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2013年2月5日(火)

新規ルートは物語を根底からくつがえす展開に――『リベリオンズ』シナリオライター・月島総記さんにインタビュー!

文:ごえモン

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

 イエティから、2013年3月に発売されるPSP用ソフト『リベリオンズ Secret Game 2nd stage(以下、リベリオンズ)』。そのシナリオを担当したチーム月島の月島総記氏にインタビューを行った。

 本作は、2011年3月にWindows PC用ソフトとして発売された『シークレットゲーム CODE:Revise(以下、CODE:Revise)』のリメイク作。ディレクションに中澤工氏、シナリオにはチーム月島(月島総記氏、日向もやし氏、月島トラ氏)という『ルートダブル -Before Crime * After Days-(以下、ルートダブル)』の制作陣が参加。原作スタッフも全面的に制作協力しており、最高の環境下で『CODE:Revise』を進化させている。

 インタビューでは、『CODE:Revise』から大幅に新規要素が追加された経緯や、『リベリオンズ』と名を改めた本作の見どころ、魅力について伺っている。未だ全貌が明らかとなっていない完全新規ルート・Cルートにも迫っているので、ぜひチェックしてほしい。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』 『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』
『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』 『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

■誰にも予想できないルートを作りたかった

――本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、以前インタビューさせていただいた時に、プレイしているゲームは『シークレットゲーム』という回答がありましたよね。あれは今回の伏線だったのでしょうか。

 はい、伏線です(笑)。インタビューの回答の中にも、ちょっとした仕掛けを仕込んでおこうというイタズラ心です。なのでこのインタビューの中にも、何か伏線が仕込まれているかもしれませんね。ともあれよろしくお願いいたします。

――なるほど、ではかなり前から決まっていたことなんですね。

 実は今回の仕事のご依頼は、『ルートダブル』のお仕事が終わる前に、すでにいただいておりました。ありがたいことに中澤さんから「次もまた一緒にお仕事しましょう」とお話をいただいておりましたので、『ルートダブル』の仕事が終わると同時に、そのまま『リベリオンズ』に突入したという感じです。

――なぜ、Bルートが一新され、完全新規となるCルートが追加されることになったのでしょう?

 Bルートの一新とCルートの追加については、確か中澤監督との打ち合わせの際に、話し合って決めたことでした。理由としては、“原作で活躍できなかったキャラに活躍の場を与えたい”“誰も展開が予想できないようなルートを作りたい”といったところでしたね。中澤監督のご意向も、打ち合わせの中で十分ヒアリングし、なるべくすべて盛り込もうと決めました。

 シナリオチーム内ではそれ以前に、何度も打ち合わせを重ねていたのですが、我々の意向もまったく同じだったのですぐに方向性が決まりました。やっぱりみんな活躍させてあげたいですし、中澤監督や我々が参加する意味のある作品にしていきたいという思いもありましたね。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』 『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

――そんな新規要素が追加された『リベリオンズ』の魅力、見どころについて教えてください。

 これは原作の『CODE:Revise』にも言えることですが……『リベリオンズ』のキャラたちは、前作のキャラたちよりもアクが強いです。主人公の藤田修平からして一筋縄ではいかない奴だし、他のメンツも濃くて厄介な連中がそろっています。

――確かに、修平は『シークレットゲーム』の主人公・御剣総一とかなり違うタイプの主人公ですし、チェーンソーを振り回すメイド服のキャラとか出てきますしね(笑)。

 そんなキャラたちにそれぞれ活躍の場を与え、全員を主人公として描いたという点が、最大の見どころだと思います。ただでも濃いキャラたちが、みんなこぞって大活躍する。脇役は1人もおらず、参加者14人が己の力と智恵と信念を懸けて戦う、バイオレンス&サスペンス青春群像劇。そんな作品を目指して作りました。

 それとやはり、各キャラ同士の絆ですね。本作には原作以上に、キャラ同士がさまざまな“戦場の絆”を紡いでいきます。熱い友情、切ない恋愛、相棒関係にライバル関係。原作からは予想もつかない、意外なコンビやチームも出てきますので、ご期待くだされば幸いです。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』 『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

――すでに全部のルートを読ませていただきましたが、『CODE:Revise』プレイヤーとしてかなり驚きました。続いて、『リベリオンズ』ではなく、『キラークイーン』と『シークレットゲーム』にどのような印象を持っていますか?

 私はいちユーザーとして、それらの作品のファンでもあるのですが……その魅力をひと言で言うと、“キャラそれぞれに別のクリア条件を与えることで、奥が深くなったデスゲーム”ですね。

 普通デスゲームものというと、参加プレイヤーたちの勝利条件というのは全員同じことが多いですが、当シリーズはそうではありません。それぞれのクリア条件は異なり、それに従い各キャラの思惑・行動・立ち居振る舞いもまったく変わります。そこが最大の魅力だと思います。

 例えば虫も殺せないような優しい少女が、他人を殺さねば達成できないクリア条件を与えられたらどうするのか? あるいは暴力の権化のような男が、他者との協力が不可欠なクリア条件を与えられたらどう振舞うのか? そんな“無茶振り”に、プレイヤーたちは命がけで答えなければなりません。

 まったくもって理不尽な話ですが、それに抗い乗り越えていこうとする時、プレイヤーたちの生き様は最大限に輝くのだと思います。

→後半に行くにつれ加速するジェットコースターデスゲームを意識

(C)FLAT/イエティ/Regista

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