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2009年10月22日(木)

感動できるMMORPGを目指した『TARTAROS』開発者インタビュー

文:電撃オンライン

■韓国で人気のPCゲームをオンライン化

 『TARTAROS』は元々同人ゲームとして制作され、その後PCパッケージ版を発売。そもそもがシナリオ重視の作品として作られただけに、PCオンライン版の本作品も神々と人間という神話をベースにした世界観、エンディングが存在する物語とそれを彩る登場人物たちなど、その持ち味を生かしたタイトルになっている。韓国では「パッケージゲーム感覚のMMORPG」と紹介されているそうだ。

 コンシューマ版『TARTAROS』をあえてオンラインゲーム化した理由について、Lee Ju Won氏は「1998年に韓国初のオンラインゲームが始まって以来、韓国ではコンシューマを含めたパッケージゲーム市場は縮小し続け、次第にシェアはオンラインゲーム市場へと変わっていきました。『TARTAROS』の開発がスタートした2004年の時点で、特にPCパッケージのビジネスは死滅したと言えます。その背景にはやはり安易な違法コピーがはびこり、一部のコアゲーマーを除けばゲームにお金を出したくないと考える層が増加したことにあります。一方でオンラインゲームの市場規模は98年と比較すれば1,120倍の成長率。オンラインゲーム化にはそういった背景があります」とLee Ju Won氏語った。

『TARTAROS』

 現在は韓国で5月に正式サービスを開始し、台湾でクローズドベータテストを実施中。3番目の市場として日本を選ばれたわけだ。初の日本市場進出に際してマーケティングも担当したWemade Entertainmentだが、事前に入念なリサーチをかけた結果、多くの海外製(主に韓国製)オンラインゲームが正式サービスどころかベータテストの時点で撤退。オンラインゲームという大きな枠の中で、成功していると言えるジャンルは唯一MMORPGであり、特にカジュアル系やレーシングゲームのジャンルで今も順調にサービスできているタイトルはほぼ存在しない。多い時には年間で数十タイトルがサービス終了している高リスクな難しい市場だと分析した。

 実は日本での展開を考え始めた当初、かなりの数のパブリッシャーから接触があり幾つかは具体的な交渉にまで進んだが、一度の話し合いで交渉をお断りしたケースも多いとAlice Lee氏は言う。引く手あまただった状況で、その中からシーアンドシーメディアを選んだ理由を問うと「既に『完美世界』『夢世界』という開発元が同じ2つのタイトルを継続してサービスしていて、一つの企業と長いお付き合いができている点。MK-STYLEというポータルサイトを持ち、ある程度のユーザー数を確保できているところを評価しました」との話である。ちなみに「次に有望な市場として選ぶべきは、日本よりも中国では?」とAlice Lee氏に聞いたところ、ゲーム性やキャラクターデザインは日本および台湾市場を強く意識したもので、中国本土で受け入れられるかはやや疑問との回答であった。

『TARTAROS』 『TARTAROS』

 ■美少女から美少年まで……!?(Page3)

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※日本版ではゲーム内の名称等が変更される場合があります。

データ

▼『TARTAROS-タルタロス-』
■メーカー:シーアンドシーメディア
■対応機種:PC(対応OS:WindowsXP/Vista)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:未定
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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