2009年3月13日(金)
――まずは、出演が決まったときの感想をお聞かせいただけますか。
若林さん:『5th』から引き続き、委員長役を演じさせていただきました。『6th』の出演が決まった時は、素直に「やった!」と思いました。というのも『5th』の収録が楽しかったので、またあの現場に行けることの喜びが強かったんです。そしてここから『7th』、『8th』と続いていったら……私もレギュラーって言えるかな。
今井さん:すでにレギュラーですよ! (『6th』では)まだ委員長が壊れていないようですけれども、今後は委員長の壊れた姿も皆さんにお見せします!
若林さん:お見せします! いいのかな、そんなこと言っちゃって。
(たなくまプロデューサー、強くうなずく)
若林さん:何やらうなずいてます。ともかく、今回もまた役どころがツッコミ役だったので「よっしゃ!」と思いながら、そして今井さんの役どころが今回も大変だなって思いながら(と今井さんを見てニヤリと笑う)、また収録に参加できることを楽しみにしていました。
小林さん:私は『たなくまCD』は、以前の『ピクトイメージDS』(編注:『たなくま』第2弾にあたる『ピクトイメージDS』の特典CD)がご縁だったんですけれども、それに続いて『6th』が2回目になります。(前回はドラマCDではなかったため)たなくまさんの世界に初めて触れさせていただき、そしてこんなにたくさんの方と一緒に収録をさせていただくのも初めてでした。出演が決まった時は、本当に「やったー!(大声で)」という気持ちで、そのひと言ですね。『たなくまCD』でもう一度出させていただけた上に、『6th』では役をいただけたことがとてもうれしくて。
下田さん:マイポン役で出るのは何作目ですかね……(指折り数えて)4作目! 4作連続での登場ということで、非常にうれしいです。『5th』の収録時点で何となく「続くんだなー」と思えたシナリオではありましたが。とはいえ『6th』に必ずしもマイポンが登場するとは限らなかったので、出していただけるかな、と不安に思いつつ。これは……レギュラー?
(たなくまプロデューサー、ゆーーーっくりとうなずく)
今井さん:うなずき方がゆっくりだ!
下田さん:次は出す予定ないけど、うなずかざるを得ないようなうなずき方だ!
今井さん:大丈夫大丈夫。次に『たなくまCD』シリーズのお仕事が来たら、みんなに電話するから。「集合ー」って。
下田さん:それだ! まあ、連続で出させていただく中で、マイポンも進化を遂げてきたわけです。幼いわりにしっかりした性格で「スキャミン店長、大丈夫ですか?」と気づかいを見せながらも、みんなに愛されるキャラクターに育っていっているなぁと実感します。そうそう、ジャケットイラストの“胸”も成長しているんですよ。
一同 (過去のジャケットを見比べながら)わー、ほんとだー!!
若林さん:逆に、私のキャラクターはどんどんペッタンコになっていってるんですけど!
下田さん:『4th』のころは幼児体型だったんですが、どんどん成長していって、内面的にも肉体的にも成長していっているようです。『7th』に向けても、楽しみな成長じゃないかなと。今後は、もう少しそういった部分を拾えるエピソードも書いていただけるとうれしいですね。……というわけで、今回一番大変な役どころだったミンゴスさんいかがでしょう。
今井さん:ステキな紹介ありがとうこざいます! 私もスキャミンとの付き合いは4作品目になるわけですが……最初はまさか、本当にシリーズ化するとは夢にも思っていませんでした。私が第1弾(『音声感情測定器ココロスキャン』の特典CD)をやらせていただいて「好評だったんですよ」とお聞きしまして。そのときは「じゃあこれ、別の形でもできるといいですねー」ってオトナな会話をしていたわけですよ。そんなこんなで第2弾は「小林ゆうちゃんをキャスティングした!」って。第3弾は水原薫ちゃんと下田麻美ちゃんを起用……あれ? これ(たなくまさんの)趣味じゃ? と気づいて(笑)。
若林さん:誰より早く気付いたことになるのかもね。
今井さん:私は「これはこのまま趣味に走るぞ!」と不安に思いながら……その後も起用しているのは直ちゃん(若林さん)だったり、樹里ちゃん(滝田樹里さん)だったり。本当に冗談抜きで……たなくまさんの趣味のCDでーす!(力強く宣言)
若林さん:まあ、本編でもそんな感じのことを言っているし……。
――続いて、収録での苦労話がありましたら教えてください。
今井さん:スキャミンは前回に引き続き、疲れる感じでした、はい。スタジオから出てくる時にみんなから手を差し伸べられるぐらい体力を消耗していました(笑)。それと正直な話、台本をもらうまでビクビクしていましたよ。
下田さん:このシリーズのお仕事は、スケジュールが気になりますよね。前日オフかなあとか。
今井さん:私の場合は翌日。翌日生きているかどうかなあ、というのが……。ただ『5th』のときのような「一致団結しないと絶対収録が終わらないぞ!」といったことはなかったですね。『6th』ではすごく台本がスリムになっています。シナリオのテンポもよくなっていて、私たち演じている側だけでなく、たなくまさんも成長しているのかなと。
若林さん:マイポンの胸みたいにどんどん成長しているのかもね。
今井さん:そうそう。で、たなくまさんすごいなあと思っていたら、最初のナレーションのト書きで「千●さん(編注:某人気男性声優です)のように」とか書かれていて「え―――――っ!」って。
若林さん:普通、女性が『北●の拳』のマネとかやらないから!
