News

2010年11月9日(火)

前線の隊長気分を存分に味わえる! 『戦場のヴァルキュリア3』体験版を配信

文:電撃オンライン

■前線の指揮官気分が楽しい!

 シミュレーションRPGである本作の戦闘は、進行自体は自軍と敵軍が交互に動くターン制です。けれど最初の方でも述べた通り、指揮官と1人の兵士の両方の視点を楽しめるシステム・BLiTZが、他の作品とは違うところでもあり、いいところでもあります。

『戦場のヴァルキュリア3』
▲SLGと戦場シューティングゲームのおいしいところを取ったようなシステム。1人の兵士として敵を攻撃をする際には、時間が止まってゆっくり敵を狙えるのもうれしい。

 そのBLiTZの特徴として、マップ上で指揮を取るのに消費するCPと、各ユニットを3人称視点で動かす時に消費するAP、基本的に2つのポイントを考慮する必要があります。1つのターン内では、CPが続く限り指示を出すことができ、同じ兵士を同ターン内に何度も動かすことができますが、ユニットのAPは動かすたびに減っていくし、強力な武器には弾数の要素もある。1人を大活躍させるか、全体で押し上げていくか……状況にあわせた戦術を考えるのは悩ましい分、すごく楽しい時間でもあります。まさに戦場で兵士と苦楽をともにするクルトの気分!

■戦闘開始――特殊化って強い!

 戦闘を開始して、とりあえずユニットを動かしたら、会話イベントが発生。巨大戦車に乗るリディアから、「はははっ! 潰(つぶ)してあげる!」なんてセリフを聞いたら、自信過剰、ドSなおねーさまキャラっぷりにゾクゾクしました。だからこそ、プライドを叩き折りがいがあるというもの。さっそく戦車を突撃させて、副砲の1つを逆にぶっ潰してあげる!

『戦場のヴァルキュリア3』

 巨大戦車の機銃攻撃を受けてもビクともしない戦車、見事に役目を果たしてくれました。が、戦車は背面に動力が露出していて、そこがすごい弱点です。ぶっちゃけ戦車を前に出しすぎて、敵の布陣を見ると、対戦車兵に背後を突かれかねない位置に。グスルグからの冷ややかな視線を頭に浮かべつつ、対戦車兵の排除を目指します。けれど、その付近には敵戦車と歩兵3人が……。「戦いは数だよ!」という言葉が頭をよぎり、クルトの特殊化“直接指揮”を使ってみることにします。

 体験版ではクルト、リエラ、イムカの3人が使える特殊化。これはCPの他に“SP”というポイントを使って発動する、メインキャラ固有の強力な能力です。SPは3しかない上、CPやAPと違ってターンごとの回復がないので、いわば切り札ってやつですね。

 指揮マップはリアルタイムじゃないのをいいことに悠長な説明も挟みつつ、直接指揮を発動! 2人まで一緒に連れて歩けるので、ヒロイン2人を前線に押し上げます。直接指揮の発動に必要なポイントはCP・SP各1つずつなので、歩兵3人動かすのに3CPかかるのを考えれば、けっこう節約。しかもクルトの攻撃に他の2人も参加してくれる。クルト1人でも倒せる敵偵察兵をハチの巣だぜ!

 と、調子に乗ってはみたものの、まだ健在の敵戦車は歩兵にとってかなり脅威。近づけば迎撃の機銃でハチの巣にし返される……ということで、リエラの特殊化“ヴァルキュリア”発動! この能力は、いたいけな少女が“死神”と呼ばれるようになるほど強力です。発動してしまえば、前からだろうが後ろからだろうが敵の攻撃をものともせず、このマップでは戦車でさえ(背面からなら)一撃で仕留めるという無敵の活躍をしてくれます。

 対戦車兵を含む残った歩兵3人は、視界内の敵すべてを攻撃するイムカの“武装開放”でせん滅! ……といきたいところでしたが、敵の対戦車兵は近くの土のうを吹き飛ばしただけで、ほぼ満タンにHPを残して立っていました。でも対戦車兵は、迎撃できない弱点を持つので、クルトで密着して頭に銃弾の嵐を浴びせ、なんとか仕留めることに成功……頭の中で、ようやくグスルグが視線の温度を上げてくれた、ホッ。マップ上に残った敵は、エヒドナの副砲1基ということで、2ターン目には難なく撃破!

『戦場のヴァルキュリア3』 『戦場のヴァルキュリア3』
▲上記の使い方はあまり参考にならないかもしれませんが、特殊化は使うタイミング次第で、一気に勝利を引き寄せてくれるはず。特に“ヴァルキュリア”の能力は、文句のつけようもない強さです。

■ダハウ撃破を目指して

 2戦目“ダハウの真意”では、エリア数が一気に4つに増えて、地上と地下、2つのエリアから出撃してのスタートになります。マップ全体の出撃合計人数も9人に増えて、動かせる人数が増えるだけでなく、拠点制圧の要素も加わって一気にできることが多くなる。戦術をいろいろ考えながら戦えるのが、楽しいミッションです。

 たとえば、地上ルートを侵攻する際には、敵のトーチカがやっかいな存在になります。トーチカは前面、側面からの防御に優れていて、機銃タイプのトーチカだと歩兵に対する攻撃力もあなどれません。戦車同様、背面にある動力が弱点になりますが、ただ後ろに回り込むだけでは、敵にやられてしまう場合もあります。ならば、戦車や盾を持った技甲兵を前面に押し出して、それらのユニットを壁役にしながら進もう、と考えたりするわけです。

『戦場のヴァルキュリア3』
▲思い切って地下を無視することも、状況によってはアリだと思います。けれど、地下を突破すると、地上ルートと地下ルートの合流するエリア2で、敵トーチカの背後に出られので……複数のエリアがある時は、限りあるCPをどう使うか、悩ましいところ。

『戦場のヴァルキュリア3』

 また前述の通り、勝利条件が2つあるのも2戦目の特徴。“敵軍本拠点の占拠”の他、“ダハウの撃破”という勝利条件もあり、後者の方は達成が難しいです。でも倒せれば、クリア後のイベントは、よりうれしいものになるはず。ダハウを撃破するには、一方で敵増援の侵攻を防ぎつつ、もう一方ではダハウに向かって攻めねばならないので、ユニットの使い方、特殊化を使うタイミングなど、より戦術を練る醍醐味が楽しめると思います。ただ、1回目は“敵軍本拠点の占拠”の条件でクリアして、攻略のノウハウを得てから、ダハウの撃破を目指すのがいいかもしれません。

■まとめ

 “ダハウの真意”までプレイすると、敵の攻撃も厳しさを増して、侵攻ルートの取捨選択や、防御と攻撃を同時に考える戦力配置など、戦術を考える楽しさがかなり味わえると思います。また、指揮官としての視点、1兵士としての視点の両方がプレイできるので、失敗しても“どこが悪かったのか”がわかって、SLGとしてのやり応えがあります。ダハウの撃破はけっこう達成感が得られると思うので、ぜひお試しを。体験版にしては難易度が高いかもしれませんので、難しいと感じたらぜひイージーモードでプレイしてみてください。

→体験版をダウンロード!(3ページ目へ)

(C)SEGA

データ

▼『戦場のヴァルキュリア3』ダウンロード版
■メーカー:セガ
■対応機種:PSP
■ジャンル:S・RPG
■発売日:2011年1月27日
■価格:5,600円(税込)

関連サイト