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2013年4月11日(木)

【第8回】電撃おすすめアプリ 毎日レビュー『拡散性ミリオンアーサー』

文:石田賀津男

■流行を押さえつつ、奥深さも兼ね備えたカードバトルシステム

 ゲームシステムは、カードバトル型のソーシャルゲームとなっている。アクションポイント(AP)を消費して探索し、お金やカードを獲得。バトルコスト(BC)を使って、妖精や強敵といったNPC、または他のプレイヤーと戦うことでもお金やカードを獲得できる。手に入れたカードは、お金を使って他のカードと合成し強化できる。最近流行のソーシャルゲームを遊んだことがある人にはおなじみの仕組みだ。

 その上で特徴的なのが、本作のカードのシステム。各カードにはHP(体力)とATK(攻撃力)の値があり、デッキに入れたカードの合計値がプレイヤーのHP、ATKはそのカードの攻撃力となる。デッキのカード上限は12枚で、各カードのコストの合計が最大BCを超えない範囲で自由に構築できる。

『拡散性ミリオンアーサー』 『拡散性ミリオンアーサー』

 ここでポイントになるのが、バトルのシステム。カードは3枚1組でWaveという単位に区切られており、バトルの際には3枚ごとに攻撃を仕掛ける。デッキ枚数が3枚だけなら常にその3枚が攻撃するが、4枚以上になれば3枚ごとに入れ替わりながら攻撃する。つまりコストを限界まで使い切ったデッキより、強力な3枚だけのデッキのほうが強いということもありえる。

 しかしカードが増えれば利点もある。特定のカードをデッキに組み入れることでコンボが発生し、HPや攻撃力などの能力が高まる。基本的にデッキ枚数を増やすほどコンボは出やすくなるため、弱い低コストのカードでも枚数を増やせば、カードの見た目以上の強さを得られる。

 ではデッキ枚数は多いほうがいいのか少ないほうがいいのか。これはケースバイケースで、3枚に集中して強化し少数デッキを組む方法もあれば、コンボを期待して12枚を平均的に伸ばしていく方法もある。その間で6枚、9枚というデッキもありえる。そこのバランスを考えてデッキを組むのが、本作の奥深いところ。ただ能力値が高いカードを集めれば最強のデッキになるわけではない、本来のカードゲーム的なおもしろさがきちんと存在している。

『拡散性ミリオンアーサー』 『拡散性ミリオンアーサー』
▲カードの能力とコンボの可能性を考慮してデッキを構築。真面目にやると結構頭を使う、本格的なシステムだ。

■電撃文庫でもおなじみの豪華イラストレーター陣が参加

 シナリオを鎌池和馬氏が担当しているのに加え、カードやキャラクターのイラストも電撃文庫で挿絵を担当するイラストレーターが多数参加している。

 まず主人公となる3人のアーサーは、『とある魔術の禁書目録』のはいむらきよたか先生、TVアニメ版『とある魔術の禁書目録』のキャラクターデザインを務めた田中雄一氏、『カレとカノジョと召喚魔法』のBUNBUN先生がそれぞれ担当している。

 カードイラストについては言葉でどうこう言わず、筆者の手持ちの中からお気に入りのものをご覧いただこう。カードにある星の数はレアリティを示しており、星が増えるほど高レアということになる。低レアカードでもしっかり描きこまれたカードや、著名なイラストレーターが手掛けたカードが多数あり、序盤からカード集めの楽しさを味わえる。

『拡散性ミリオンアーサー』 『拡散性ミリオンアーサー』 『拡散性ミリオンアーサー』
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『拡散性ミリオンアーサー』 『拡散性ミリオンアーサー』 『拡散性ミリオンアーサー』
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▲豪華イラストレーター陣の個性的なカードが多数あり、さらに追加されている。カードに作者の名前も書いてあるので、気に入ったイラストレーターを調べるのも簡単。

→電撃オンラインとのコラボイベントも開催!(3ページ目へ)

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データ

▼『拡散性ミリオンアーサー』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応端末:iOS/Android
■ジャンル:カードバトルRPG
■価格:無料(アプリ内課金)

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