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2010年4月29日(木)

『MTG』の新たな一面が目覚める―――『エルドラージ覚醒』プレリイベントレポ

文:電撃オンライン

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 初勝利で一息ついたところで3回戦。対戦相手は再び赤緑。対戦相手が先攻を取る。多少ライフを削りあったところで、相手の戦場に《ウラモグの破壊者》が登場。こちらも返すターンで《コジレックの職工》を出してにらみ合いに持ち込むが、相手は《ウラモグの破壊者》に《蜘蛛の陰影》をつけてくる。これにより《コジレックの職工》で《ウラモグの破壊者》を処理することができなくなり、ここで大量のアドバンテージを失ってしまう。そのまま、いわゆるジリ貧で負け。2試合目は、お互いにノーガードで殴りあう展開に。勝ち急いで《コジレックの職工》を出したところ、これを《征服するマンティコア》で奪われてしまう。いきなり10点のライフと2個のパーマネントを失い、勝負あり。

『エルドラージ覚醒』 『エルドラージ覚醒』
▲『エルドラージ覚醒』で新たに登場した能力“族霊鎧”。パワーとタフネスへの修正や能力の付与だけでも便利だが、さらに1回だけ破壊をまぬがれることができる。クリーチャー同士の戦闘が多く、除去呪文が少ないシールド戦では攻防一体の活躍を見せる。▲自身が強力な飛行クリーチャーであるだけでなく、一時的にクリーチャーのコントロールを奪い“速攻”も与えられる。エルドラージ・クリーチャーを奪えれば“滅殺”で一気に戦況を変えられる。

 いよいよ第4回戦。なんとか勝って、2勝2敗にしたいところだ。対戦相手は緑黒のデッキ。本当に緑は人気だったようだ。1試合目は、こちらが《ズーラポートの処罰者》《パーラ・ゲドの林壊し》をLVアップさせながら攻める。相手は《コジレックの捕食者》から《ペラッカのワーム》を出すが、この《ペラッカのワーム》を《死骸孵化》で除去すると後続がなく、そのまま勝利できた。

 2試合目は打って変わって、相手がどんどんクリーチャーを展開してくる。《逃亡した虚身》でじわじわとライフに差をつけられ、さらに《ジャディの生命歩き》で大量に回復し、地上をガッチリと固められる。こちらは《征服するマンティコア》で空に活路を求めるが、巨大な《ニルカーナの亡霊》が登場。《エムラクールの孵化者》で得たトークンで《ニルカーナの亡霊》をブロックして時間を稼ぎ、必死に《征服するマンティコア》で攻撃するが、序盤に開いたライフの差を埋められず、手札に《死骸孵化》を握ったままパワーが10を越えた《ニルカーナの亡霊》に踏みつぶされる形で負けてしまった。3試合目は、成長したこちらのLvアップクリーチャーが、やや事故気味だった相手を一方的に攻めたて、無難に勝利できた。

『エルドラージ覚醒』 『エルドラージ覚醒』
▲『エルドラージ覚醒』の新能力の1つ“Lvアップ”。“Lvアップ”を持つクリーチャーは、少し効率が悪いもののマナをつぎ込めば、巨大なサイズのクリーチャーになるので、長期戦になりがちなシールド戦などでは真価を発揮しやすい。特に“ズーラポートの処罰者”は、4ターン目に3/3のサイズで攻撃できるうえに、レベル3になれば黒いクリーチャー以外にはブロックされない5/5になれる。“エルドラージ・落とし子”トークンや“防衛”持ちのクリーチャーにブロックされないのは、この環境ではきわめて強力だ。コモンクリーチャーとは思えない活躍を見せる。

■大会終了!

 というわけで、筆者のプレリリースイベントの結果は2勝2敗。会場の様子を見ていると、今回筆者が組んだような、緑を中心とした“エルドラージ・落とし子”トークンから“ウラモグの破壊者”“コジレックの職工”などの巨大エルドラージ・クリーチャーをはじめとする巨大クリーチャーにつなげて相手を押しつぶすタイプと、白と青を中心にマナ・コストの軽い“Lvアップ”クリーチャーと飛行クリーチャーなどで、相手が重い呪文を唱える前に攻め切ろうとするタイプに二分されているようだった。今回は使えなかったが《敬慕される教師》や《英雄の時》のように“Lvアップ”戦略でこそ輝くカードもあるだけに、ぜひこちらのタイプも試してみたいところだ。

『エルドラージ覚醒』 『エルドラージ覚醒』 『エルドラージ覚醒』
▲“Lvアップ”クリーチャーをサポートするカードは、“Lvアップ”を持つクリーチャーをコントロールしていることが前提となっているぶん、効果は強力なものが多い。シールド戦ではうまくカードがそろわないといけないが、カードをある程度任意にそろえられるドラフト戦では有力なアーキタイプになりそうだ。

 なお、イベントの参加者には神話レアの巨大エルドラージ・クリーチャー《引き裂かれし永劫、エムラクール》の絵違いのプロモーション・カードが配布された他、上位入賞者には、こちらも注目の新カード《狂乱のサルカン》があしらわれたTシャツが賞品として配られた。また、会場では併催イベントとして、ブースタードラフトや双頭巨人戦シールドも実施。加えて、プロ・プレイヤーに挑戦できるガンスリンガー・コーナーも設けられており、こちらも盛況だった。無色の巨大クリーチャーを筆頭に、その名のとおり『MTG』の新たな一面を呼び起こした『エルドラージ覚醒』は、大きな歓迎の声をもって受け入れられたようだ。

『エルドラージ覚醒』 『エルドラージ覚醒』

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[Text by ねこひげ合同会社/ゆば]

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