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2013年7月2日(火)

【週間洋ゲー通信】『オズ』を題材にしたアメリカン・マギーの『オーゾンビ』に注目! 『エイジ オブ エンパイア』の新展開も(6月22日~30日)

文:イトヤン

 今回から連載タイトルをちょっとだけ変更してリスタートする“週間洋ゲー通信”。1週間の間に海外のゲームメーカーやデベロッパーが明らかにした最新情報の中から、注目のトピックをまとめて紹介していく。

 今回は6月22日から6月30日までの間で明らかになった新情報の中から、10個の話題をご紹介。今週は、最近海外で話題となっているインディーズゲームやクラウドファンディングサイトの話題が多く到着している。日本とはひと味違う海外ゲーム業界の最新動向を、このコーナーで要チェック!

今週のトピック

■『バトルフィールド4』を使って“フロストバイト3”のパワーを紹介! 戦場を吹く風も、海上の波も戦闘に影響する!?

■秩序が崩壊したニューヨークを舞台にしたオープンワールドRPGとは!? 『ザ・ディヴィジョン』の詳細が明らかに

■『アリス』の次は『オズの魔法使い』が題材に! アメリカン・マギーの新作『オーゾンビ』がキックスターターに登場

■マーベル・コミックスのおしゃべりな傭兵が主役の『デッドプール』がついに発売! ハイテンション過ぎる動画も公開中

■ロック様がカバーアートを飾る! メーカー移籍後初となるWWEゲーム『WWE 2K14』が海外で10月29日に登場

■傾き操作でドリフト!? 往年の人気ラリーゲーム『コリン・マクレー ラリー』がiPhone&iPadで登場!

■歴史RTSの名作シリーズに新展開! 日本のデベロッパーがモバイル版『エイジ オブ エンパイア』のライセンスを取得!

■未来都市でサイボーグ兵士がバトル! 名作『シンジケート』の精神を受け継ぐSF・RTSがキックスターターで出資募集を開始

■日本の同人格闘ゲーム『ヤタガラス』が全世界に進出! クラウドファンディングサイトで開発費の寄付を募る

■NVIDIAの携帯ゲーム機“SHIELD”が出荷直前に発売延期! 現在は7月発売予定で調整中

(※参考サイトのリンク先は海外サイトの場合があります)

■『バトルフィールド4』を使って“フロストバイト3”のパワーを紹介! 戦場を吹く風も、海上の波も戦闘に影響する!?

 EA傘下で開発されている次世代ゲームエンジン“フロストバイト3”は、『ニード・フォー・スピード:ライバルズ』『ドラゴンエイジ:インクィジション』など、ゲームジャンルを越えてさまざまなEAの最新作に使用されている。この“フロストバイト3”が秘めているパワーを、人気FPS『バトルフィールド4』の映像を使用して、具体的に解説する映像が公開された。

 この映像によると、フロストバイト3ではマップ上に木々を配置するだけで、自然の風や爆風によって枝などが揺れる様子を、自動的に計算して描画してくれるという。またフロストバイト3では、水のシミュレーションにも力が入れられており、兵士やボートが海上の波によって押し戻されたり、海面に戦闘機が墜落して大きな波が発生したりするといった状況が、リアルに再現されるとのこと。

 フロストバイトエンジンといえばダイナミックな破壊表現が大きな特徴だが、このフロストバイト3ではその表現がいっそう強化されている。そのため『バトルフィールド4』では、マルチプレイの戦闘中に高層ビルが倒壊したり、ダムが決壊したりして、マップの様相が一変するという要素も盛り込まれているとのことだ。フロストバイト3エンジンを使用した『バトルフィールド4』は、PS3/Xbox 360/PC版が日本で10月31日に発売される他、PS4/Xbox One版も発売予定だ。

『週間洋ゲー通信』

(参考サイト:『バトルフィールド4』公式 Frostbite3機能紹介ビデオ(※リンク先はYouTube))

