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2013年4月24日(水)

『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズ座談会は終始ヨコオタロウ節が炸裂。ラストオーダー直前に語られる『DOD3』のボツネタとは

文:タダツグ

『ドラッグ オン ドラグーン3』

 スクウェア・エニックスが2013年に発売する、期待のPS3用ダークファンタジー『ドラッグ オン ドラグーン3』。その発売を待ちきれないファンを代表し、電撃オンラインの『ドラッグ オン ドラグーン』記事作成チームが、ヨコオタロウ氏らシリーズの開発スタッフをお迎えして座談会を実施。

 アルコールがいい感じに回り、みんなの目が紅く染まり始めた今だからこそ語られる『DOD3』への想いや熱量、そしてストーリーのボツネタ案までが飛び出し始め、狂乱の夜はいよいよ更けていく……。

 なお、この座談会は、『ドラッグ オン ドラグーン(以下、DOD)』ファンにとっては聖地といえる新宿にて、3月某日仏滅の夜に行われた。

→ヨコオタロウ氏の開発秘話カンペが読める座談会Part1はこちら!
→過去作品のぶっちゃけトークが読める座談会Part2はこちら!
→『DOD2』安井ディレクターの闇を暴く座談会Part3はこちら!


【『DOD』シリーズ座談会参加メンバー】

・ヨコオタロウ 『ドラッグ オン ドラグーン3』のクリエイティブ・ディレクター。初代『ドラッグ オン ドラグーン』でもディレクターを務めた。

・安井章 『ドラッグ オン ドラグーン2』のディレクター。初代『ドラッグ オン ドラグーン』ではデザイナーを担当。

・佐々木隆太郎 スクウェア・エニックスの宣伝部に所属。『ドラッグ オン ドラグーン3』のプロモーションを担当。

・野村一真 電撃オンラインの編集長。初代『ドラッグ オン ドラグーン』の攻略本で編集を担当。

・染谷行人 電撃オンラインの『ドラッグ オン ドラグーン3』の担当編集。

・松下忠嗣 ライター名はTDB。電撃オンライン、および『電撃PlayStation』の『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズ記事担当。過去のインタビューを通じてヨコオ氏と交流があり、たまにプライベートでも飲みに行く。

■そして話題は、再びロゴの話へ帰結する

松下:じゃあちょっとロゴの話に戻りますよー。

ヨコオ:ここでロゴの話に戻るんですか! こっから広がるんですか!

松下:だって僕、まだロゴのこと聞きたかったんですもん。

ヨコオ:いい感じにグダグダになってきましたねぇ。いい感じですよ。どうぞどうぞ。

松下:この、ロゴにある花なんですけどね。

ヨコオ:あ、ごめんなさい。僕が口を出したのは、この絵のゼロの修正だけなんで。ここは宣伝さんに聞きましょう。

松下:じゃあ佐々木さんにお聞きしますが、ここに花が咲いてますけど、この花の中に描かれている紋章って、アンヘルの紋章じゃないですか?

佐々木:ん? そうなの?

松下:え? あれ、深読みしすぎましたか?

佐々木:これ、最初はロゴに紋章は入ってなかったんですよ。で、「今までみたいに紋章がないね」って話をしていたら、いつの間にか藤坂さんが紋章らしきものを描いてた。

ヨコオ:あの男のことだから、気まぐれで描いたに違いない。

松下:藤坂さん、気まぐれで描いちゃいましたか!

佐々木:で、せっかく描いてくれたんだったら、何か使い方ないかなって。それはロゴに入れる入れないって話ですらなかったんですけど、デザイナーさんに、こういうのがあるよって渡したら入って戻ってきた。そしたら、抜群にカッコいいじゃないですか。ぜひ使おうって話になって。

ヨコオ:某誌さんのインタビューでも話したかもしれませんが、『DOD3』の世界って“契約”の概念がないんですよ。だから、紋章もそこまで大きなモチーフにはならないわけです。あくまで藤坂さんのデザインというか、ディテール的なお遊び。

松下:なるほど、“契約”の概念がないなら、紋章だって浮かびようがないわけですからね。『DOD1』と『DOD2』って、ロゴに紋章と主人公のシルエットが入ってるってセオリーがあったから、『DOD3』も「あーここに入ってるよ」って思って見てて。そしたら、その紋章がアンヘルの紋章に似ていたりして、つい深読みを……。

『ドラッグ オン ドラグーン3』 『ドラッグ オン ドラグーン3』
▲アンヘルの紋章と『DOD3』のロゴに描かれた紋章。因果関係はない……らしい。

佐々木:もちろん、ロゴ自体に意味を持たせるタイトルもありますけどね。最近で言えば、『ブレイブリーデフォルト』がそう。

松下:ああ、あれは……。

野村:よせバカ! 俺はまだクリアしていないんだぞ。

松下:おっと、失言でした。

佐々木:早くクリアしなよ(笑)。で、話を戻すと、今回の『DOD3』は、意味づけというよりもデザインを重視したんですよね。無理に意味をつけなきゃいけない理由はないですし。もちろん、適当に作っているわけじゃないってことは、先ほどの会話で理解いただけたでしょうけど

松下:たしかに。

佐々木:みんなが見て“カッコいい”と思える、目に留まるってことが大事かなと。「実はここにこんな意味があって~」なんてネタバレできないじゃないですか。ロゴは宣伝だけで作るものではないし、プロデューサー、ディレクター、作品にかかわっているクリエイターさんたちの意見をできるだけ取り入れて作れればいいな、とは思いますけどね。

ヨコオ:スクエニさんって、なんていうか、クリエイターさんをすごく大事にされますよね。すごくそう思います。

→ロゴから想像するイメージカラーは赤と白と黒?(2ページ目へ)

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Character Design : Kimihiko Fujisaka.
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データ

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