2013年5月10日(金)
セガが運営中のオンラインRPG『ファンタシースターオンライン2』。本作をプレイした編集やライターによる、リレーコラムの第4回はフリーライターの豊臣和孝がお送りする。
『ファンタシースターオンライン』と言えば、セガが展開するオンラインRPGシリーズ。2000年にドリームキャストで発売され、以降さまざまな派生作品を生み出しながら2010年までサービスが継続。2012年には、シリーズ最新作『ファンタシースターオンライン2』が登場。昨年7月にPC版、今年2月28日にPS Vita版がリリースされ、現在に至っている。
世界観の土台となったRPG『ファンタシースター』から約25年。長い歴史を持つシリーズだけに「今からプレイして、ついていけるんだろうか?」と心配する人がいるかもしれない。かくいう筆者も「PC版ユーザーと一緒に遊べるのがウリの1つと言っても、半年以上も先行してる人たちがいる環境に、PS Vita版ユーザーが入り込む余地なんてあるんだろうか?」と若干疑問に思っていた。
「F2P(Free to Play:基本プレイ無料)なんだから、やったほうが早い」という意見もあるだろうが、昨今はケータイやスマホを中心に“Freemium(フリーミアム)”が当たり前となっており、単に“無料”というだけでは決定的な後押したりえない。そんな矢先、電撃オンライン編集部のkbj氏から「『ファンタシースターオンライン2』の体験レポートをやってみませんか?」とお声がかかった。ゲームライターという職業柄、イベントや発表会で触ったり紹介記事の執筆などで一定の知識はあるが、腰をすえて遊んだ経験は皆無。しばし悩んだ末「これはゲームの神様が“いっぺんきちんとやってみなさい”と諭しているのかもしれない」と、kbj氏の依頼を快諾した。
MMORPGは過去にいくつかプレイ経験があるし、現在進行形でやっているものもある。だが、『ファンタシースターオンライン』シリーズに限っては、ゲーム体験の中洲というか、エアーポケットのようにプライベートな実体験が欠落していた。もしやこれは、わりといい“初心者サンプル”ではなかろうか? ということで「これから始めようかと思っていた」あるいは「ちょっと興味がある」といった方々の参考になりそうな部分を踏まえたプレイレポートをお届けしたい。
PS Vita版『ファンタシースターオンライン2』に必要とされるものは、PS Vita本体、インターネット接続環境、SEGA IDの取得。クライアントはPlayStation Storeから無料でダウンロードできるが「最初から全力でいくぜ!」と覚悟が定まっている人は、好評発売中の『スペシャルパッケージ』を購入してもいいだろう。
SEGA IDは、同社が提供するオンラインサービスを利用する際に1つのIDで済むように用意されたシステム。すでに他タイトルをプレイしている人はその際に取得したIDを使えばいいし、ない人はこの機会に取得しよう。インストールしたクライアントからも取得できるし、公式サイトにPCでアクセスして取得してもいい。あとはユーザーページにログインして“SEGA ID サービス選択”で『ファンタシースターオンライン2』のサービス登録をお忘れなく。
クライアントを起動してスタート画面。セーブデータ作成後、利用規約に同意してタイトルメニューに移行。ここで“オンラインログイン”を選び、今後利用するサーバー(シップ)を選択する。サーバー選択後、取得しているSEGA IDとSony Entertainment Networkアカウントの連係を行う。続いては“プレイヤーIDネーム”入力。これは他のプレイヤーに公開されることがあるため、そのあたりを踏まえたものにしよう。
“新規キャラクター作成”では、まず最初に“種族”を選択。バランス型のヒューマン、フォトンの扱いに長けたニューマン、屈強な身体を持つキャストがあるが、筆者は「右も左もわからないうちはバランス型を選ぶのが無難かなぁ」とヒューマンを選択。各種族の性別は、もちろん自由に選ぶことができる。
クラス(職業)は、近接戦闘が得意なハンター、射撃武器による中距離戦が得意なレンジャー、フォトンを用いた遠距離戦向きのフォースといった3タイプが存在。アウトレンジ主体の職業はゲームに慣れた人向けというイメージがあるため、これまた「MMOではマゾい職業というイメージが強いけど、まぁハズレってことはないだろう」と近接職のハンターを選択。実はプレイ開始直後、ロビーで好きな職に変更できることを知り「あの決断はなんだったんだよ!」ということになるのだが……。
▲クラス(職業)は後々いつでもロビーで変更できる。知らなかったため結構な時間悩んでしまった……。 |
さて……ここからが本作の特徴の1つとも言うべき“キャラクター外観”のエディット。まずはベース10パターンから好きなものを選択。小柄、大柄、少年、老人などがありバリエーションが豊かで、この時点でどれを選ぶか迷ってしまうほど。後々細かくいじれるので、ここはザックリ決めても特に問題はない。
編集項目は、顔(瞳、眉、まつげ、メイク、輪郭、顔パーツ配置や各サイズの変更)、髪(スタイル、ヘアカラー)、体型(サイズ、カラー、ボディペイント、腕、脚、筋肉量)、ファッション(コスチューム、アクセサリー、ステッカー)、ボイス(シンプル17種類、ユニーク14種類、ピッチ変更)、表情(無表情、微笑み、不機嫌、悲しみ、半眼、目閉じ)と多岐にわたり、どこから手をつけていいかわからないほど。面倒くさい人は“かんたん設定”でおおまかに決めていくか、もしくは“オールランダムで決める”という方法もある。
王道のカッコイイ・かわいいキャラはもちろん、ずんぐりむっくりのユニーク、さらには妖怪や人外もどきなど、発想次第でものすごいバリエーションが生み出せる。基本的には本人が納得していればどんな造形でもいいのだろうが、雑に決めると感情移入しづらくなるだろうから、個人的には納得いくまで何時間でも悩んだほうがいいと思う。外観を決めた後、キャラクター名を入力したらキャラクタークリエイトは完了だ。
▲簡単操作で各項目をこと細かにエディットできる。ここだけ独立したアバターエディットゲームと言っても過言ではないほど多機能だ。 |
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