今井さん:一般的にCDの最初というのは、皆さんが「おっ、かわいい声が聞こえてきたぞ!」と注目していただくところのはずなのに、なのに……最初っからガナリです。ひょっとしてミンゴスは(この仕事を)楽しんでないんじゃないかと思われるかもしれませんが、それは……7割弱です(一同爆笑)。
若林さん:とか何とかいいながら、誰よりも楽しそうに演じるのが(今井さんを指して)この人。うちら知ってるよねー。(踊りのジェスチャーをしつつ)こんなんなりながら声出してるのを。「疲れるとかいいながら踊ってるんですけど!」って言いたい。
今井さん:やぁー、直ちゃん言っちゃダメー! ノリノリでやってるとかナイショだよー!(大いに照れる)
若林さん:ごめんごめん、デレの部分を出しちゃった!
今井さん:一応、今後のために言っておきますけど、スキャミンの設定は「もう、たなくまさんしょーがないなー!」っていうようなスタンスでやってるの! ……はい、そんな感じです。
――いろいろと大変そうな現場ですが……では、そんな現場を醸し出した、たなくまプロデューサーに言いたいことがありましたら、どうぞ。
下田さん:言っていいんですか。
若林さん:いいんですか。
今井さん:あの、言わせていだきますと……収録に遅れてくるってどういうことなんですか!?(一同笑)
(そのころ、若林さんと小林さんがヒソヒソと相談中)
下田さん:今、「罵倒していいんだよ」とか説明を受けていたゆうちゃんが、とってもシュールだった……。
今井さん:(小林さんに向かって)どっちの方向性で言ってもいいんだよ。持ち上げてもいいし、罵倒してもいいんだよ。
小林さん:は、はい。先ほどの座談会の収録で、個人的には思っていないんですが、たなくまさんに「この豚野郎!」とか言わせていただいています(と、笑顔でたなくまプロデューサーを見る)。
今井さん:たなくまさんの顔が真っ赤です!(笑)
小林さん:これまで座談会で「豚野郎」なんて言う機会は、もちろんなかったのですが……。本当に恐れ多いことなのですが、共演者の皆様からお話を聞いていくうちに(『たなくまCD』では)「豚野郎」という言い方でいいのかなと思いましたし、こういうスタイルの作品なんだなっていうことがよくわかりました。でも……たなくまさん、傷ついてないでしょうか(たなくまプロデューサーをじっと見つめる)。
若林さん:ドMなんで、もっと罵倒してほしいと思ってる。
今井さん:あのくらいじゃ足りなかったかもしれない。
小林さん:……「こんのゴ●ブリ!」 あ、すいませんでした!(一同爆笑&拍手) ああ、たなくまさんがにらんでいらっしゃる……。
若林さん:照れてるだけだから大丈夫。
下田さん:たなくまさん気分はどうですか?
たなくまプロデューサー 最高ッス!(一同笑)
小林さん:なんとお優しいんでしょうか。
今井さん:それを優しいと言うか!
