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2013年2月25日(月)

『ロマサガ』新アレンジ曲の披露&新CDの制作発表! ライブイベント“One Night Re:Birth”の模様をレポート

文:電撃オンライン

 スクウェア・エニックスは、東京都・日本橋三井ホールにて、2月24日に『ロマンシング サ・ガ(以下、ロマサガ)』のライブイベント“One Night Re:Birth”を開催した。

“One Night Re:Birth”

 開演前の注意事項をアナウンスしたのは、声優の杉田智和さん。杉田さんは公演の録音や録画について、「いつもは“\アリだ―!/”ですが、今回は“\ナシだー!/”でございます」や「親愛なるロアーヌの民へ」など、ファンサービスたっぷりのアドリブで開演前から会場を沸かせていた。

 まずはハードロックアレンジの『バトル1メドレー』と『四魔貴族バトルメドレー』から演奏がスタート。開幕からの激しいサウンドに、開場は大きく盛り上がった。

“One Night Re:Birth”

 伊藤さんによる幕間のトークでは、オリコンデイリー13位ランクインへの感謝や、2つの楽器を担当する苦労を語った上倉さんに「君のほうがうまいから」とコメントするなど、フランクなムードで進行。話はゲームプレイについての思い出話へ進み、小学生時代にシリーズをプレイしたという上倉さんは、率直な感想として「酷いゲーム……」と言葉尻を濁しながら発言。これに対して伊藤さんが「褒め言葉!」とフォローすると客席からは爆笑が上がるなど、癖の強さゆえの根深い人気を持つ『ロマサガ』シリーズのファンらしさが感じられた。

 上倉さんはジャミルを主人公にしてスタートしたものの、途中でアルベルトに変更。そこで敵の多さに挫折しかけ、「『ロマサガ』との付き合い方を考えた」とのことだが、最終的にはホークを主人公にしてゲームを攻略。ラスボスのサルーインは石化のような手段を使わずに普通に倒したと言うと、会場からは歓声が上がった。なお、最終的なパーティはホーク、ゲラ=ハ、シフ、ナイトハルトだったという。

 続けて演じられたのは、『玄城バトル』、『術戦車バトル』、『Believing My Justice』というバトル曲3連発。盛り上がった会場に対して、伊藤さんはさらに『マナの嬰児』と、新曲を披露すると紹介。新曲について、上倉さんからは「『下水道』ですか?」との発言も出たものの、実際に演奏されたのは新規アレンジによる『Battle #5』。さらなるハードなナンバーで、会場を極限まで盛り上げた。

“One Night Re:Birth”

 次に伊藤さんの「『サガ』のボスと言えば神ですが」という語り出しから、おなじみのチェーンソーにも触れつつ紹介されたのが、“河津神”こと河津秋敏プロデューサー。ここでは伊藤さんと河津さんによって、30代のスタッフが珍しいほどだったという、1990年ごろの設立間もないスクウェアや、シリーズの開発にまつわるエピソードが語られた。

 植松伸夫さんから「曲の人間を採った」と言われたものの、河津さんは伊藤さんがどの曲を作ったのか把握していなかったという。そこで伊藤さんは、自分の手がけた曲を即興で生演奏。さらに、『サ・ガ2 秘宝伝説』から容量の関係でボツになった“お玉”の曲も披露し、和風のコメディチックなメロディで会場を沸かせていた。

 続けて伊藤さんは、『ファイナルファンタジーIV』でも、アンナの昇天シーンのために作った曲が容量の関係で削られたと語った。この曲は、ハープによる“チャリチャリチャリラーン”というSEで、相当の自信作だったという。データ容量が増大した現在のゲーム開発について、その変化を質問された河津さんは、「ハードが変わっても曲作りが変わらないように、ゲーム作りも変わらない」とコメントした。

 『サガ フロンティア』では、主人公の人数分のラストバトル曲を書くように言われ、瞬間的につかみかかろうとしたり制作後に過労で1週間倒れたりと、非常にハードな状況だったという。しかし、後に熱海で行われた打ち上げにおいて河津さんがほめてくれた時はとても嬉しく、よく覚えていると語った。河津さんは、自分で言ったことは覚えていなくても、人から言われたことは覚えているものと感慨深げにコメント。その河津さんはスクウェアの入社面接を受けた時に、田中弘道さんから「彼女いる? この業界、彼女いないと辛いよ」と言われたのを覚えていると明かし、会場に笑いを呼んでいた。

 『ロマサガ』の“ロマンシング”という語は、新タイトルを社内で公募した時に、井上信行さんの挙げたものが採用されたとのこと。当時の人気映画『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』と引っかかったところもあったと、河津さんは命名の秘話を語った。

 なお、河津さんへの質問はニコニコ生放送でも募集されていたのだが、伊藤さんによると「ほとんどがここで言えない」ものだという。河津さんも不用意に明かせるような発表はないとのことだったが、伊藤さんが『ロマンシング サ・ガ4』の可能性について「お互い元気な時にやりたい」と述べると、「歳は関係ない。やる時はやる」と、続編への意欲を覗かせていた。

 最後に河津さんから、スクウェア・エニックスのインフォメーションとして、GREE『エンペラーズ サガ』と、同社がリリースした音楽CDとのコラボレーションが告知された。対象の音楽CDを購入した人は、『エンペラーズ サガ』もプレイしてみてはいかがだろうか? 対象CDは、公式サイトにて確認してほしい。

“One Night Re:Birth”
▲伊藤さんと河津さんによるトークコーナー。『エンペラーズ サガ』の告知において、「一応、無料なので」と河津さんが言うと、会場から意味深な笑いが漏れるというワンシーンも。

→ライブはバラードやリアレンジなど
多彩な楽曲が奏でられた後半戦へ!(2ページ目へ)

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データ

▼『Re:Birth II/ロマンシング サ・ガ バトルアレンジ』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■品番:SQEX-10327
■発売日:2012年8月29日
■価格:3,000円(税込)
 
■『Re:Birth II/ロマンシング サ・ガ バトルアレンジ』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『Re:Birth/聖剣伝説 伊藤賢治アレンジアルバム』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■品番:SQEX-10272
■発売日:2011年10月19日
■価格:2,500円(税込)
 
■『Re:Birth/聖剣伝説 伊藤賢治アレンジアルバム』の購入はこちら
Amazon.co.jp

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