2013年3月28日(木)
――さっそくですが、なぜ、少女漫画家を題材にされたのでしょうか? 作品のコンセプトやテーマについて教えてください。
おもしろそうだったから。これに尽きます。少女漫画家が女装した主人公、というギャルゲーもありませんでしたから。またシナリオの箒星が、普段から漫画ネタを好んで使ったり、幼少のころ、彼のお姉さんが持っていた少女漫画をよく読んでいて少なからず影響を受けていたり、私自身も幼いころ漫画家を目指していたということもあって、お互いに合致して作りたかったテーマでもありました。何より、創作に対する思いをふんだんにぶつけられたので、作っていて非常に楽しかったですね。
――初のコンシューマ作品ということで、開発するうえで大変だったこと、苦労したことはありますか? 個人的に、UMDの読み込み速度などのシステム部分が非常に優秀だと思うのですが、そこは試行錯誤されたのでしょうか?
何せ隔離された北海道という地で本当に0からのスタートだったものですから、すべて手探り状態でした。読み込み速度に関しては、プログラマーが本当に身を削って作ってくれた賜物です。高評価をいただいて、大変うれしく思います。
――では、逆におもしろいと思ったことはありましたか?
苦労した点でもありおもしろかった点でもあるのですが、箒星は全然絵を描く人ではないので、絵描きの細かい感覚がわからなく、私が絵を描く側の人間としてシナリオの監修をしていました。例えば……主人公がGペンでネームを描く描写があったので、「うおぃ!? それ、インクとGペンもったいなくね?」みたいなことがありまして。中にはGペンでネームを描く漫画家さんもいらっしゃるかもしれませんが、一般的ではないと思ったので修正してもらいました。
もう1つ、原画として直接的な表現ではなくても、いかに色っぽく見せられるか試行錯誤するのはおもしろかったですね。制限されればされるほど燃えるというか(笑)。例えば、楓のメイド服を着たCG。机の角がどこに当たっているかなどを想像したら、何かがはかどるかもしれません(笑)。まったくそういうシーンではないのですけども。
――PC版の注目要素・魅力について教えてください。
鉄壁だった部分が見えるようになっていたり、新規CGや新オープニングテーマ&ムービーの追加、そして主題歌のフルバージョンも収録されたオリジナルサントラがついてきます! また、以前ご紹介いただいたように、PC版でより使い勝手がよくなった“表紙デザインシステム”も見どころです。
皆さん、マイピクチャに眠っている画像が火を噴く時がやってきましたよ! お気に入り画像、ネタ画像などいろいろ試してみてくださいね! シリアスなシーンでネタ画像が出てきてしまったらごめんなさい。1周目はデフォの画像を使い、2周目でネタに走ってみるのがオススメです。
▲“表紙デザインシステム”では、主人公が描き、いずれ話題となる漫画の表紙を、自分の好きにデザインできる。 |
――追加要素ではなく、本作の全体を通しての魅力はどんなところでしょうか?
全体的にギャグだったり主人公がスケベだったりと、軽快なテンポのドタバタな部分はもちろん、後半から畳みかける、創作に対して真摯に立ち向かう“好きなことの真ん中にいる人たちの物語”という少女漫画をテーマにしていますが、少年漫画のようにアツく展開する部分が、手前味噌ですが魅力的だと思います。
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