2010年5月14日（金）

『遊☆戯☆王』ED曲を歌うALvinoにインタビュー！ 3人が曲に込めた思いとは？

――PVについて質問します。今回は、KOJIさんが全面的に作られたと聞きましたが、映像編集の経験がもともとあったのですか？

KOJI：本格的ではなかったんですけど、映像編集はプライベートで趣味としてやったりしていました。そういう話をレコード会社のディレクターに話していたら、レコーディングし終わってから、リリースまで結構時間があったんです。ディレクターから「チャレンジしてみて、もし失敗したらそこからまた作り直す余裕はある」と言われ、やり始めました……んですけど、自分はいつも見切り発車タイプなんですよ（笑）。いざ始めたらわからないことだらけで「これはヤバい！」と思ったけど、作品として作りたいイメージはあったんですね。なので、そこから完成することだけを信じて1カ月くらい24時間勤務で、没頭していました。

――1カ月間ですか？

KOJI：寝ようと思っても、わからないことがいっぱいある。ネットを調べたらある程度は出てくるので、「寝てる場合じゃない」とか思いながら、フラフラになりながら作っていました。そんな日々をすごしたから、徐々に知識や技術が増えてきて、やりたかったことのやり方がいろいろわかるようになった。そこからはテンションが上がってガンガン作っていましたね。

――具体的に、どういう部分を担当されたのですか？

KOJI：全部ですね。撮影するのは俺も映りたかったので、さすがにカメラマンに依頼しましたけど（笑）。どういう絵にするかっていう一番最初の企画の段階から、納品するところまで全部やりました。

――全部ですか？　これまでにない苦労も多かったのではないですか？

KOJI：映像の世界は専門職なんで、若い人が師匠に怒られながら一から修業を積んで、勉強をしていって初めて人の作品に携わるのがあたり前の流れだと思うんです。だから、素人に近い俺に依頼が来るのはたぶんない。それにもかかわらず、俺が映像を作れた環境には感謝しています。こうやって作品を出して、もしそれが評価されたら、また次も作れるじゃないですか。だから「今回だけ頑張ろう」というのではなくて、続けてやっていくための1発目の作品。そんな思いを込めながら作りました。

――ということは、次も作ろうと考えているのですか？

KOJI：許されるなら、作りたいですねえ。まだシングル化とかは決まってないんですけど、未発表の曲でPVを撮りたいものもあるんですよ。ただ、アルバムの曲にPVを作るとなると、本格的に撮るのは普通は難しいじゃないですか？　だけどメンバー自身が作れれば、PVを作ってアルバムにDVDを付けてもいい。より自由に活動していく方法を見つけたという気がしますね。

――気に入っているカットとかありますか？

KOJI：ベンチにずっと座っているという、ワンシチュエーションで撮影しているんですよ。歌詞の中にある“ひとつだけ、できることをやり続ければいいさ”っていうのが、すごい引っかかったんで、「よし、ひとつだけやれることをやり続けよう！」と思って、ワンシチュエーションにこだわったんです。なので、あの白いベンチの上に座ってる3人っていう絵が好きですね。

――カッコイイですよね。2人はPVを見てどうでしたか？

翔太：一番いいんじゃないかと思いましたし、「この人は天才じゃないかな」とも思いました（笑）。やっぱりメンバーなんで、一番いい表情を撮ってくれている。あとは、いろんなふうに捉えれるなって。メッセージ性を想像できるし、『遊☆戯☆王』のテーマだから絵っぽい画像処理をしたのかとか。なので何回見ても楽しめます。

潤：ワンシチュエーションなので、カット割りをちゃんとしないと疾走感が失われるじゃないですか。それがすごくしっかりできていたのは、すごいと思いました。あとは、ALvinoの音楽が持つ温かさもすごく表現できてると思いました。最初に見た時は、「誰かにやってもらったんじゃないの？」っていうくらいのクオリティだったので、1カ月会わない間に苦労してやってくれたのがにじみ出ていました。

――1カ月も会っていなかったんですか。

KOJI：会っていなかったんですよ（笑）。

潤：だから久々に会った時にも、「誰だっけ？」、「久しぶりですねー」って（笑）。

――なるほど。次にカップリング曲についてお聞きしたいんですが、こちらはどんな曲になってるのでしょうか？

潤：普段なら、いろんな世代が共感できるので恋愛の歌詞を書くんですけど、今回はもっと大きな愛でいきたいと思いました。発売日が母の日に近かったので、母や家族に対する曲を書きたいと思い、僕が『My Mother’s Day』の歌詞を書いています。どの世代もそうだと思うんですが、普段なかなか直接は母親に言えない言葉ってあるじゃないですか？　それを歌詞に込めたら言えると思い、今までもらったものに対していろんな意味を込めて、今回この歌詞を書きました。

