいのかなと。

KAZUYA:最近はクエスト制のRPGが主流だけど、昔は自分の頭の中で目標を作ってRPGをプレイするのが普通だったしな。まあ、このゲームもクエスト制ではあるわけだが……俺は正直、もっと中身のあるクエストであってほしかったと思う。クリアすると初心者が1つ1つゲームを覚えられるとか、クエストをプレイしながらキャラクター同士のサブエピソードが見られるとか。数はそこそこだが、単純なお使いクエストが多すぎないか?

キャナ☆メン:お金が報酬のクエストはすごく助かりますけどね。序盤は特に、主な収入源がクエストでしたし。大学生の時、せんべい1袋で5日間食いつないだ後の仕送りくらいうれしかったですよ(笑)。

ごえモン:なんですかその話(苦笑)。それと絆クエストは、キャラクターの育成にかかわる大事なクエストですよ。達成すると獲得できるスキルが増えるから、やり甲斐はあると思います。

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲絆クエストは、他のキャラクターと絆を深めることで、そのキャラクターと同じ種類のスキルが入手できるようになるもの。中にはストーリーを左右する重要な選択が、絆クエストの発生にかかわることもある。

KAZUYA:うーん……それでも納得しきれない部分はあるが、ここでクエストにこだわりすぎても仕方ないか。肝心のダンジョン探索自体はかなり楽しめたしな。引き際を頭の隅に置きながら未知の領域に侵入して、少しずつマップを作り上げていくダンジョンRPGならではの醍醐味はあったと思う。

ごえモン:ダンジョン探索は、序盤の3つに分かれたルートが特におもしろかったと思います。主人公のリュウガはバランスの取れたパーティですが、他の2人のヒロインは後衛と前衛に偏った構成だったので、制限のある中でのダンジョン探索はHP・MPやお金の管理についてやり繰りをいろいろ考えましたし。やっぱり、RPGは強くなるまでの苦労する期間が楽しいです。序章でゲームの基本を覚えた後、ダンジョン探索について学べる本当のチュートリアルが序盤の3ルートじゃないかと思いましたよ(笑)。

キャナ☆メン:そうですよね。それにザコ敵とのバトルもいい刺激であり、目標でしたね。直前にどこまでレベルを上げるかにもよりますけど、初見のモンスターはちょっと強めで油断できない。そこでちょっと気を引き締めて先に進むようになって……徐々にレベルや装備のランクが上がっていくと、ちょっと強めに感じたモンスターが楽に倒せるようになってきて強くなった喜びを感じて。それと一緒にマップが埋まっていく喜びもありますし。

KAZUYA:言葉にすると当たり前のようだけど、初見の敵の一撃はHPをごっそり削られるしな。けど、バトルで一番よかったことは前作よりバランスがよくなったことと、フォロワーを手に入れるアンチェインのシステムが改善されたことかもしれない。『レクス』だと攻撃中に敵をアンチェインできるようになるんだけど、そのまま他の味方の攻撃で殺してしまう現象が結構あったんだよ。今回の『エクシヴ』では戦闘開始時にアンチェインできるか否かがわかる。これで随分遊びやすくなった

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲戦闘開始時に敵が“たじろいだ”らアンチェイン可能な合図。アンチェインにはカリスマゲージを1つ使用するが、意に反して敵を倒してしまう“事故”は起きなくなった。

ごえモン:そうだったんですね。それでは、次はフォロワーのことについて話していきましょうか。

→スキルによる育成要素の幅をさらに広げる“フォロワー”とは?

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