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2013年6月20日(木)

PS4&Xbox Oneクリエイターインタビュー セガ 本山真二氏編【E3 2013】

文:電撃オンライン

 現地時間6月10日にアメリカ・ロサンゼルスで開催されたマイクロソフトとSCEのカンファレンスをうけて、電撃オンラインでは各ゲームクリエイターに緊急アンケートを行った。

 ここでは、『戦場のヴァルキュリア』シリーズを手がけるセガ 本山真二氏からのコメントをお届けする。

本山真二氏
▲セガ 本山真二氏。写真は2013年5月のもの。

――マイクロソフト“Xbox E3 2013 メディアブリーフィング”を見て感じた率直な感想を教えてください。

 まず、価格設定については「強気だな」と思いました。ただし、発売予定のタイトルからもあらわれているように、マイクロソフトさんの戦略が“ホームエンターテイメントの集約”であり、「あらゆるサービスの集合体」ということを考えると、理解できる価格設定でした。

 あとは、その戦略がユーザーの皆さんに理解・支持されるかだと思いますが、正直な話、自主的な理解を求めるのはちょっと難しい印象です。インフラやサービス形態まで含めて提供することでユーザーの皆さんに受け入れていただくことができ、そこではじめて“それを使うことが自然になる”のだと思います。

――“Xbox E3 2013 メディアブリーフィング”で紹介されたタイトルの中で気になったタイトルを3つまで教えてください。

・『Halo』
・『TitanFall』
・『LocoCycle』
※メディアブリーフィングとは関係なしに選ばせていただきました。

――Xbox Oneの価格(499ドル)について、ご感想を教えてください。

 前述の通り、「強気だな」という印象です。新しいKinectをはじめとする各種の機能・サービスで「これなら安い!」とひと目で伝わる分かりやすさがあると素晴らしいと思います。

――Xbox Oneを使って、どのようなゲームを作ってみたいか、差し支えない範囲でご自由に記入してください。

 Kinectにはずっと興味がありましたので、今回のXbox Oneから“標準装備”となることで、周辺機器の有無を気にせず作れることは、個人的にはわくわくします。

 セガという会社の特性を考えた場合、アミューズメント施設と家庭の両方で遊べるようなタイトルを作りたいなあ……と思わせるハードだと思います。


――SCE“プレイステーション E3 2013 メディアブリーフィング”を見て感じた率直な感想を教えてください。

 誤解を恐れずに言えば“直球ド真ん中”でした。PS2やPS3の時は、“ゲームも遊べるスーパーマシン”という見せ方が強かったですが、今回はド直球で、“凄いゲーム機”という印象でした。

 開発者にとってもそうですし、ユーザーの皆さんにも、そう伝わったのではないでしょうか。過去にあたためてきたゲームのアイディアを活かすこともできますし、シンプルな構成なのでビジネス的にも無理が少なそうということで、中心に据えて安心できるハードかなと。また、個人的にはクラウドサービスは大歓迎です。

――SCE“プレイステーション E3 2013 メディアブリーフィング”で紹介されたタイトルの中で気になったタイトルを3つまで教えてください。

・『METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN』
・『Destiny』
・『PsychoBreak』
※メディアブリーフィングとは関係なしに選ばせて頂きました。

――PS4の価格(399ドル)について、ご感想を教えてください。

 いちゲーマーの視点で言えば「意外とお安い!?」という印象でした。正直に言ってしまえば、ごく一部のタイトルを除けば、マルチプラットフォームでの発売が当たり前になっているので、ハード間の差別化は、世代を重ねるごとになくなっていきています。

 そういった事情を考えると、価格差というわかりやすいアピールポイントは大きいように思います。

――PS4を使って、どのようなゲームを作ってみたいか、差し支えない範囲でご自由に記入してください。

 ハードスペックだけで言えば、PS4だから(あるいはXbox Oneだから)というものはもうないと思います。なので、独自のペリフェラルか独自のサービスかという話になるのですが、PS4で個人的に気になっているのは“クラウド”です。

 今後さらにクラウドが開放されていくことで、“ソニーのクラウド”という広大なバックヤードを介して、PS4、PS Vita、モバイル、PC……とあらゆる機器で安心したサービスが提供できるようになり、もっともっとゲームらしいゲームの裾野が広がっていくのではないか……と妄想が止まりません。

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