――『こもれび』は作詞を翔太さんが担当していますね？

翔太：きっかけは、兄の結婚ですね。兄だけでなく両親や兄弟、他にもいろいろな人から愛されながら生きてきたというのを感じていて、それを歌詞にしました。ぜひこの時期に、3曲をセットで聞いてもらいたいなと思っています。

KOJI：母の日が近くて、6月といったらジューンブライドで結婚式も近い。4月・5月っていうのは新しい門出で、働き始める人もいたり、学年が変わったりとか、新たな気持ちで前に進んでいく時期だと思います。『Close to you』を含めて、時期的にピッタリな3曲なので、ぜひセットで聞いてほしいですね。

翔太：『遊☆戯☆王』から子どもが曲を歌い、カップリングで流れてきた曲をそのお母さんが聞いてくれたりしたら、それもまたうれしいです。

KOJI：そうだね。でも、ぜひともPVも見てもらいたいので、2つとも買ってもらったほうがうれしいけど（笑）。3曲入りのほうの3曲目が『My Mother’s Day』で、おそらく『遊☆戯☆王』目当てで買った子どものお母さんは涙すると思うんで。幅広い世代の人たちに届いてほしいと思いますね。

――今後の活動についてお願いします。

KOJI：毎年夏は、3人が個人のパワーを溜め込む期間に当てています。そして、秋にまたツアーやるというのを、活動の基本ベースにしているんですね。去年のアコースティックツアーが、今回の『遊☆戯☆王』タイアップという話にも繋がったり、『My Mother’s Day』という自分たちにとって新しい世界観の曲が作れたりしたので、今年も同じように秋から12月末くらいまで、バンドのツアーとアコースティックツアーをやりたいです。その中で、また新しい自分たちを見つけていきたいと思っています。まだ日程は全然決まっていないんですけど、そういう感じで今年も駆け抜けようかなって。

――この春に行われた“ALvino TOUR 2010・Close to you”を振り返ってみてどうですか？

KOJI：新しくギアが入った……というか、やっとスタートラインに立てた感じがします。潤もオレも別のバンドで10年やってきて、翔太とは世代も違う。だけど音楽的な部分で3人が引かれ合って、一緒にやっていこうと集まったわけですよ。でも、3人がどういうものを伝えていきたいのか、うまいポイントを見つけていなかったのが、今回のツアーから1つの塊として、気持ちをくれる伝えられるようなバンドになったと思います。それで新たなスタートをきったような感じがして、すごく楽しいです。

翔太：楽しいですね。聞いてくれる人に前を向いてもらいたいという思いと、曲がリンクしてライブできるようになっています。すごくパワーが増して、今まで以上にギアが入り始めたというイメージです。なので、この曲で知った人たちにも、ALvinoのライブに来てほしいです。僕らはたくさんしゃべるし、新しい出会いを求めながらライブをしてるんで！

潤：『Close to you』を含め、新曲もやっているんですけど、曲がライブの中で毎回毎回成長していってるんです。なので、まだ聞いてない人は早く聞いてもらいたいと思います。これからもALvinoは、心地よくて聞いた人が温かくなれるような音楽をやっていきたいので、ぜひライブを見てもらいたいですね。

――では、最後にCDの発売を楽しみにしている人、この記事を読んでいる読者の人へメッセージをお願いします。

KOJI：今回、季節的にすごいピッタリな3曲が入っています。音楽を通して温かい気持ちになれたり、勇気を与えられたり、前を向ける感情を生み出せそうな、オレたちの渾身の曲。ぜひ聴いてほしいです。ぜひ多くの人に手に取ってもらえればと思います。

翔太：今までより新しくて、強くて、前を向けるようなメッセージが入っています。そして、ALvinoは人との出会いを楽しみにしているバンドです。まずは聞いてもらって、そしてライブ会場で待ってます！

潤：聞いてる人たちの感情を引き出してくれるような3曲になってると思います。CDで聞いてもらった後は、それをやっぱり生で感じてもらいたいんでライブに来てほしいなって思ってます。

――ありがとうございました。

全員：ありがとうございました。


▲終始笑顔でインタビューに応じてくれたALvinoの3人。メンバーが心を込めて制作した楽曲『Close to you』は、現在発売中だ！

▼『Close to you』: ■発売元：日本クラウン; ■品番：Aタイプ CRCP-10246/Bタイプ CRCP-10247/A; ■発売日：2010年5月12日; ■価格：Aタイプ 1,260円（税込）/Bタイプ 1,980円（税込）; 　; ■『Close to you』Aタイプの購入はこちら; 　; ■『Close to you』Bタイプの購入はこちら