2014年11月10日(月)
12月4日~7日に東京・青山劇場で行われる舞台“ファンタシースターオンライン2-ON STAGE-”(以下、舞台版“PSO2”)の顔合わせが、11月8日に行われた。
舞台版“PSO2”は、セガの人気オンラインシリーズ『PSO』15周年プロジェクトの一環として開催される。キャストは蒼井翔太さん、新田恵海さん、久住小春さん、井上和彦さん、高橋広樹さん、小西克幸さん、井上喜久子さん、白華れみさん、宮垣祐也さん、小宮有紗さん、オラキオさん(弾丸ジャッキー)、菊地美香さん、林明寛さん、榎本温子さん、会一太郎さん。
▲前列左からセガ木村さん、久住さん、蒼井さん、新田さん、セガ酒井さん。中段左から、菊地さん、小宮さん、井上さん、白華さん、榎本さん。後列左から宮垣さん、高橋さん、小西さん、林さん、会さん。なお、井上さん、オラキオさんは都合により欠席。 |
舞台版“PSO2”では、チケット購入特典とパンフレット購入特典としてアイテムコードが用意されている。チケット購入特典は、劇中で主演2人が着用する“星濱(ほしはま)学園男子制服”や“星濱学園女子制服”、主演である蒼井翔太さんと新田恵海さんのボイスチケット、消費アイテム“カラーチェンジパス”。一方のパンフレット購入特典は、劇中でキーアイテムとなるスタークエーサーのカタナ武器迷彩“*スタークエーサー”と、井上和彦さんと井上喜久子さんのボイスチケットだ。
▲星濱学園男子制服 | ▲星濱学園女子制服 |
▲カタナ武器迷彩“*スタークエーサー”の帯刀時(左)と抜刀時(右)。 |
顔合わせに際して、蒼井さんと新田さんが報道陣に向けて意気込みを語った。また『PSO2』シリーズプロデューサーである酒井智史さんと、シリーズディレクターの木村裕也さんが実施の経緯や物語設定についてコメントしたので、あわせて掲載する。なおコメント中は敬称略。
――新田さんは初舞台ということに加えて楽曲もありますが、意気込みを教えてください。
新田:初めての舞台でとても緊張しているんですけれども、ずっと役者を目指していたので、大好きなステージの世界に自分が立てるということで、本当にうれしく思っています。歌も歌わせていただけるので、劇場で歌うことも初めてなので、すごく楽しみです。
――新曲はいかがですか?
新田:とてもカワイらしい曲で、キラキラしていて、今から歌うのがとても楽しみです。
――蒼井さんにお聞きします。今回はそうそうたるメンバーの中でダブル主演ということですが、脚本を読んでの印象はいかがでしょうか?
蒼井:冒頭からオンラインゲームが大好きな方が見ると“あるある”的なことがあります。日常からオンライン中のことまですごくリアルに描かれていますので、本(脚本)を読ませていただいて、とても楽しめました。キャラクターを演じさせていただくのはとても楽しみですし、そうそうたる皆様と一緒に舞台を作り上げていくのも楽しみで、早く皆さんに見ていただきたいという思いでいっぱいです。短い時間なんですけれども、その時間ですごいものを作り上げていけたらいいなと思っています。
――初顔合わせの印象について教えてください。
蒼井:顔合わせはすごく緊張するものです。なかなか皆さん全員がそろうことはないんじゃないかな、と思うほどの方々が集まっているので、今日という読み合わせの時間はすごく大切だと思っています。だからこそのプレッシャーもありますけれども、楽しみです。
新田:舞台は初めてなので、顔合わせ自体も初めてで、多分蒼井君よりも全然緊張しているんですけれども……ここにいる皆さんと、これから素敵な舞台を作り上げていくんだな、というワクワクで胸がいっぱいです。
――2人がもし『PSO2』の世界に入れるとしたら、どんな役、どんなキャラクターになりたいですか?
新田:私、敵がいいです……。
(一同笑)
蒼井:かぶった(笑)。……舞台で主役をやらせていただくので、それにともなって自分でキャラメイクするなら、飾りをつけて派手にできたらいいと思います。僕のやらせていただくタクヤは、オンラインとオフラインでの服装を、自分に似せている部分があるキャラクターです。新田さんの演じているキャラクターはオンラインとオフラインのギャップがあり、そこでも“オンラインゲームあるある”が出てくると思うので、そこも楽しんでいただければと思います。
――改めて、舞台版“PSO2”が経ちあがった経緯について説明していただけますか?
