2011年9月16日(金)
――そもそも、なぜ『ジェネレーションエクス』3部作ではなく、4作目である『迷宮クロスブラッド』を移植したのでしょうか?
▲同社のゲーム開発を統括するディレクターの安宅元也氏。 |
千頭 いろいろなところでもお話をさせていただいていますが、大きな理由としては3月の震災の影響ですね。震災が起きるまでは新作の開発に取り組んでいたのですが、計画停電やさらなる天災があると制作が進まなくなる可能性があったので、まずは制作コストを計算しやすい移植作品を手がける必要がありました。
そして、なぜ移植作品が『ジェネレーションエクス1・2・3』ではなく、続編の『迷宮クロスブラッド』だったのかというと、ユーザーからの声が一番大きかったのと、『ジェネレーションエクス1・2・3』を移植しようとすると規模的に難しいということが理由です。それにもともと『迷宮クロスブラッド』自体が新規ユーザーさんにも遊んでもらいたいタイトルでしたので、ちょうどよかったとも言えますね。
安宅 とはいえ、『迷宮クロスブラッド』も『円卓の生徒』と違って、コンシューマへの移植を前提とした作りではなかったのでなかなか大変でした。移植作業を始めた当初は、アバターの完全移植は難しいのではないか、と思っていたのですが、開発スタッフの頑張りによって、無事に完全移植できました。操作へのレスポンスもよくて快適ですよ。
▲男性、女性アバターともに多種多様なパーツを組み合わせて作成できる。 |
――PCからコンシューマに移植するにあたって、難易度などの調整は行われているのでしょうか?
安宅 完全移植ですので、基本的に難易度はそのままです。コンシューマだからと緩くしている部分はありません。ただ、説明や言葉が足りなかった部分には補足の意味で付け足してはいます。例えば、最初のダンジョンには初めて訪れたレベルでは即死してしまうような敵が出てくるロッカーがあるのですが、そういった場所では危険な空気を匂わすメッセージをさらに強くしています。
千頭 でも開けちゃうんですけどね。
安宅 開けるなと言われたら開けてしまうのが人間ですから(笑)。
千頭 全体的にユーザーへの説明というか、気づかいの見直しが開発の中心になっているといった感じですね。戦闘バランスなどの数字の調整をするのではなく、チュートリアルや説明を入れたりといった方向に注力しています。
▲隊員便覧や操作説明をどこでも見られるようにしたので、ゲーム内でわからないことがあったらすぐに調べられる。 |
安宅 そのほかの調整としては、テレビモニターに合わせたUIのデザイン変更を行っています。PCとXbox 360では画面の解像度や比率が違いますし、フォントに関しても『円卓』とはまた違う読みやすいフォントを使っているんですよ。
▲PC版『迷宮クロスブラッド』のエリア移動画面 | ▲『迷宮クロスブラッド リローデッド』のエリア移動画面。非常にグラフィカルに変更されている。 |
千頭 本作は『円卓』よりも説明したり表示したりしないといけない文字や文章が非常に多いので、画面レイアウトにかなり苦労しましたね。
安宅 直感的に見やすくてわかりやすく、でも情報に過不足がないように画面を構築する必要がありました。ですので、PC版の画面に表示されている要素を分解して、精査しなおすところから本作は作り始めています。PC版を遊んだ方はもちろん、初めて遊んだ方にもぜひ触った感想を聞きたいですね。
また、わかりやすくするという意味では、戦闘中に攻撃しているメンバーを、ほかのパーティメンバーよりも少し上にヒョコッと動くようにしています。これまでは文字だけだったので、ビジュアル化したことで動きが出たのでよかったです。
▲戦闘中の画面。一番左のメンバーが攻撃中であることがわかる。 |
千頭 逆にコミカルに見えるようになったかもしれませんね(笑)。
安宅 ちなみに『円卓』で好評だったコマンドを記憶するオプション機能は本作でも健在です。また、PC版はプレイステーションのコントローラに準拠したキー配置だったのですが、Xbox 360版は純正コントローラに合わせた操作仕様に落としこんでいるんです。実は右のアナログスティックも移動に使えるので、右手のみの片手プレイにも対応しているんですよ。
――昔懐かしのアスキースティック(アスキーグリップ)仕様ですね(笑)
安宅 本作が発売されたら皆さんで「ピザ食べながらクロスブラッドなう」などとつぶやいてください(笑)。
――コンシューマへの移植にあたって、ここだけは直しておこうと思った点などはありますか?
安宅 直しておかないとというか注意した点にはなりますが、まず初めにXbox 360版の『円卓の生徒』を遊んでくれたユーザーさんからの声を真摯に受け止めようという思いがありました。
先ほど『円卓』フォントについての話をしましたが、『円卓』の発売当初にブラウン管のSDテレビをお使いのユーザーさんから、フォントが小さくてプレイしずらいなどの声をたくさんいただきまして、アップデートでフォントを大きくする修正を行っています。『迷宮クロスブラッド』のコンシューマへの移植にあたっては、多様なプレイ環境に対応できるように注意しています。また、サウンドと効果音についてもかなりの調整を入れています。PC版そのままのバランスだと、ボイスが入ったときにバランスが崩れてしまうんですよ。
▲フォント変更前の『円卓の生徒』のステータス画面。 | ▲フォント変更後の『円卓の生徒の』のステータス画面。 |
千頭 シナリオや演出などについては、表現的にコンシューマゲームとしてはふさわしくないと思われる部分について、修正を加えています。グラフィックも一部の敵で修正を入れていますね。ただ、修正が入ったことでガッカリさせないように、なんとなくかっこいい方向で修正を入れています。
(C)2011 Experience Inc. Published by KADOKAWA GAMES
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