2011年9月21日(水)
――『ドリームクラブ ZERO』をリリースしようとした理由は?
ピュア紳士のおかげで、『ドリームクラブ』は好評を博した。彼らから「続編を出してほしい」という声が多くあったので、それに応えたいと思い、いろいろ考えた。ここで2つの選択肢があった。キャラクターはそのままで時間軸が進んでいるものと、世界観は共通でキャラクターを一新しているもの。
――確かに、多くの続編はどちらかに当てはまりますね。
そのどちらも、『ドリームクラブ』の内容やスタイルにマッチしにくいし、ピュア紳士たちの求めているものではないと考えた。いろいろなアイデアを考える中で、ホストガールの初めてのお客になりたいと考えているユーザーは多いのでは? と思ったわけだ。リリース資料にも書かせたんだが「男はいつも女の最初の愛人になりたがり、女は常に男の最後の愛人になることを望む」。コレだな。
――あったような、なかったような……。
私くらい人生経験を積むと、鼻クソほどの価値もない言葉だが、ピュアで血気盛んな若者であればあるほど、この傾向にある。まあ……おじさんも、かつてはそうだったものさ。
――深い言葉なんですね。
皆が好きになってくれたホストガールを変更することなく、よりフレッシュで初々しい一面を見れたら、最高ジャマイカ! ということで、この設定にしたわけだ。
まあ、私にしてはめずらしく5分ほど悩んだ要素ではあるが、ユーザーの気持ちや私の考えを整理していったら、これ以外にはなかったな。年をとった女の子より、より若い子の方がいいだろう?
――その発言をそのまま取ると、また続編が出る時にもっと若くなり、働ける子がどんどん減ってしまいそうですが。
……確かに。同じ世界観で続編を作るのは、かなり難しそうだ。ま、先のことはこれから考えればいいのだよ。今日の自分より、明日の自分を信じて未来の可能性に託すことにしよう。
――制作する上で注意したのはどこですか?
システム面では、かなり気を遣ったな。『ドリームクラブ』は好評を博したが、難を言えば、ゲームシステムでかゆいところに手が届かなかった。そこを反省した結果、『ドリームクラブ ZERO』ではクオリティアップを図った。ローディングは短くなったし、システムも洗練されたものになったと自負している。
――ソフトとしての完成度を高めるために、気をつけたのは?
『ドリームクラブ ZERO』から3人の新しいホストガールに登場いただいたが、これまでのホストガールたちに負けないように魅力的にするよう注力したよ。かといって、新人ばかりに気を配って、既存の娘たちをないがしろにしてもダメ。つまり、すべてのホストガールを魅力的にもっとも努力したよ。
ついでに言っておくと、プレイヤーの分身である主人公が予想外すぎてユーザーから幽体離脱してしまっているところがあったので、『ドリームクラブ ZERO』の主人公には、ある程度の範囲内にまとめることを意識したぞ。
――その甲斐あってか、個人的には3人の新ホストガールはどの子も魅力的だったと感じました。
そういってもらえると、私をはじめ『ドリームクラブ ZERO』に携わったクリエイターたちは喜ぶだろう。3人の立ち位置については、長い間議論したからな。ルックスは置いておいて、設定だけをまず決めていった。亜麻音を超える大富豪で、魅杏を超える恐ろしさ。これは遙華だな。3人の中では、最初に決まった。
残りの2人を決める際に、さまざまなキーワードを書き出していった。スポーツ少女や未来人など、さまざまなジャンルがあって、その中から健康的な褐色の女の子と●●をMIXしようとしたのは覚えている。こんな元気な●●は、これまでにいないと!
――激しいネタばれがあったので、カットさせていただきます。でもなぜ3人だったのでしょうか? これだけ魅力的なホストガールであれば、30人くらい増えていれば、この10倍楽しめたのですが?
30人!? 寝ぐせは起きてから直したまへ! 今、私が3人でも大変だという話をしていたのに、それを聞いていなかったのかね? もし30人も追加していたら、リリースは2,050年になっていただろうな。発売ハードはXbox 3,600とかになっていたかもしれないぞ!
――では、3人にした理由を教えてください。
うーん。……なんとなくだな。
(C)D3 PUBLISHER
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