2011年3月23日(水)
この違いについては皆さんいろいろと思い浮かぶんじゃないかなぁと思います。それでもあえて1つに絞って答えていただきました。その分、皆さんが強く感じていることが浮き彫りになるのでは? と考えていたわけです。
実際にお寄せいただいた答えで多かったのは、「グラフィックのデキ(ヤマネコさん、他多数)」というように、見た目に関するものでした。
キャラクターに関しては「キャラの見た目。日本のゲームは優しいデザインというか、万人に受け入れられやすい気がする。逆に北米のはグロいというか男臭い、と思ってしまうのは自分が日本人だからかもしれないが(イッキさん)」といったご意見もいただきました。ゲームは映像を使う遊びですから、見た目の印象が強くなってしまうのはある意味当然でしょう。他にも以下のようなご意見も。
「シナリオ。洋ゲーは自分で考えたりすることで、もっと楽しめる。日本はシナリオが一本道のものが多いかと(ねんぎょさん)」、「発想力。日本のゲームにもおもしろい作品は多いですが、それをシリーズ化すればするほど作品のストーリーやゲーム性、舞台などの魅力が半減(またはそれ以上)する。一方、洋ゲーは1作目からすべての面で魅力的であり、シリーズ化しても毎回新たな要素や世界観などで、本来のユーザーのみならず新規ユーザーをも魅了する点がある(NEOさん)」
いずれも、ストーリーについてのご意見です。私も洋ゲーのRPGやAVGには魅力的なストーリーの作品が多いと感じています。ゲームを進める目的になるこういったストーリーと、プレイヤーごとの体験の幅を広げる自由度の高さは、洋ゲーRPG(特にオープンフィールド型)における大きな強みではないでしょうか。
「これがわかれば苦労はしないよ」と言われてしまいそうな質問ですね(苦笑)。それでも、あえてお聞きしてみました。
「とにかく宣伝をしまくることかなと、なかなかCM見ませんから(カルアードさん)」、「内容は申し分ないので、とにかく宣伝。有名タレントでも何でも使ってCM流しまくる。あとパチンコ(ブルーマの北へさん)」
一番多かったのは、TVCMなどの広告展開を強化することについてのご意見でした。ネットで情報を得る機会が多くなったとはいえ、TVで商品を知る方も多いですからね。他にも、「本来のゲーム内容とは明らかに違う方向へアピールしているものが多いので、奇抜な広告展開よりも的確な広告展開が必要だと思います(コウモリドウさん)」といったご意見も。かけられる広告費にも限りがありますし、どの媒体に費用を投下して、どういうプロモーションを行うかは、各メーカーさんも毎回悩んでらっしゃると思いますよ。
その他にも興味深い回答がございましたので紹介しましょう。
「萌え要素。主人公の低年齢化(koolさん)」
海外のゲームに萌え要素を求めるなら、現状では北米や欧州よりも韓国や台湾のオンラインゲームをチェックしてみてもいいかもしれません(もちろん、全部が萌えキャラのゲームというではないですが)。
「有名声優やアニメ絵を使う(かぼちゃさん)」
他の方からも、ローカライズでキャラクターの絵柄を変更するといったご意見を多数いただきました。やはり絵柄の違いは大きなカベとなって立ちはだかっているのでしょう。
クチコミは、ゲームを始めるのには大きなきっかけになりますよね。では、自分の好きな洋ゲーを友だちに遊んでもらいたいと思った時は、どうアピールすればいいのでしょうか? 9つ目は、そんな質問でした。
「日本にいながらにして、異文化に触れられること。プレイヤーキャラを動かしているだけでもおもしろいゲームが多いこと(堀田ぬかさん)」
異文化に触れている感覚は、洋画や海外ドラマを観るのと同じぐらい洋ゲーを遊んでいても味わえますね。オススメされた方がそういった違いを楽しめるなら、望みはあるかもしれません。
「なぁ洋ゲーしようや……絶対おもしろいから…と誘う。まぁ、この一言でプレイしてくれたら苦労はしないので真面目に答えると、きっと口でいくら説明しようとも聞く耳を持たないので、実際にプレイしてるところを見せて、おもしろいポイントを伝えて君もやらないかと促してみたり、CO-OPを付き合ってもらったりと、わりと強引にすると思います。逆に洋ゲー嫌いが加速される恐れもありますが……(ケーニスさん)」
これもある意味、賭けですね(笑)。ゲームはプレイしてなんぼですから、このような方法で実際に触れてもらうと印象が変わる可能性はあります。同時にゲームによっては嫌われてしまう可能性もありますけど(苦笑)。
ただ、メーカー各社が行う体験会などは貴重な場ですし、ここにライトユーザーさんが参加しやすい雰囲気作りや動機付けを行えば、もっと触れてもらえるのかもしれません。
日本のゲーム情報に強い電撃オンラインの中では、完全にアウェー感の漂っている当コーナー(笑)。アウェーをホームにしてしまうような洋ゲーコーナーってどんなのかしらん? ……ということで皆様にお聞きしたのがこの質問です。
「洋ゲーは避けるといった人やゲーム自体しないような著名人にゲームクリアまでプレイしてもらって、そのゲームの感想ではなく体験記をつづるようなコーナー(とんかつさん)」
