2012年8月2日(木)
●皆神孝介(主人公)
民俗学を研究するサークルに所属している大学生で、教授のフィールドワークによく付き合わされている。子供のころに母と死に別れ、故郷である御奈神村を離れて東京で暮していた。
現在は妹のさくやが寮に入っているため、父親と2人暮らし。夏休みに叔母の皐月から受けたバイトで御奈神村に帰ってくることになる。物事を客観的に見る性格で、荒事は苦手。
「分からないことばかりだけど、それでもやるしかないよな」
●皆神さくや
孝介の実の妹。美少女だが愛想がなく、常に不機嫌そうな表情がマイナスポイント。孝介いわく「出来のいい妹」で、色々と首を突っ込む孝介に対してのお目付け役となっている。
さくや自身は、自分のことをおもしろ味のない人間だと思っているが、孝介とのやり取りではボケとツッコミを交互に繰り返す。現在は家を出て女子寮に入っているため、孝介とのやり取りはもっぱらメールになっている。
「兄さんがどんな無茶をするのも構いませんが、せめて協力はさせて下さいね」
●岩永翔子
孝介の従姉妹。温和で物静かな性格だが人見知りで、孝介とはほとんど会話をしたことがない。翔子の勉強を見るのも孝介のバイトの1つだが、ぎくしゃくした関係に難航している。
孝介が以前に会ったのは、翔子がまだ幼いころなので、ほとんど覚えていない。翔子にとっても、孝介はよく知らない年上の従兄弟でしかない。昔は明るい性格だったようだが……。
「……自分がなくなっていく夢って、見たことある?」
●岩永皐月
孝介の母の妹であり、孝介の叔母にあたる。孝介にとって、姉のような存在であり、初恋の人でもある。旧姓は皆神。
孝介たちが引っ越した後は、実家の皆神家に戻って暮らしている。翔子の実の母親で、夫は仕事で長期出張中。
働きながらも女手一つで広い家を切り盛りしているが、色々と手が足りなくなり、夏休みの孝介を呼び寄せた。温和で優しく、いつもニコニコとしているが、怒った時はとても怖い。
「もっとたくさん帰ってきてね。ここは2人の家なんだから」
●春日いろは
御奈神村の巫女。孝介が住んでいたころの親しい友人で、幼なじみ。当時は家ぐるみで付き合いがあり、今も年賀状を交わしている。
性格は明るいが仕事には厳しく、さっぱりした行動を信条としている。家の仕事にやりがいを感じているが、忙しさのあまり村の外へ遊びに行けなくなっている。
春日神社の裏の湖には、天女が降りて来た時に羽衣を清めたという伝説がある。神社で行われる夏祭りでは、神楽を舞ういろはが主役となる。
「掃除に荷物運びに祭りの準備……巫女は体力仕事だからね」
●銀子
御奈神村で孝介が出会う、神秘的な雰囲気を持った女性。大部分が謎のベールに包まれており、銀子という名も本名なのか定かではない。孝介の事を一方的に知っていて、「こうちゃん」と親しげに呼ぶ。出会うたびに謎めいた発言を残し、わずかに微笑む口元が怪しい色香を残していく。
……などと、見た目と雰囲気はいいのだが、話してみれば一発で分かるガッカリ美人。セクハラめいた悪戯をするくせに恥ずかしがり屋。「その方がおもしろいから」と孝介を振り回したり、近所の子供たちと遊ぶのが趣味だったり、その場のノリと思いつきで行動する自由人。
「いいのいいの。だってそっちの方がおもしろいじゃない」
●高見沙智子
村の商店街にある雑貨屋、タカミ商店の娘。物知りで評判の祖母と2人暮らしをしていて、よく店番をしている。勝気な性格で、クラスの女子リーダー的ポジション。内気でおどおどしている翔子のことを嫌っている。
考えるより先に動く性格で、後先考えずに手を出すが、大抵は自爆して痛い目にあっている。
「これ。おばあちゃんが持って行けってさ。……マズいなんて言ったら蹴るわよ」
●南戸朱音
春日神社の巫女。年功序列と資格の違いで、いろはより先輩ということになっている。東京の大学を出ているが、実家から通える就職先を探した結果、神社の巫女に落ち着いた。
母と2人暮らしで、春日神社へは電車とバスで通勤している。神楽などの神事部分を一手に担ういろはを、同僚として尊敬している。現在は雅楽、神事の勉強中。
「ふふ。お2人の仲がよいのだけは理解できましたよ」
●稲垣美里
翔子と沙智子の担任教師。実家が御奈神村にあり、友人たちが地元を出て行く中、大学卒業後に教師として戻ってきた。
孝介とは実家が近く、かつては同じ通学班だった。正義感が強い性格で、きっぱりとしている。子供のころに大型の獣を間近で見た影響で、動物が大嫌い。
「教師は大変? さあ……仕事も娯楽も、気の持ちようなのかしらね」
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