■秩序が崩壊したニューヨークを舞台にしたオープンワールドRPGとは!? 『ザ・ディヴィジョン』の詳細が明らかに

 政府が機能を失い、秩序が完全に崩壊したニューヨークを舞台に、上官のいない特殊部隊の一員としてさまざまなミッションに挑むユービーアイソフトの新作『ザ・ディヴィジョン』。今年のE3においてサプライズ発表されたこのタイトルは、“オープンワールド型のオンラインRPG”と発表されているものの、その詳細については不明な点が多い。ユービーアイソフトの公式ブログでは、TwitterやFacebookのコメントに寄せられたファンからの質問に答える形で、この作品のさらなるディテールを紹介している。

『週間洋ゲー通信』

 ブログでの回答によると、『ザ・ディヴィジョン』ではプレイヤーキャラを豊富なバリエーションの中から自由にカスタマイズできる他、探索や目標の達成、プレイヤーキャラの成長などが、いずれも重要な要素になっているとのこと。さらに、友人とチームを組んでの協力プレイや、チームを抜けたりメンバーを交代したりといったことが自由にできるのはもちろん、特定のエリアではプレイヤー同士の対戦をシームレスに体験することができるという。

 また、この作品はトム・クランシーの特定の作品を原作としているわけではないが、トム・クランシーによる世界観が本作の重要なカギとなっているとのこと。現時点ではPS4/Xbox One用のタイトルとして発表されているが、PCなど他のハードでのリリースも将来的に検討はされているという。ちなみに、発売時期についての回答は“ゲームが完成した時”とのことだ(笑)。

(参考サイト:UBIBLOG

■『アリス』の次は『オズの魔法使い』が題材に! アメリカン・マギーの新作『オーゾンビ』がキックスターターに登場

 『アリス イン ナイトメア』や『アリス マッドネス リターンズ』などで知られるゲーム開発者のアメリカン・マギー氏と、彼が率いる中国・上海のデベロッパー“スパイシーホース”が、新作アクションアドベンチャー『オーゾンビ』を発表。クラウドファンディングサイト“キックスターター”で、この作品への出資募集を開始している。

 『オーゾンビ(OZombie)』は“オズ”と“ゾンビ”を合成したタイトルからもわかる通り、世界中で知られている名作童話『オズの魔法使い』を、アメリカン・マギー氏お得意のダークな世界観で新解釈した作品だ。主人公となるのは原作のヒロインであるドロシーの子孫(名前は同じくドロシー)で、彼女はブリキの木こりや臆病ライオンとともに、エメラルドシティの王となったカカシが送り込む“脳なしゾンビ軍団”と対決するという。

『週間洋ゲー通信』

 『オーゾンビ』はシングルプレイ用のアクションアドベンチャーだが、ゲームクリア後にはマルチプレイモードがアンロックされるという。現時点ではPC/Mac/Linux/タブレット用ソフトとして開発が進められているようだ。それにしても、最近のインディーズゲームの出資募集には、開発者自身の小芝居を撮影した動画が必要不可欠なのだろうか?

(参考サイト:Kickstarter『オーゾンビ』出資募集ページ

■マーベル・コミックスのおしゃべりな傭兵が主役の『デッドプール』がついに発売! ハイテンション過ぎる動画も公開中

 数多く存在するマーベル・コミックのヒーローたちの中でも、ちょっとイカれたおしゃべりな傭兵として、かなりユニークな存在のデッドプール。彼を主人公とした新作ACT『デッドプール』が、海外で6月25日に発売された。ゲームの発売に合わせて、同作のローンチトレーラーも公開されている。

 原作コミックでも、読者に向かって平然と話しかけてくるデッドプールだけあって、今回の作品でもゲームをネタにしたメタなギャグが多数盛り込まれているようだ。今回の動画でも、どこかで見覚えのある“土管で構成された横スクロール風マップ”が確認できる。その他、なぜかモテモテのデッドプールらしく、セクシーな女性キャラが続々と登場。マーベル・コミックの人気キャラであるケーブルやウルヴァリンも、このハイテンションで奇妙な世界にすっかり巻き込まれており、かなり当惑気味な様子が伺える(笑)。

 本作はPS3/Xbox 360/PC用ソフトとして、海外で現在発売中。日本での発売も期待したいところが、キャラの知名度的にやや難しそう……?

