『魔都紅色幽撃隊』キャラ名鑑＋インタビュー：伏頼千鶴（声：妃宮麗子）。出版業務の裏で除霊を請け負う、夕隙社の女性社長にして編集長

文：長雨

　アークシステムワークスが4月10日に発売するPS3/PS Vita用ソフト、『魔都紅色幽撃隊（まとくれないゆうげきたい）』。今回は、本作に登場する伏頼千鶴（声：妃宮麗子）について、キャストインタビュー付きで紹介していく。

　『魔都紅色幽撃隊』は、今井秋芳監督が手掛ける『學園ジュヴナイル伝奇』シリーズの最新作で、『東京魔人學園伝奇』『九龍妖魔學園紀』と世界観を共有する學園ジュヴナイル伝奇アドベンチャー＋RPG。プロデューサーは金沢十三男さん、キャラクターデザインは倉花千夏さん、音楽はThe Key Project、OP曲は植松伸夫さんが担当している。

　なお、キャストインタビュー中には、通りすがった今井監督や金沢プロデューサーから補足やツッコミ（!?）が入ることも。まだオフィシャルには公開されていない裏情報が語られていることもあるので、ぜひ開発スタッフのコメントにも注目してほしい。

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【伏頼千鶴（ふくらい ちづる）/声：妃宮麗子】

「ようこそ――我が夕隙社へ」

――出版業務の裏で除霊を請け負う、夕隙社の女性社長にして編集長――

　オカルト雑誌を発行している、夕隙社の社長兼編集長。出版業務の裏で除霊を請け負う。その経歴は謎に包まれている。ゴーストハント歴は非常に長いと思われるが、あまり過去を語ろうとしない。

　夕隙社の出版業務は赤字スレスレだが、裏稼業のゴーストハントでなんとか会社の経営を維持している模様。

　ゴーストハントはビジネス＝金だと言い切っており、金にならない仕事は請けたがらない。

【ボイスの試聴】

◆伏頼千鶴のセリフの例

「どう？　調子は？」

「ゴースト イズ マネーよ」

「還りなさい。自分たちの世界へ」

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■妃宮麗子インタビュー：舞台演劇とマイク収録との発声方法の違いとは？

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◆妃宮麗子（ひみや れいこ） プロフィール

　宝塚歌劇団出身。在団中は歌唱力を買われて活躍。真矢みきの許婚役や真琴つばさの妻役などを演じた。『エデンの東』サリナス婦人会会長役で退団。現在までブランクなく活動の場を広げる

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――“ゲームキャラの声優”というお仕事は初めてかと思いますが、オファーが来た時の感想を教えてください。

妃宮：もともとアニメが好きなので。子どものころから声優さんに憧れていました。いつかは声の収録のお仕事をやりたいと思っていたので、今回のお仕事についてはとてもうれしく感じています。

――そもそも、どのような経緯で今回のお仕事が決まったのでしょうか。

妃宮：今井監督とは、監督が開催していたワークショップで初めてお会いしまして、その後も何度かお話をさせていただきました。そういった経緯もありまして、今井監督から私の事務所へとオファーがあり、今回のお仕事にいたった流れです。

――実際に声の収録をしてみて、感触はいかがでしたか？　やはり舞台演劇とは演じ方が違いましたか？

妃宮：自分としては、舞台で演じる感覚とはもっと変えないといけないのかな、と思っていのですが、今井監督からは、無理に変える必要はないとの指示を受けました。

　ワークショップの際にも今井監督がおっしゃっていたのですが、演技の基本となる部分はどんな時にも共通しているので、あえて変えなくてもよかったようです。

――収録を見学しましたが、声の張りや滑舌のよさにビックリしました。たしかに、ゲームのキャラの声として、違和感がなかったと思います。

妃宮：ただ、ちょっとだけ戸惑ったのは、声の出し方の部分ですね。舞台演劇の場合は、大きい空間に向けて、意識を大きく広げて声を届けるようなイメージで声を出すんですが、マイクに向かって収録する時は、その部分を少し調整したほうがやりやすかったです。

　舞台演劇の発生が発散や拡散させるようなイメージなのに比べて、マイクでの収録は声をマイクに凝縮させて、自分の体の中から口に向かって声を出すような感じですね。

今井：妃宮さんはやっぱり、声量がものすごいんですよ。実は今回の収録でサブキャラもお願いして、ちょっと歌うようなセリフもお願いしたんですけど、普通は「あ～♪」みたいな感じじゃないですか。それが妃宮さんの場合は「アアアアア～♪」とめちゃくちゃ本格的でビックリしました。

