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2013年2月4日(月)

この緊張感はまぎれもなく“本物”!! 『The Last of Us』メディアセッション&世界最速試遊レポート

文:電撃オンライン

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■意外と一撃死が多い!? 『The Last of Us』プレイレポート

 ここからは、今回のハンズオンで明らかになった内容とプレイレポートをお届けしよう。プレイできたのはゲームの序盤、アメリカのボストンがイメージとなった郊外(Outskirt)のステージ。ジョエルとテスが、これまで隔離地域で生きてきたエリーを初めて荒廃した外の世界に連れ出すという場面だ。

『The Last of Us』 『The Last of Us』 『The Last of Us』
▲Outskirtステージの様子
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▲テスは隔離所のブラックマーケットを管理している女主人。非情で容赦ない考えの持ち主として知られ、頭もよく、コミュニケーション力も高い。ジョエルをすごく信頼しているが、ジョエルが自分をどう思っているかに疑問を持っている。▲エリーは生まれてからずっと隔離所で成長したため、外の世界を見るのはこのときが初めて。ジョエルに連れられ、アメリカ横断の旅に出ることになる。

 ジョエルとテスは“ファイアフライズ”(蛮行を繰り返す軍隊に対抗する組織)に合流するため、Outskirtのとある建物を目指す。このOutskirtでは、いくつかの種類のインフェクテッド(感染者)と戦うことになる。

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▲画像左がランナーズ(感染した初期)と呼ばれる状態。目が侵されはじめ、視野は狭くなっている。そして画像中と右がクリッカー(感染後の第2ステージ)。目が見えず、音や声に対して感覚が鋭敏になっている。周囲と音でコミュニケーションをとる。
『The Last of Us』
▲感染が最後まで進んだインフェクテッドの末路。この状態では周囲に菌をまき散らし、感染を広げていく。

 なお、ランナーズとクリッカーズにはいわゆるゾンビのような無個性な存在ではなく、感染後も知能は有しているようだ。しかしそれは「元は人間だった」という概念を有するだけであり、行動原理はランナーズとクリッカーズの本能に支配されるようだ。

 ハンズオンでは、実際にこのランナーズとクリッカーズと戦うことができた。ランナーズは目が不自由なため、少し離れればこちらの行動が認識できない。少しずつ死角から距離を詰め、後ろからの羽交い絞めやナイフによる急所への一撃で単体には対処できる。

 しかし数が多いため、すべてのランナーズの死角に入ることは難しく、結局ドロドロの殴り合いになってしまい、何度もリトライするハメになった。

『The Last of Us』
▲1人のランナーズへの対処に手間取ると、他のランナーズが周囲からどんどん襲い掛かってくる。数発攻撃を受けるとジョエルの体力が尽きるという、なんともリアルな設定だ。

 一方クリッカーズとの戦いはランナーズとまったく違った展開になる。なんと、クリッカーズに攻撃されると一撃でゲームオーバーになってしまう(殴り合う、組み伏せるという概念もない)。

 ではどうやって戦うかというと、死角からの一撃必殺か銃による攻撃、もしくは“逃走” だ。ハンズオンでは音を立てないように移動し、ビンや缶などを投げて注意を引き、そのスキにやり過ごすというプレイを体験できた。もちろん戦うことも可能だが、この世界では銃弾やナイフは貴重品。いざというときのために、逃げられる場面では引くことが賢いと言えるだろう。

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▲認識されたらその時点で死を覚悟しなければならない。つかまった瞬間に即ゲームオーバーになる。

 その物資だが、Outskirtの奥へ進む過程で、銃弾やナイフという既製品とは別に、アルコールやバッテリー、刃(BLADE)といった素材を入手することがあった。これらは組み合わせることで1つの完成品を作り上げることが可能で(BLADEとBINDING【留め具】を消費してSHIV【ナイフ】を作るという具合だ)、どの素材をどの物資を作るために割り当てるかは、個人のプレイスタイルによって変わってくるだろう。

 なお、セレクトボタンでクラフト画面を表示できるが、このときにポーズはかからない。素材を集めても、安全な場所でクラフトしないと危険という、なんとも現実的な仕様になっている。

 事前の情報やトレーラームービーから、ジョエルはエリーを守りながら戦い、エリーはジョエルの戦いをサポートすると予想していた。しかしこのハンズオンでは、エリーとテスは戦闘になると後方へ退き(襲われることもない)、戦いはジョエル1人で行っていた。

 この点について、のちのインタビューでMonacelli氏は「ジョエルがエリーを守る関係はゲームを通して発展していく。ただし、ゲームの中でエリーが死ぬとゲームオーバーになるが、エリーをいつも守らないといけないわけでもない。エリーの面倒を見るのは大事だが、ジョエルも自分が危険な目に遭わないようにしなければならない」と述べた。環境に応じて戦闘の状況も変わってくるようだ。

『The Last of Us』 『The Last of Us』
▲エリーは物語が発展するにつれ、武器を使用することに慣れていく、ジョエルの行動を“見て”その行動が変化していくとのことだが、プレイによって揺らぎがあるのか、その詳細は不明だ。

■とにかく生き延びるのが大事な本作。最終的にはどうなる?

 以上が今回プレイしたハンズオンの内容だ。総括すると、ホラー的な怖さではなく、いつどこからランナーズやクリッカーズが飛び出してくるか、手に汗握る緊張感を楽しむ、非常にワクワクする体験だった。

 難易度は高めで、他のメンバーもリトライを繰り返していたが、バランスは調整中で、製品では難易度の変更は可能とのこと(物資が手に入りやすくなり、敵のAIが変化するようだ)。エリーが生の世界を見て何を感じ、ジョエルとどのような関係を築いていくのか、ストーリー的な部分は今回伏せられていたので、そちらも気になるところだ。

 なお、エリック氏は世界観の説明のなかで「伝染される病原体なので、感染者に噛まれると感染する。環境から伝染する可能性もある。その環境に感染された死体があると菌が入り、周囲の環境にも影響を与える。プレイヤーは気をつけなければならない」と述べていた。

 このハンズオンの範囲内では確認できなかったが、汚染環境が影響してくるステージが登場するかもしれない。また、クリッカーズよりもさらに感染が進んだインフェクテッドの登場も示唆した。こちらは今後の情報に注目したい。

『The Last of Us』
▲最終的に、世界が浄化されインフェクテッドは消え去るのか? それとも……。アメリカ横断の旅の終わりに何があるのか、それは自分の目で確かめよう。

(C)Sony Computer Entertainment America LLC. Created and developed by Naughty Dog, Inc.

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