『週間洋ゲー通信』

(参考サイト:『デッドプール』公式サイト

■ロック様がカバーアートを飾る! メーカー移籍後初となるWWEゲーム『WWE 2K14』が海外で10月29日に登場

 アメリカの人気プロレス団体“WWE”を題材としたゲームは、これまでTHQから毎年秋に発売される人気シリーズとなっていた。昨年末のTHQの倒産に伴い、テイクツー・インタラクティブがWWEゲームの販売権を獲得。新たに同社の2Kスポーツブランドの一作として、『WWE 2K14』が発売されることが正式発表された。

 発表と同時に公開された動画は第1弾ということもあってか、WWEの人気レスラーたちが顔見せ的に登場し、ゲームの詳細まではまだ明らかにされていない。ここで注目すべきは、近年は本名の“ドウェイン・ジョンソン”名義でハリウッドスターとして活躍しているザ・ロックが、同作のカバーアートを飾る点だ。出場回数は少ないものの、ザ・ロックは現在でもWWEのリングに立ち続けており、ゲームにもスキンヘッドとなった現在の姿で登場するようだ。

『週間洋ゲー通信』

 今回の『WWE 2K14』も過去のWWEゲームと同じく、日本のユークスが開発を担当しているとのことで、シリーズのファンも安心。同作はPS3/Xbox 360用ソフトとして、海外で10月29日に発売予定となっている。日本での発売にも期待したい!

(参考サイト:2Kスポーツ公式Facebookページ

■傾き操作でドリフト!? 往年の人気ラリーゲーム『コリン・マクレー ラリー』がiPhone&iPadで登場!

 スコットランド出身のラリードライバーで、WRCでも活躍した故コリン・マクレー氏の名を冠した『コリン・マクレー ラリー』シリーズは、ラリーゲームの人気作として過去に大ヒットを記録している。日本でもPCや初代PSなどでリリースされたこのシリーズが、iPhoneやiPadでプレイ可能なiOS用ゲームとして登場した。

 今回のiOS版は、2000年に発売された『コリン・マクレー ラリー2.0』がベースになっており、同作で見られたヨーロッパ風のクールなデザインのインターフェースが、そのまま再現されている。使用可能な車種として、コリン・マクレー氏が乗車したスバル・インプレッサやランチア・ストラトスなど4種類が用意されている他、ギリシャ、コルシカ島、オーストラリアという3つのロケーションでレースを繰り広げることが可能だ。

『週間洋ゲー通信』

 さらに、実際にコリン・マクレー氏のコ・ドライバー(ナビゲーター)を務めたニッキー・グリスト氏が、自身の音声でコースをナビゲートしてくれるのもうれしいポイント。またこのiOS版では、オプションで傾き操作によるハンドリングも可能になっている。この作品は、日本のiTunes Appストアからも購入可能だ。

(参考サイト:『コリン・マクレー ラリー』公式サイト

(参考サイト:iTunes Appストア『コリン・マクレー ラリー』

■歴史RTSの名作シリーズに新展開! 日本のデベロッパーがモバイル版『エイジ オブ エンパイア』のライセンスを取得!

 『エイジ オブ エンパイア(Age of Empires)』と言えば、歴史を題材にした本格RTSとして、PCゲームの世界で大ヒットを記録したシリーズだ。このほど、モバイルゲームなどを手がけている日本のデベロッパーであるKLabが、このシリーズのライセンスを取得。iOSやAndroid用の『エイジ オブ エンパイア』をグローバルに展開していくことを発表した。

『週間洋ゲー通信』

 今回の発表では、iOS版およびAndroid版『エイジ オブ エンパイア』をKLabが開発し、全世界に向けて配信を行っていくことが明らかにされている。完成したゲームの配信は英語圏が先行となるが、日本語を含む他の言語についても対応していくとのことだ。またWindows Phone用の『エイジ オブ エンパイア』も、マイクロソフトと協業して展開を進めていくという。

 『エイジ オブ エンパイア』はPCのパッケージによる展開こそ終了しているものの、基本プレイ無料の『エイジ オブ エンパイア オンライン』が海外で運営されているうえ、この4月からは『エイジ オブ エンパイアII HDエディション』がSteamで配信されるなど、新たな展開が続いている。シリーズの新作が日本語でプレイできる日を、楽しみに待ちたいところだ。

