フルHDになった“大神降ろし”は必見！ ダウンロード版が配信される『大神 絶景版』の魅力をレポート【ゲームやろうぜ！】

文：サガコ

　電撃オンラインでは、年末年始特別企画として“ゲームやろうぜ！キャンペーン”という読者参加企画を実施中。今回は、“個人的名作ゲーム”の読者投票で1位にランクインしたカプコンのPS3『大神 絶景版』について、『大神』を愛するライターが紹介します。

　どうもっ、動物や神様が主役だったり、ふわふわっとしたイメージのゲームに目がない方、ライターのサガコです！　好きな動物はスライム、サキュバス、狼、虎、兎、未完成の白鳥、その他。最近は役場の業務を24時間こなす頼もしいシーズー犬も大好きです。好きな神様は「ワンッ！」って吠えたりする神様や、死んだ戦士の魂を集める戦乙女や、タブレット操ってあてにならないお告げしちゃう仏さまや、ジーパンはいたりする神様などもお気に入りです。それがどうしたィ！

　というわけで今回は、そんな私のハートにどストライク！　待望のダウンロード版が本日12月20日に配信される、PS3用ACT『大神 絶景版（以下、絶景版）』をご紹介します。『電撃PlayStation』（アスキー・メディアワークス刊）の人気投票でも、上位にランクインし続ける名作『大神』のHDリマスター版。その魅力をじっくりとお届けいたしますよ！

■そもそも『大神』とはなんぞや？

　さて、冗談めいて導入部分を書いてはみましたが、この『大神』というタイトル……実はPS2版の開発発表当初から「気になる人にはたまらなく気になる！」という、大いなる魅力を持った作品でした。

　まず圧倒的だったのはビジュアルのインパクト！　日本画や水墨画を彷彿とさせる、やさしくも力強い色合いの絵やキャラが、デジタルの力を得て鮮やかに動くさまに、国内外を問わず高い評価の声が上がりました。

　そして、世界そのものを切り取って時間を止め、その風景にプレイヤーが線を書き入れることで世界に様々な影響をおよぼすというシステム“筆しらべ”。これが当時はとっても斬新で、これまた見る人を驚かせ、ワクワクする気持ちを駆り立てたのでした。

　とにもかくにもデザイン＆システムにおけるファーストインパクト＝ビジュアル面が鮮烈だった『大神』。いざ発売されてみるとキャラクターやシナリオ、音楽の素晴らしさも相まって、心に残る名作と絶賛され、数々の賞も受賞したのです。今も根強いファンが世界中にいて、「まさに不朽の名作！」というわけなのです。

　ですが6年の時を経て、ハードが移り変わり、プレイ環境もHDへと進化。そうそうカンタンに新規ユーザーが以前のハードのゲームを好きなようにプレイできる環境ではなくなってしまいました。ですがようやく！　今年の秋に!!　遂にPS3でHDリマスター版の『絶景版』がパッケージとして発売されたのです。発表を聞いた時の私のはしゃぎようったら、もう尋常ではありませんでした。

　あの！　美しかった『大神』が！
　当時ブラウン管で遊んでても「美しい～！」と涙してた『大神』が！
　はりきって買い直しちゃった液晶テレビで、もっとキレイに遊べるなんて!!

　そう、かつてのおもしろさそのままに、余計な足し算一切なしでただただ鮮やかに！

　私個人としては、これこそが望んでいた進化でありました。何も足さず、何も引かず――待望の『絶景版』が発売されたことによって、私は6年前と同じようにまた「これいいよ！　ほんっとイイよ！　ハンカチのご用意をしてご覧ください、だよ!!」と言える日々が訪れたわけなのです。

■日本らしい美しさや物語、キャラの躍動感に心躍る!!

　ひとまずもう、見てください。この画面写真。好きな人にはたまらない、このやさしい印象や色づかい。

▲海外にもファンがたくさんいるというのもうなずけます。誰もの心にあるニッポン、といったイメージがそこにあります。

　『大神』の物語は、美しき日本の神話やおとぎ話をモチーフにした世界観で語られていきます。主人公の名はアマテラス。白き狼の姿をした太陽神でありながら、過去の妖怪たちとの戦いで力を使いはたしたため肉体を失い、眠りについていた神様。再びナカツクニに、妖怪・ヤマタノオロチの脅威がもたらされたため、本来の持つべき力を宿さぬままに現世へよみがえりました。

▲神様の証である、赤い隈取が印象的なアマテラス。しかし、信心深くない今のナカツクニの人々には隈取など見えないので、「昔この国を守ったという偉大なる大神の石像・白野威（しらぬい）様によく似た、まっ白いトボけたわんこ」としか映りません。

　かつてアマテラスと英雄イザナギが成しとげたヤマタノオロチの封印は、なぜ解かれてしまったのか？　妖怪がはびこり、草花枯れはて、すっかり色あせてしまったナカツクニに再び光と命を取り戻すことができるのか……？　アマテラスは自身より失われてしまった“筆しらべ”の力を取り戻しながら、妖怪たちを倒し、世界に命を取り戻す旅路へとおもむくのです。ですが、その旅路はもちろんひとりぼっちではありません！

　アマテラスの大事（？）なパートナー、それが絵師のイッスン。そう、おとぎ話の一寸法師がモチーフのあのイッスンなわけですが、こちらは随分小生意気で本作の大事な盛り上げ役です!!

▲筆の力で世界を変えてしまう“筆しらべ”。その神の御業を盗もうと、絵師のイッスンはアマテラスにムリヤリくっついて旅へ。人の言葉を話せるイッスンが、道中をいい感じで引っかき回してくれます！

▲ちょっぴりエッチで、とにかく口が悪いお人好し。アマテラスとの名コンビに笑って笑って、最後は涙が出てしまうほど。

　このコンビが物語の中心となって、ナカツクニから妖怪を追っ払うべく奮闘する物語。旅の途中には出会いがたくさん訪れます。かぐや姫もいれば、里見八犬伝の伏姫もいるし、ヒミコもいれば、竜宮城もある。とにかく、日本のありとあらゆる神話や伝説がてんこもり！　たくさんの数えきれないほどの出会いと別れを繰り返し、小さな感動、大きな感動を積み上げて、彼らは一歩ずつナカツクニを脅かす闇の存在へと近づいていくのです。

▲楽しい出会いにはミニゲームもつきもので……これがまたたくさん種類があって、遊びごたえ満点！　細かなストーリーも絡んでくるので、思わずクリアせずにはいられません。

　そうして、あなたが最後にたどり着くラストバトルとは……？　ちなみに私は、冗談ではなくハンカチ一枚びっしょり濡らす勢いでした……。この物語がHDリマスターで楽しめるっていうんですから、できることならもう家に100インチ超のテレビを買いたいくらいです！

次のページでアクションや『絶景版』のポイントを紹介！

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データ

関連サイト

• 『大神 絶景版』公式サイト
• 電撃オンライン内“ゲームやろうぜ！キャンペーン”特設ページ