2010年12月2日（木）

名作S・RPGがさらに遊びやすく!! PSP『ヴィーナス＆ブレイブス』体験版プレイレポ

■画期的システム、ローテーションバトルに注目！

　本作のバトルは、4×3のマスに7人のキャラクターを配し、ワンボタンで列を入れ替えながら戦っていくローテーションバトルで展開します。かなり独特で複雑なシステムなので、最初のうちは正直よくわからなかったのですが、慣れて理解するとどれだけ深いのかがわかってくるようになりました。そこで、ここからはそのバトルシステムと魅力について語っていきましょう。

　バトルの流れは、まずバトル前にキャラを配置しておき、バトルが始まるとターンごとに各キャラのいる位置に応じて、キャラが攻撃や回復を自動的に行っていきます。基本的に前列は攻撃、中列は前列の補助、後列は体力回復を行いますが、職業と列の組み合わせによって、行動が異なる場合もあります。行動は敵味方関係なく素早い順番で行われ、すべてが終わるとターンエンドです。

　さてこの時、プレイヤーは“ローテーションするかどうか”を決定することになります。バトル中にプレイヤーができることはこれだけです。ローテーションを行うと、列は後列→中列→前列（→後列に戻る）と、順繰りに入れかわります。そして次のターンになり、また自分の列に応じてそれぞれが自動的に行動するのです。あとは、この繰り返しです。もちろん、あえてローテーションしないことも可能です。


▲ローテーションは時間制限内に○ボタンを押すだけ。時間制限が過ぎるか、×ボタンを押すとローテーションせずに次のターンへ。

　先ほど言いました通り、バトル中にプレイヤーができることは“ローテーションするかどうかを決める”だけなので、最初の配置の時点で、ほぼ勝負は決まるといっても過言ではないのです。職業ごとに、“どの位置にいれば何をするか”をしっかり考え、さらに列を入れ替えた時にどうなるかも考えながら、配置していかなくてはなりません。これがこのバトルの楽しさの根幹となっているのです！


▲魔女は中列から前列のキャラの攻撃補助や防御補助が可能など、職業ごとに特徴的な行動をとります。最適な隊列をあれこれ考えていきましょう。

　バトルにはこの他にも、属性の強弱によってダメージが倍加（半減）するなど、さまざまな要素も絡んできて、簡単操作なのにかめばかむほど奥深いおもしろさ。さらにバトルの前に、戦う相手の攻撃力、素早さなど、バトルに必要な情報がすべて開示されている点もポイント。どれだけダメージを受けるのか、行動の順番はどうなるのか、敵がどのターンで特殊攻撃を行ってくるのか……。そうした情報を、すべて事前に見ることができるおかげで、戦闘内容にランダム要素がほとんどなくなり、戦いのすべてを計算でシミュレートできてしまうのです！　この配列でこうローテーションしたらどうなるか、といったことを考えながら配置しいていくのがとにかく楽しい!!　自分の考えた通りの展開でパーフェクト勝利を迎えた時の爽快感は、かなりのものです。


▲攻撃力でダメージが、素早さで行動順を判断可能。“攻撃パターン”を見れば、敵が何ターン目に特殊攻撃を行うのかもわかります。

■騎士団を取り巻く状況は、常に変化する！

　バトル内容は正確にシミュレートできても、必ずしも騎士団が万全の状態である保証はどこにもありません。入れ替えや年齢による能力衰退に加え、レベルアップ（バトルでとどめを刺したキャラのみ1レベル上がります）で伸びるパラメーターや、団員募集でやってくるキャラなどは完全にランダムです。騎士団の職業やそれぞれの強さは、ゲーム中常に変化しているのです。

　つまり、一度撃退できた魔物でも、別の時期に対戦した時、その時の騎士団のメンバーや能力によっては同じ戦法で勝てるとは限らないのです。騎士団の成長に関しては、プレイの仕方によってまったく変わってきますから。こちらの戦力が足りない時は、その足りない中で勝てる配置を考えていかなくてはなりませんが、これがまたおもしろいのです。このバトルに、どんな相手でも勝てるという正解はありません。1戦1戦、しっかり考え、相手の能力や自分たちの能力に合わせて、配置を変えていく必要があります。それらを試行錯誤しながら戦っていくことが、このバトルの最大の醍醐味なのです。

　実際にプレイすると、その奥深さに驚くことでしょう。少々複雑に見えますが、一度覚えればとことんハマることができます。ゲームの進行に応じてチュートリアル要素も用意されているので、遊んでいくうちに自然に身についていきます。体験版をプレイすればひと通り理解できるはずですので、ぜひ一度、体験してみてください！（Go！）


▲バトルに慣れてくれば、ローテーションをうまく使い、狙ったキャラにトドメを刺させることもできるようになります。

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