(参考サイト:KLab公式サイト

■未来都市でサイボーグ兵士がバトル! 名作『シンジケート』の精神を受け継ぐSF・RTSがキックスターターで出資募集を開始

 かつてEA傘下のブルフロッグで制作された『シンジケート』は、クォータービューで表現された未来都市を舞台に、肉体を改造された4人のサイボーグ兵士部隊をコントロールして企業戦争を繰り広げるという、サイバーパンク的な世界観のダークなSF・RTSだ。1993年の発表当時に高い人気を獲得し、『シンジケート・ウォーズ』という続編も発売された他、2012年にはFPS版リメイクも発売されている。

 かつて『シンジケート』や『シンジケート・ウォーズ』に携わった開発者たちによって設立された5ライヴス・スタジオでは、新たなSF・RTS『サテライト・レイン』を発表。クラウド・ファンディングサイト“キックスターター”で、同作への出資募集を開始した。

 この『サテライト・レイン』は、『シンジケート』の“精神的続編”と位置づけられている。4人の兵士を操作するサイバーパンク的なRTSという点は変わらないが、今回の作品では舞台となる未来都市全体をシミュレートし、単に戦闘や暗殺で敵勢力を制圧するだけでなく、プロパガンダによって市民を扇動することもできるという。PC/Mac/Linux用ソフトとして開発中のこの作品に、どれぐらいの出資が集まるのか、注目したい。

『週間洋ゲー通信』

(参考サイト:Kickstarter『サテライト・レイン』出資募集ページ

■日本の同人格闘ゲーム『ヤタガラス』が全世界に進出! クラウドファンディングサイトで開発費の寄付を募る

 続いては、グローバルに展開する日本のインディーズゲームの話題をお届けしよう。同人ゲームとしてオリジナルの2D対戦格闘ゲーム『ヤタガラス』をリリースしている“ヤタガラス開発チーム”は、イギリスのニューメディアと協力して、『ヤタガラス』の次期バージョンである『ヤタガラス Attack on Cataclysm』のワールドワイドな展開を行うと発表した。同時に、クラウドファンディングサイト“Indie GoGo”で、同作の開発費に対する寄付を募集している。

『週間洋ゲー通信』

 『ヤタガラス』はPC用の対戦格闘ゲームで、現在はVer.4.3がリリース済み。次期バージョンとなる『ヤタガラス Attack on Cataclysm』では、PCに加えて、タイトーの「NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)」をプラットフォームとするアーケードゲームとしてもリリースされる予定だ。また全世界展開に向けて、多言語への対応や、PC版の海外向け販売も行われるとのことだ。

 “Indie GoGo”では、上記のゲーム開発および2体の新キャラ追加といった内容に、6万8,000ドル(約680万円)という寄付の目標額が設定されている。目標額を超えてさらに寄付が集まった場合には、3人目や4人目の新キャラ追加なども計画されているとのことだ。興味のある人はぜひ、ゲームの公式サイトをチェックしてみてほしい。

(参考サイト:『ヤタガラス Attack on Cataclysm』公式サイト

■NVIDIAの携帯ゲーム機“SHIELD”が出荷直前に発売延期! 現在は7月発売予定で調整中

 前回のこのコーナーで、GPUメーカーのNVIDIAが送り出すAndroidベースの携帯ゲーム機“SHIELD”が、海外で6月28日に発売されるとお伝えした。ところが、発売直前の6月26日に突如、SHIELDの発売を7月に延期するという発表が行われた。

 NVIDIA公式ブログの説明によると、発売延期の理由は、最終的な商品クオリティチェックによて、機械的な不具合が見つかったとのこと。現在はその箇所を開発したメーカーとともに、急ピッチで改良を行っているという。

 SHIELDの新たな発売日は、現在のところ7月中に予定されている。なお価格は前回の記事でもお伝えしたとおり299ドル(約3万円)で、変更はないとのことだ。

『週刊洋ゲー通信』

(参考サイト:NVIDIA公式ブログ

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