酒井:来年2015年に『ファンタシースターオンライン』が15周年を迎えることもあり、いろいろなメディアで『PSO』を広げていきたいと考えているところに、“サクラ大戦歌謡ショウ”などを手がけてきた中山雅弘プロデューサーから「舞台はどうですか?」と声をかけられました。
『PSO2』と舞台がかけ離れていたので、最初はユーザーさん同様に「え!?」と思ったのですが……ただ『ファンタシースター』シリーズはこれまで挑戦を続けてきたシリーズだったので、離れた部分で挑戦するのはおもしろいかなと思いました。他のメディアでやる時には、オンラインゲームのオンラインとオフラインをうまく両方描けるようなところでやりたいと思っていたので、舞台であれば特殊な表現ができるので乗らさせていただきました。
――木村さんは最初に聞いた時に、どう思いましたか?
木村:「なくはないな」と思いました。ただ、15周年企画の企画をいろいろ考えていて、その中の1つとして想定していたのですが、第1弾となるのは想定外でした。ただ逆に第1弾でこれだけインパクトのあることができるのも重要だと思っていて、かなりおもしろい企画になっていると思っています。
――お2人はどれくらいかかわっているのでしょうか?
木村:舞台の話をいただいた時に「こういった設定でやってください」と2人から提案をさせていただきました。脚本家からのたたき台的プロットに2人で意見を出して提案させていただいています。エネミーや武器、キャラクターの名前やシチュエーションも話をして、シナリオ最終稿までやり取りをしています。また、撮影した写真をもとに『PSO2』でキャラクタークリエイトし、舞台の映像で使うようにしたり、映像関係では開発側がかなりフォローしていますね。
――最初の時点でどのような話しにしてほしいというオファーを出したのでしょうか?
酒井:舞台を見た人にオンラインゲームの楽しさを伝えるものにしたいと思いました。ゲームの中だけでなく、現実世界のプレイヤーをからめたものにしてほしいとお願いしましたね。
木村:お話の世界は現実世界で、その中に『PSO2』がある設定です。主役はプレイヤー1人1人だと思っていて、そこはゲーム内でもシナリオを作る時に苦労するところでもあるんですが……ゲーム以外のメディアでやるのであれば、現実にいるプレイヤーさんを主役にしたストーリーをやりたいと思っていました
酒井:オリジナルシナリオで舞台化はありえないと思うんですけれども、それが成り立つのが『PSO2』という世界だと思っています。
――話せる範囲で、どんなストーリーになっているか教えてください。
酒井:ゲームの舞台化というと、もともとのゲームのストーリーを舞台化したり、サイドストーリーを取り上げることになると思うのですが、今回は完全オリジナルストーリーになっています。主人公はプレーヤーで、2022年で『PSO2』が10周年を迎える年の出来事で、少し今とは違うインターフェイスで『PSO2』にログインできるという設定です。『PSO2』をプレイする高校生のタクヤという男の子が、仲間とプレイしている時に事件に巻き込まれてしまい、オンラインとオフラインを行き来しながら事件を解決していくという物語です。
木村:2022年では精神ごとゲームにダイブしているようなイメージです。腕に設置して声で会話をできる新しいハード“バーチャルドライブ”が出て、今までと違うというところからスタートします。まだ古いインターフェイスで遊んでいる人もいて、吹き出しも出る人もいます。
――キャストさんの役どころは?
酒井:プレイヤーがいて、その人がオンライン上でプレイしているキャラを演じる人は別の人です。なので、オフラインとオンラインでギャップがあることもあります。それはオンラインならではのおもしろさを出しています。誰が誰をやるのは舞台で楽しんでください。
木村:ゲームの中と現実で性格が違っているなど、ギャップを楽しんでもらうのはありますね。
――エネミーはどういう形で出てくるのでしょうか?
酒井:エネミーは映像で表現しようと思っています。ゲームの中の世界も実際のゲームの映像を使って、違和感のないようにしたいです。主観視点のような表現になり、普段『PSO2』をプレイしている人にも新鮮に映ると思います。
木村:舞台上の大きなスクリーンを使うので、迫力もあると思います。エネミーもゲーム内に登場するおなじみのものが登場する予定です。
――衣装や武器はシリーズの特長だと思うのですが、そこは見どころになるのでしょうか?
酒井:先日撮影があり、立ち会ってきました。普段は普通の服ですが、『PSO2』のキャラになると衣装らしい服になるので、そこは見どころだと思います。アクションがあるので、すべて硬い素材ではなくいろいろとミックスしながら作ってもらっています。武器も今回作成しています。
――アクションはどれくらい激しいのでしょうか?