――ご自身が演じた伏頼千鶴というキャラに関する第一印象を教えてください。

妃宮：舞台でもいろいろな役を演じてきましたが、私自身が役の背景を考えるというよりは、監督や演出家がその役に求めるものを叶えることを大事にしています。なので、伏頼千鶴という役も、自然な感じで受け入れました。

――ご自身と伏頼千鶴を比べて、似ている部分はありましたか？

妃宮：ちょっと上から目線な感じが入っているのは、似ているかもしれません（笑）。自分としては叱咤激励しているぐらいのつもりで演技をしたんですけど、今井監督からは「それだと怖すぎるので」とか「もうちょっと優しい感じで」と言われました。

　私の役は社長で、ゲームの主人公は部下という関係です。上からバサっとする感じと優しさの間の微妙なサジ加減を考えながら演じるのは難しかったですね。

――その調整の成果と言いますか、主人公に「バイト、肩もんで！」というセリフはきれいに一発OKでしたね。

妃宮：あのセリフは収録の後半だったので、それまでにいただいたダメ出しや指示を思い出しながら演じました。伏頼という人物をうまく表現できたみたいで、うれしかったです。

■『ミンキーモモ』のような魔法少女にもチャレンジしたい！

――今井監督と一緒にお仕事をして、どんな印象を受けましたか？

妃宮：ダメ出しの際の説明が細かく、それが理論立っていてわかりやすいので、演じる側としてはとてもやりやすい方でした。こういうシチュエーションだから、セリフ中のこの部分の音をこういう風に発音してほしいなど、納得がいく流れで指示を出してくださるので、私はやりやすかったです。

――今回、ゲームのテーマが霊をあつかっているということで、それにちなんだ質問です。身の回りや旅行などで、オカルト的な出来事に出会ったことはありますか？

妃宮：宝塚音楽学校にいた時、江戸時代に火事で焼け出された子どもの役をやったんです。その時は、一緒にやっていた方たちが口々に、不思議で怖い思いをしたと言っていました。

　とはいえ、私はそういう体験がなかったので、きっと大丈夫だろうと思っていたんですが、ある日、寝ている時に足もとに子どもの気配を感じたんです。姿が見えたわけではないんですが、“子どもがいる”と感じたんです。

　驚いてビクっとした瞬間に、その子どもが「ほんま？」って言ったんですよ。最初は自分の心の声じゃないかと思ったんですが、私は関西弁をしゃべれませんし、その関西弁のアクセントはちゃんとしたものだったので……あれはやっぱり、関西弁をしゃべる地元の子どもの霊が漂っていたんじゃないかと思っています。これが私の唯一のオカルト的な経験ですね。

――ご自身が演じたキャラクター以外で気になるキャラクターについて教えてください。

妃宮：ああ、これかわいいな。忍者マニアな黒猫ちゃん（楓伊久）。他にも個性的な人たちばかりですごいですね（笑）。

▲楓伊久（声：水崎綾）。

――今回は大人の女性を演じましたが、演じてみたいキャラはいますか？

妃宮：実は魔法少女キャラが好きなんですよ。特に『魔法のプリンセス ミンキーモモ』が大好きで、ミンキーモモを演じた小山茉美さんみたいに、子どもから大人まで、幅広くどんな演技でもできる人に憧れています。

　だから、この楓伊久ちゃんの外見には惹かれますね。帽子がかわいいし、手に持っているのはホウキなのかな？　ちらりとおへそが見えているところもかわいいですよね。

――今井監督に、妃宮さんが魔法少女キャラも希望していたとお伝えしておきます！　それでは最後に、本作に期待するユーザーへメッセージをお願いします。

妃宮：学園モノとして、すごく楽しそうなゲームですよね。13話構成というのもテレビアニメみたいですし、本当にアニメになってほしいと思うくらい、ユニークなキャラクターが多いゲームです。

　キャラクターそれぞれの役どころがしっかりとしていて、おもしろいエピソードが展開するようですので、そういった部分を楽しんでいただければうれしいです。私自身も1人のユーザーとして、この『魔都紅色幽撃隊』の世界観を楽しもうと思います。

(C) ARC SYSTEM WORKS/TOYBOX Inc.

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データ

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