2013年6月6日(木)
電撃カードゲーム担当編集のカネキングです。前回掲載した『コロッサス・オーダー トレーディング・カードゲーム(以下、コロッサス・オーダーTCG)』のルール紹介記事はチェックしてもらえましたか? 特集後編となるこの記事では、開発者インタビューと対戦動画を掲載します。ぜひ前の記事とあわせてお楽しみください!
本題に入る前に、簡単にゲームを紹介します。『コロッサス・オーダーTCG』とは、7月5日から本格展開される完全オリジナルのカードゲーム。4つの国が争いを起こしているファンタジー世界を舞台に、“コロッサス”と呼ばれる強大な力を持った存在をめぐる戦いが描かれるというバックグラウンドストーリーが用意されています。4つの国は、それぞれ白のピアディン、黒のヴァルデン、青のファストガル、赤のカオレンとなっており、すべてのカードがこのいずれかに属しているのです。
7月5日に2種類のテーマデッキ(構築済みデッキ)と、ブースターパックが発売されますので、興味がある人はぜひこちらをチェックしてみてください。また、6月下旬には無料体験版も配布されるとのことです。
それでは早速、体験プレイ後に行った、本作のチーフプロデューサーであるセガトイズのポール・アダチさんのインタビューから掲載します。
▲本作のチーフプロデューサーであるポール・アダチさん。楽しいお話をうかがってきました! |
――この『コロッサス・オーダーTCG』を作ることになったキッカケを教えてもらえますか?
セガトイズに入社する前に、2カ月ほど休んでいる期間があったのですが、ある日地元の吉祥寺を歩いていたら、突然このゲームのアイデアが下りてきたんです。見えない情報があって、それを探り合うようなドキドキするギミックがあったらおもしろいと思い、家に帰って早速テストカードを作りました。3年ぐらい前の話ですね。
――これまでに何かゲームを作られたことはあるんですか?
私はゲームデザイナーではないんです。以前カードゲームメーカーにも勤めていたのですが、そこでは営業とマーケティングを行っていました。そんな私にも、たまにはこういったアイデアが下りてくるということですね(笑)。
――その後、企画をセガトイズさんに持ち込んだということでしょうか。
いえ、セガトイズには、前の会社にいた時にご縁があって、そのまま入社する形になっていたんです。ですので、入社した時にカードゲームをやるといったお話はありませんでした。
――具体的に、カードゲームを商品化しようという流れになったのはいつごろなのですか?
去年の初めですね。4月に社内プレゼンで承認が下りて、その時は私1人でテストカードを作って、テストプレイヤーを集めて作業を進めていたんです。そこから11月頭まで1人でしたね。そのあと12月にマーケティングの担当が加わり、3月頭に赤羽(※本作の開発ディレクター・赤羽卓美さん)が加わり、今は3人で展開しています。ちょっと人手が足りない感じです(笑)。
――カードゲームメーカーでの経験が、『コロッサス・オーダーTCG』に生かされていたりするのでしょうか。
あのメーカーは、ゲームのプレイヤーをすごく大事にするというブランド方針がはっきりしていたんです。それは非常に参考になりました。カードゲームメーカーでの経験や他の会社でのさまざまな業務経験が、私の糧になっています。
――セガトイズさんがTCGを展開されるというのも初めてだと思うんですが、それにはどういった経緯があるのでしょうか。
セガトイズは、いろいろなことができる会社なんです。今までにいろいろな変わった商品がありました。今もプラネタリウムの『ホームスター』シリーズを展開していますし、爆丸やジュエルペット、アンパンマンとキャラクタートイもたくさんあります。過去には『プーチ』というロボットの犬が売れたりとか。エレ玩具という電気を使ったおもちゃが多いですが、どんなことでもチャレンジしていい会社なんです。ですので、TCGをやろうというよりは、たまたまTCGをやりたい私がいて、その提案が通ったという形ですね。
――最近のTCGは、大きく分けてオリジナルのものとキャラクターを取り扱ったものの2つがありますが、本作は最初からオリジナルで行こうと考えていたんですか?
出発点はオリジナルですが、これをキャラクターにしていきたいと考えているんです。ですので、コミックもキャラクターがゲームをプレイするような形式ではなく、『コロッサス・オーダーTCG』の世界観を描いたものにしています。カードはカードで、コミックはコミックで、それぞれで売れるようになれたらいいなと思っていますね。
――カードゲームというとプレイマンガが多いですが、最初から世界観を描いたマンガにしようと考えていたのでしょうか。
プレイマンガにしようとはまったく思わなかったんです。カードゲームでプレイマンガを連載するというのは、成功パターンとよく言われるんですよ。でも、本当に成功パターンだったら誰でも成功できるじゃないですか。それはありえないと思います。あとは私が天の邪鬼な性格なところもあって、「プレイマンガじゃないと売れないよ」と言われると、逆のことをやりたくなってしまうんです(笑)。チャレンジではあるんですが、世界観を押し出したコミックがヒットすればいいですね。
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