木村:舞台で可能な殺陣(たて)レベルです。ワイヤーアクションなどはないのですが、うまく映像とリンクしながら『PSO2』らしさを再現していきます。
――種族としてはキャストはいるのでしょうか?
木村:種族としてはヒューマン、ニューマン、デューマンが登場します。残念ながらキャストは表現的に難しいと今回は判断しました。キャストは映像での登場になると思っていますね。
――BGMはゲームからもってくるのでしょうか?
酒井:BGMは基本的にゲーム内で使用されているものが使おうと思っています。“サクラ大戦 歌謡ショウ”のスタッフも参加しているので、それに加えて歌を入れたいと思い、オリジナルの歌も用意しています。
――歌を作っているのは小林秀聡さんですか?
酒井:小林ではないです。“ちょっと『ファンタシースター』に関係がある人”にお願いしています。
木村:後日発表させていただきます。かなりいい曲です。
――お2人は舞台に出演されるのでしょうか?
木村:それはないです(笑)。
酒井:出てくれと言われたら、困っちゃいますね。
――キャスティングについてもかかわっているのでしょうか?
酒井:キャスティングは舞台制作側にやってもらっています。
木村:ただ、“PSO2放送局”に出演されている2人、榎本温子さんや会一太郎さんの出演については、現実世界と舞台のリンクとして「10年後も“放送局”はあるでしょう」ということで、MCとして本人役として入れてもらいました。多分、10年後も変わらないと思うので(笑)。ああ、放送局のテキストは僕が書いています。
――舞台を見に行ったことがない人からすると、少し敷居があるように思えるのですが、そこはいかがでしょうか?
酒井:男性でも女性でも、『PSO2』を知らない人でも来ていただけるようなものにしているつもりです。
木村:舞台はゲームやアニメが好きな方なら楽しめるメディアだと思います。とくに『PSO2』を遊んでくださっている方で舞台を見に行ったことない人が、これをきっかけに舞台に行ってもらえるきっかけになるとうれしいですね。
酒井:舞台はライブのコミュニケーションがおもしろいので、生の反応をしていただけるとより楽しめるのではないでしょうか。“感謝祭”での皆さんが反応していたように、笑ったり悲しんだり、驚いたりしていただければすごく楽しめると思います。むしろコスプレとかして、自分たちも参加しているぐらいのつもりで。
木村:“感謝祭”の延長の気持ちで来ていただいていいと思います。
――ではシリーズファン、記事を読んでいる読者にメッセージをお願いします。
木村:感謝祭やドラマCDなど、ゲーム外の展開もやっていきたいと思っていて、その中の1つが舞台になりました。ユーザーさんには、ゲーム以外のものも含めて『PSO2』というコンテンツを楽しんでいただければなと思っています。舞台は非常にインパクトのあるコンテンツになっていると思いますので、お楽しみにしてください。
酒井:『PSO2』も2年続き、まだ盛り上がっているのですが、これからのことを考えるとどんどん新しい血を入れていきたいなと思っている部分もあります。新しいメディアに広げて行きたいなという思いがあって、舞台化を企画しています。そういったものの中で、オンラインゲームに興味を持っていただければいいと思いますし、『PSO2』を遊ばれている方も、舞台のおもしろさに気づいていただければ、いい相乗効果ができてほしいです。
遊んでいる人には結構笑いどころがあると思います。キャストの方々のファンの人で、オンラインゲームを知らなくても楽しんでもらえる舞台になっていますので、舞台を見ていただいて『PSO2』がおもしろいと思っていただければ、プレイしてほしいです。これからも15周年に向けて、第2弾、第3弾という形で『PSO2』を広げるもの、もっと楽しめるものを考えているので、15周年プロジェクトに期待していただければと思います。
■舞台“ファンタシースターオンライン2-ON STAGE-”概要
【開催日時】2014年12月4日~7日
【場所】青山劇場
【チケット】S席 7,800円(税込)/A席 6,800円(税込)
※当日劇場にて、チケット購入特典アイテムコードがプレゼントされる。
【メインスタッフ】
原作:『ファンタシースターオンライン2』(セガ)
スーパーバイザー:酒井智史(『PSO2』シリーズプロデューサー)、木村裕也(『PSO2』シリーズディレクター)、『PSO2』開発チーム
プロデューサー:中山雅弘
脚本・演出:斎藤栄作
美術:乘峯雅寛
音響:山本浩一
照明:吉川ひろ子
アクション指導:永瀬尚希
衣装:木鋪ミヤコ
ヘアメイク:小野恵理子
演出助手:山口美絵
舞台監督:中村貴彦
制作:レイネット
主催:セガ、ディー・バイ・エル・クリエイション
(C)SEGA
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