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2012年12月21日(金)

『龍が如く5 夢、叶えし者』はゲーム界随一の“超絶豪華な幕の内弁当”であるッ! 【電撃PSプレゼンツ この冬はこれで遊べ!】

文:電撃PlayStation

 約2年ぶりのナンバリングタイトルとして12月6日に発売され、そのボリュームとクオリティが話題を呼んでいる『龍が如く5 夢、叶えし者』。おそらくプレイ中でもまだまだクリアまで至っていない人が多いであろうこの大作の魅力について、すでにサンプルROMで一度ゲームをクリアし、さらに改めてやり込みプレイ中の電撃PlayStation副編集長の私、おしょうが語らせてもらいます!

『龍が如く5 夢、叶えし者』

■未プレイの人にこそ再認識してほしい“『龍が如く』シリーズとは何か”ということ

 まず、『龍が如く5』について語る前に、なぜ自分がこのシリーズを7年間プレイし続けているか、そして多くのファンに支持され続けているかについて、ちょっと(といいつつ長いですが)書いておこうかと思います。

 というのも、本作については1作目から今回の『5』に至るまで進化を続け、数多くのファンを獲得するに至った一方で、これまで興味を持たなかった一部の未プレイの人には、いまだに「なんだかすごそうだけど、いったいどのようなゲームなのか」ということが正確に伝わっていない気もするんですね。

 もちろん公開されている情報から、“日本の裏社会やアウトロー的な人間たちのドラマを描いている”ことや、“現代の日本の街並みがリアルに再現されている”ことなどは伝わっていると思うんですが、本作の最大の魅力は、総合すると“日本ならではのエンターテイメントの徹底的な追求”なんじゃないかと思うわけです。

 具体的に、まず物語について。『龍が如く』シリーズの物語は一貫して、かつて極道の世界に身を置いた主人公・桐生一馬を中心に綴られており、極道の世界から離れた後も、さまざまな形で事件に巻き込まれていく彼の姿が描かれていきます。が、裏社会という物語背景は、あくまでこのシリーズの世界観を表す1つの側面でしかありません。

 むしろナンバリングタイトルごとに色濃く描かれているのは、桐生一馬という(『5』の時点では44歳の)男の生き様、そしてとんでもない強さを持つ桐生という男をプレイヤーキャラにして描かれる、実際の日常生活では体験できないような“現代日本のファンタジー”なのです。

 裏社会という作品世界の設定は、いわばRPGにおける勇者のように、悪いモンスター(=チンピラやヤクザなど)を蹴散らし、魔王(=さまざまな陰謀)を挫くファンタジーを、現代の日本を舞台にして描くための“足かせ”を取り払うためのものだとも言えます。ですから、実はアクションゲーム好きだけでなく、これまでRPGを中心にプレイしてきたユーザーが熱くなるエンターテイメント要素も豊富だったりします(レベル上げ要素もたくさんありますし)。

 実際、RPG好きのゲームファンが、ちょっとしたきっかけで『龍が如く』シリーズにハマるケースも、これまで編集部で数多く見てきました。あと、なにげに随所に(イイ意味で)「バカだな~(笑)」とつぶやいてしまう要素が満載なのもシリーズの愛すべき要素です。

『龍が如く5 夢、叶えし者』
▲桐生一馬の強さは44歳になっても衰えを見せず。彼の信念と強さが今回もプレイヤーをアツくさせる。

 次に、現代の“生きた街”をゲームで描いていることについて。『龍が如く』シリーズは実在する繁華街をモチーフにして(しかもゲームの発売年と同じ時代設定で)舞台となる街を構築していることもあり、いわゆる海外のオープンワールド型のアクションゲームと比較されるケースが多々あります。しかし、実は“なんでもできる”が特徴であるオープンワールドアクションと『龍が如く』シリーズとは、明確な違いがあります。

 『龍が如く』シリーズでは、リアルに描かれた街の中の、ゲームに関係ない施設や店のすべてに、むやみに入れるわけではありません。また、道行く通行人をいきなり殴ったりといった、無差別&無法な行為をできるということもありません。その代わり、ゲームセンターに入れば『バーチャファイター2』などのゲームを1本丸々プレイでき、飲食店に入れば実際にその店で食べられる各種料理を食べて体力を回復でき、街行く人々と話せばちょっとしたドラマを体験できるなど、個々の施設に、個々の楽しみや用途が用意されています。

 よって、例えばなんでもできるオープンワールドアクションを「なんでもそろえたからなんでも食べていいよ」というバイキング料理に例えるなら、『龍が如く』シリーズは「あれも、これも、全部味わうと全部おいしいパッケージを用意しました」といったフルコース料理、いや日本のイメージに即するなら“幕の内弁当”みたいなものだといえるでしょうか。そんなふうに“日本人がグッとくるエンターテイメントを1本のゲームに詰め込めるだけ詰め込んだ”作品が『龍が如く』シリーズだと言えるわけです。

『龍が如く5 夢、叶えし者』
▲街の看板や店などは、実在の企業のものを多数再現。タイアップ企業の数もシリーズ最多で、その街を知っている人なら、マップを見なくても画面だけでどこかがわかるはず!

→『龍が如く5』はシリーズ最高峰の作品だと言える理由(2ページ目へ)

(C)SEGA

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データ

▼『PlayStation 3 龍が如く5 EMBLEM EDITION(250GB)』
■メーカー:SCE
■発売日:2012年12月6日
■価格:37,800円(税込)
 
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