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2013年6月26日(水)

サスペンダー教官のモチーフになったのはあのキャラ!? 1年ぶりに配信される『ぎゃる☆がん』DLCについて開発スタッフにインタビュー

文:kbj

 6月20日より、PlayStation StoreにてPS3用ソフト『ぎゃる☆がん』の新たなダウンロードコンテンツ(DLC)が配信されている。その衣装を手がけた開発スタッフへインタビューを行った。

『ぎゃる☆がん』 『ぎゃる☆がん』

 『ぎゃる☆がん』は、Xbox 360で発売された同名タイトルに、新要素を加えてPS3に移植したもの。見習い天使によってモテモテになってしまったテンゾウを操作して、言い寄ってくる女の子たちを眼力でなぎ払いながら、意中の女の子に告白することが目標だ。PS3版では新要素として、キャラクターやゲームモードが追加されている他、モーションコントローラ・PlayStation Move(以下、PS Move)にも対応している。6月6日には廉価版『ぎゃる☆がん BEST』が発売された。

 インタビューでは、配信の経緯や衣装デザインのコンセプトなどを、開発を手掛けたインティ・クリエイツの開発部プロデューサー・田村行政さんと、デザイナーの伊東大典さん、アルケミストのプロデューサー・中川滋さんの3人に語っていただいた。電撃オンラインで行った過去のインタビューとあわせて、ぜひチェックしてほしい。

『ぎゃる☆がん』
▲左から田村さん、伊東さん、中川さん。『ぎゃる☆がん』新DLCを中心に、終始笑顔で語ってくれた。

☆開発経緯を語ったXbox 360版発売直前インタビュー
★移植について激白したPS3版発表直後インタビュー
☆パンツへの思いを語ったPS3版発売直前インタビュー
★ユーザーの意見を持っていったPS3版発売後インタビュー

■衣装は●●に限る!? 昨年のDLCを振り返る

――まずは、今回のDLCにおける皆さんの立ち位置を簡単に教えてください。

田村:自分は開発サイドのプロデューサーをしています。

中川:私は引き続き、アルケミスト側で全体を見ている下っ端です。

伊東:僕は、今回は衣装のデザインのみです。

――田村さんにお聞きします。『ぎゃる☆がん』とは、これまでどのようなかかわり方をされてきたのですか?

田村:話が少しさかのぼるのですが、『ぎゃる☆がん』は弊社の社内コンペの1つとして生まれました。社内でチームを組んで企画を出し合った際に、伊東とは同じチームで、自分はチームリーダーでした。インティ・クリエイツはこれまでアクションゲームが多かったということもあり、横スクロールのアクションゲームを募集していたはずなのに、彼が出してきたのがギャルが登場するガンシューティングだったんです。

伊東:そうでしたね(笑)。

『ぎゃる☆がん』

田村:伊東本人も「まあ、アクションじゃないからいいか」って取り下げようとしていたんですが、おもしろいから出していこうと止めました。ペラ1枚の企画書でも、すでにおもしろそうだったんですよ。会社からはアクションゲームを求められていたのですが、そんなことは知ったことではないと!

(一同笑)

田村:出せるチャンスがあるならば出していこうということで、資料を作り、企画を練り、いろいろやり始めたら……なぜか通ってしまい、そのまま製品にまでなりました。

――開発が本格的に動き出した後もかかわっていたのでしょうか?

田村:最後までベタ付きでやっていたわけではないのですが、モーションを担当していました。女の子のジャンプや発見時のモーションを作っていましたね。

――なるほど。ただ、田村さんが最初に企画を引き止めなければ、この作品はリリースされていなかったわけですよね?

伊東:まあ、そうでしょうね。代わりのアクションゲームの企画を出して、ボツになっていたと思います。

『ぎゃる☆がん』

――今回リリースされた『ぎゃる☆がん BEST』というネーミングはどなたが付けられたのでしょうか?

中川:私が決めました。正直……これ以外には浮かびませんでした。ただ、大文字にするか小文字にするかだけは迷いましたね。

――なるほど。では、なぜ大文字にしたのですか?

中川:……目立つから(笑)。もうちょっとまじめに話すと、廉価版の話が持ち上がった時、インティ・クリエイツさんはかなりお忙しいタイミングでした。そのために、ロゴや名前の大枠をこちらで用意しました。タイトルもわかりやすく“ベスト”でいいかと。その時は、こんなにいろいろな展開になるとは露知らず

(一同笑)

――ソフトのリリースにあわせて、DLCを安くした理由は、まだ購入していない人へのアピ―ルでしょうか?

中川:配信から1年が経過したという理由の他には、『ぎゃる☆がん BEST』との価格バランスを考えました。ネタっぽいゲームとしては少し高いと思っていらっしゃるユーザーさんが多かったことは、ソフトリリース後の反応でわかりました。そこで今回廉価版を出したのですが、ダウンロード版は2,800円で買える。もしDLCの価格がそのままだった場合、少し衣装を買ったらソフトの値段を超えてしまうんですよ。

――高いものを軸にして3種類買ったら、ほぼ一緒ですね。

中川:せっかくソフトに興味を持っていただいても、それではDLCに手が出ない。DLCがソフトよりも高かったらまずいだろうということもあり、値段を下げました。7種類(ぶるにゃんマン、すくにゃんマン、ナース、チャイナ、バニーガール、エプロン、ビキニ)がセットになった“一般女子用コスチュームセット03”を新たに用意したのですが、ソフトとギリギリ同じ値段にしています。

――前作のDLCの売り上げはどれが人気だったのでしょうか?

中川ダントツでエプロンセットとビキニセットです(笑)。この2つだけ、どうしようもないくらいに売れています。

伊東:ああ~~、やっぱりですか(笑)。

中川:ソフト購入者の1/5の人が買っています。日本は平和です! バンザーイ!!

伊東:確か、あれだけ高いんですよね?

中川:はい! それにもかかわらず売れている。インティ・クリエイツさんのデザインのよさもあったと思うのですが、エロです! やはりエロは強しです!!

『ぎゃる☆がん』 『ぎゃる☆がん』
▲エプロンセットは、そのきわどいデザインが人気だ。▲一般女子全員が、違う水着になるビキニセット。色気に加えて、その発想も受けたのかもしれない。

――昨年7月にダウンロード版が発売されましたが、こちらの評判は?

中川:体験版までは落としていただけるのですが、ダウンロード版の購買数は全体の10%にも満たないため、少し低かったです。値段が6,800円(税込)と少し高かったのもあったと思います。それらやご時世に習う形で、お求めやすい値段に下げるきっかけにもなりました。この機会に、幅広い皆さんに遊んでいただければと思います。

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データ

▼『ぎゃる☆がん BEST』ダウンロード版
■メーカー:アルケミスト
■対応機種:PS3
■ジャンル:STG
■発売日:2013年6月6日
■価格:2,800円(税込)

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