2010年10月12日（火）
【洋鯨亭 第30回】続編の発売も決まった『レッドファクション：ゲリラ』レビュー
このゲームの最終目的は、ゲリラ活動を成功させてEDFの圧政から市民を解放することです。そのためには、各エリアにあるEDFの兵士を倒し、施設を破壊し、人質を解放して、少しずつ火星の勢力図を塗り替えていかねばなりません。しかし、その偉業を成すには主人公1人の力では難しく、レッドファクションの仲間と協力し、市民を味方につけて戦う必要があるわけです。人質になった市民を助ければ、民衆の士気が上がって一緒に戦ってくれたり、途中で入手できる武器のグレードが上がったりします。
これらを活用しながら、各エリアにおけるEDFの支配力を下げていくことが大切になります。
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| ▲人質を解放してレッドファクションのアジトに連れていくと、民衆の士気が上がります。左にある黄色いコブシのゲージが士気を表しています。 |
こういったパラメータの存在は、TPSというよりはどこかシミュレーションゲームのようですよね。民衆の士気は、戦闘中に仲間を誤って倒してしまったり車の移動中に交通事故を起こして市民の乗った車ごと破壊してしまったりすると下がるので、ちゃんと敵味方を意識して行動しないといけないんですね。
また、こういった士気や支配率の上下に関係している敵の拠点やミッションの発生場所は、マップ上で確認することができます。エリアのマップには、レッドファクションからの指令（ゲリラ作戦任務）が受けられる場所、人質が捕らわれている場所、EDFの施設の場所などが示されていて、どういう順番で任務をこなしてもかまいません（ただし、時間制限のあるものもあります）。
したがって、ひたすら鉱石や建物を破壊してまわってスクラップを集めることに専念したり、クリアに必要な場所だけを襲撃して素早くそのエリアを開放する、といった遊び方もできるわけです。
■もちろんシューター要素もあります
施設や鉱石などを破壊して手に入れたスクラップは、一定数を集めるとそれと引き換えに武器や防具をアップグレードすることが可能です。つまり破壊活動を行う目的には、スクラップを利用した“キャラクターの強化”もあるわけですね。
主人公が最初から装備している銃は威力が弱く、爆弾の所持数も少ないため、ある程度は自然とスクラップ集めに精を出すことになると思います。なお、武器には前述のハンマーの他に、ハンドガンやアサルトライフルといった銃器や、放電して敵を倒す“アーク溶接機”、鋭い歯のついた円盤を高速で撃ち出す“グラインダー”など変わったモノが用意されています。
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| ▲このゲームのスクラップは、お金のような存在。集めて強力な武器や装備と交換することができます。 |
■TPSで破壊する壮快感を味わいたいならコレ
本作のキモは、やはり破壊です。前述のようにゲリラとなって、とにかく目に映るオブジェクトを片っ端からぶっ壊していくのは何といっても爽快！ 爆弾で派手に壊すのも楽しいと書きましたが、それ以外にもハンマーと自分の腕（キャラクターの腕）で直接ボコボコとカベを崩していくという行動が、かなり楽しいんですよね。ひたすらオブジェクトを壊すだけで楽しいゲームというのも珍しいです。
この破壊の壮快感は、特にマルチプレイモードの“レッキングクルー”で発揮されているように思います。これは、1つのコントローラを最大4人のプレイヤーが順番に使って遊ぶオフラインのモード。このモードでは、赤と青のチームに分かれて60秒以内どれだけ多くのドラム缶を破壊できたかを競う“バレルダッシュ”など4種類のルールが用意されていて、いずれも単純明快かつ爽快なゲーム内容になっています。
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| ▲ひたすらドラム缶を破壊していく“バレルダッシュ”。このルールでは最初から破壊力のある武器が使えるので、建物の中にあるドラム缶は潔く建物ごと壊してしまうほうがラクです。 |
もちろん、対戦にはオンラインのマルチプレイも用意されています。こちらはサバイバルマッチの“アナーキー”、EDFとレッドファクションでチーム戦を行う“チームアナーキー”など、バトルを中心とした6種のルールで遊べます。
マルチプレイではオフライン、オンラインともに“光学迷彩”、”ジェットパック”、”スピードダッシュ”などの効果を持ったバックパックを使った戦いが楽しめます。
ということで、キャンペーン、マルチプレイともに一風変わったTPSが遊んでみたいという方は、本作にぜひ挑戦してみてください。
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