若林さん:私からも言わせていただくと、本編中のたなくまは、本当にロクデナシじゃないですか。ちょっとお前いい加減にしろと。
今井さん:かわいいのを通り越して「お前ふざけんなよ(巻き舌で)」って言いたくなりますよね。
若林さん:たなくまの声を演じている方(増山佑輝さん)は、かわいい方なんですが、一緒に演じていると、うしろから殴ってやろうかって気持ちが芽生えるくらい、セリフがムカつくんですよ!
今井さん:今回スタジオの中での距離がすごく近かったので「ドン!」って行ける距離だったし。
若林さん:そう。『6th』をお持ちの方は“まんきつ(マンガ喫茶)”のくだりを思い返していただけるといいと思いますが、うまくもないことを、さも「おもしろいでしょ?」と言っているのがムカついてムカついて……。何度も言いますけど、演じている方は決して悪くないんですよ?
今井さん:わかるわかる。
若林さん:でもね、もっと本編でムカつくキャラクターになってほしい、とも思っているんですよ。誰からもムカつかれるような「たなくま、お前本当に最っ低だな!」というようなキャラクターになってほしい。
今井さん:そうなったらスキャミンの声が高くなりすぎて出せないかも!
若林さん:そうだよねー。でも委員長も、今回のCDではため息しか出てないところもあるしね。たなくまは、また『6th』でも持ち逃げしてるし、実際にこんなヤツがいたら最低だと思うんですよ。で、それをモデルにした人が実際にいるじゃない、ここに(と、たなくまプロデューサーを見る)。
今井さん:そういえば、たなくまプロデューサーご本人と、たなくまの声優の方とが、だんだん似てきているんですよ。
下田さん:そうそう。
若林さん:私もそう思う。
小林さん:顔立ちも似ていらっしゃいますよね。
今井さん:今日も声を掛けようとして「たなくまさん……あ、違った」みたいなことがあって。
下田さん:でも最初のころは、そんなことなかったんですよ。
若林さん:じゃあ役作りをしているんだ。
今井さん:そうなのかも。
小林さん:実は血縁とか。
下田さん:いやいやいやいや。
若林さん:でも(似ているという話は)演じてる増山さんに対して失礼だと思うよ(一同笑)。
今井さん:増山さん、以前に行った『たなくまCD』イベントのとき、たなくまを演じるにあたってすごく真剣に準備をしていらっしゃって。この手のイベントで、台本なし&舞台形式風で出演されることって、なかなかめずらしいんじゃないかと思いますよ。それくらい役に入り込んでいたから、たなくまさんが(増山さんに)降りてきたんじゃないですかね。
若林さん:増山さん、すごく頑張っていらっしゃいますもんね。それに比べて、たなくまさんはどうよ? って話ですよ。
今井さん:じゃあ最後に一発、たなくまさんにブチかましてくださいよ(と下田さんを見る)。
下田さん:えーと、皆さんがとてもひどいことを言っていますので、私はもうこれ以上たなくまさんを傷つけるのは悪い……と思ってるわけないだろ!
一同 うわー!(爆笑)
下田さん:まず、たなくまの声について、自分じゃない別の人を立てるということは、声を演じた方にキャラクターのイメージが付いちゃうじゃないですか。ですので、声はあくまで別の方であり、内側はここにいるんだということを、もっとアピールすべきではないかと思うのですよ。たなくまさんは隠れていないで出てこいと。
今井さん:でも以前、たなくまさんご本人がステージに立った時、顔面蒼白でプルプル震えててかわいそうになっちゃったんですよ。「大丈夫ですか!?」って守ってあげたくなるように感じて。
若林さん:だまされちゃいけない。そこも計算してやってるんだから。
下田さん:ヤツは悪魔です。
今井さん:し、しまったー! つい目先のものにとらわれて、私が守らなきゃって思っちゃったんだよね。
若林さん:だからスキャミンはだまされちゃうんだよ。
今井さん:くやしいっ! くやしいです!
下田さん:(ハードボイルド風に)でもさ、そんなたなくまのこと、嫌いじゃないよ……。(一同笑)
若林さん:出た、ナイスフォロー。なんのかんの言っても、こうやってお仕事をいただけているんですから、私たちとしては感謝しかないですよねー!
今井さん:直ちゃん直ちゃん、目がお金マークになってる。
若林さん:こうやってみんなと出会えたのもすべて、たなくまさんのおかげですから!
下田さん:こうして新たな台本と、すばらしい方たちに出会える機会をいただけたということは……次の『7th』が楽しみですよね!
一同 ねー!
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