“あのタレントさんが、このゲームを!?”という情報で、そのゲームの印象が変わる場合はありますよね。女性アイドルの方が激ムズのFPSとかをプレイしていたら(しかもメチャクチャうまかったら)、それはそれでインパクトがあるかも……。
「洋ゲー初心者にオススメのソフト紹介コーナー(ストライクさん)」、「洋ゲーというとFPSとかアクション……というイメージがあるので、もっとライト層向けのコーナーはどうでしょう? DSとかPSPの携帯機の洋ゲーとか。ローカライズ作品も多いので、紹介しやすいと思うのですが(コウモリドウさん)」
おっしゃるとおり、ライトユーザーでも楽しめる洋ゲーって、実はたくさんあるんですよ。ただ、以前の連載でも触れた覚えがあるのですが、ライトユーザー向けのカジュアルな洋ゲーは、今は意外とスマートフォンで遊ばれることが多いのかなと思っています。これらのアプリはシンプルな内容で気軽に遊べますし、何より無料や低価格のものが多いので、ライトユーザーはどこの国(やメーカー)のゲームなのかということを意識しないで済むのでしょう。それがたまたま海外のゲームだった、というぐらいの感覚で遊ばれているのではないでしょうか。
現在のハード事情を考えると、フルプライスで本格的な内容の洋ゲーであるほど、ライトユーザーにアピールするのが難しいのかもしれないですね(ゲームがおもしろいかどうかということに関係なく)。
「新作をプレイされた編集者さんの感想やプレイレポート。かなり長い文章でかつ細かいところまで内容を知りたいです(カルアードさん)」
レビュー記事は電撃オンラインでもちょこちょこ掲載されているんですけど、もっと充実させたほうがよいということでしょうか。テキストはもちろんですが、せっかくのWeb媒体ですから動画などもうまく使ったレポートだと、おもしろさがより伝えやすいかもしれません。何にせよ、いろいろな人の意見が載っている方が読者さんの参考になると思いますから、多くの編集者(ライター)の意見を掲載するというのはいい案ですね。
「どんどんグラフィックもシステムもすごくなっていくけど、開発費が高騰しまくり、逆に小規模のゲームが増えて二極化していく(soraさん)」、「3Dに対応した、とんでもグラフィック(想像の上をいくグラフィック)。そのゲーム世界への没入感がもっと増すような方向に進化していくと思う(とんかつさん)」
グラフィックはこれまで通り進化していくのは間違いないでしょうけど、その方向がリアル路線一辺倒なのかどうかがポイントですね。
たとえば『クライシス2』に積まれた最新ゲームエンジンによる美麗なデモを観ても感心しますし、3DSの立体映像や『ARゲームズ』を観てもやっぱり感心しますから、映像はリアル路線だけでなく、3D表現も含めていい意味でヘンな技術が開発されることも期待しています。
「FPSは固まってきた感があるので、ちょっと心配かな~と。JRPGみたいに全部同じ……というか全部『コール オブ デューティ』シリーズのクローンになりつつあります。FPS+RPGみたいな他ジャンルとのコラボ展開が増えればいいですね。あとは、ジャンル分けできないような新しいゲームを期待してます(コウモリドウさん)」
FPSは純粋なシューターも好きですが、RPGなどの要素を足したハイブリッド型もおもしろいですね。FPSは元のシステムがシンプルなだけに、操作内容も含めてある程度標準化されてきてしまうのは仕方ないのかもしれません。その分、今後も他ジャンルとの融合が増えてくるのかもしれないですし、ストーリーと演出を強化する方向に進むのかもしれませんね。
「洋ゲーをメインに紹介しているところは少ないので、ありがたいです。これからもよろしくお願いします(平助さん)」
「最近自然と洋ゲーと知らずに遊ぶ機会が多くなり、メーカー名を見て知ることが多くなりました。このコーナーで取り上げられたゲームも参考にしてチェックするようにしています(ayanka141)」
「過去作とかのレビューもいいと思う! 読んで懐かしくなってプレイできたら楽しめるし、それがきっかけで小さなブームとかがあったら、なおうれしいしね。どういう記事が、作るとき辛いの~? とかみたいな企画があったら見てみたい。他のコーナーとの比較があったら俺得!(八尾半さん)」
「点数評価では伝わらないおもしろさや駄目な部分を記事にしてほしいです(もやしカレーさん)」
この他にも、たくさんのご意見、ご感想をいただきました。皆さん気を遣ってくださったのか、ネガティブなご意見がほとんどなかった点はよかったなぁと安心しています(苦笑)。
ということで、全12問を駆け足で見ていきました。冒頭で書きましたように今回も熱い内容のご意見が多くて、これだけ書いても全回答の10分の1すら紹介できていません。それだけ、読者の皆さんが洋ゲーについていろいろ考えているということですから、それがわかっただけでもアンケートをやってよかったなと思っています。ご協力、本当にありがとうございました。
さて、ここで突然のお知らせになりますが、連載1年という節目を迎え、当コーナーはしばらくお休みをいただくことになりました。とりあえずの更新は、残すところあと2回となりますので、今しばらくお付き合いください。