2013年2月25日(月)
ライブの閉園後、『ロマサガ』開発スタッフへの囲み取材が行われた。登壇した伊藤賢治さんと河津秋敏さんだけでなく、グラフィックスを担当した渋谷員子さん、イラストレーションを担当した小林智美さん、そして『エンペラーズ サガ』プロデューサーの市川雅統さんを交えたインタビューの模様をお届けする。
▲左から渋谷員子さん、小林智美さん、伊藤賢治さん、河津秋敏さん、市川雅統さん。 |
――今回のライブでは、観客に2年前のお礼をしたいということでしたが、十分なお礼ができましたでしょうか?
伊藤:そうですね。これが限界と言うか……また別のお礼の仕方もあるので、また次の機会でやらせていただきたいと思います。
――ニコニコ生放送でも配信されましたが、感想はいかがでしょう。
伊藤:ちゃんとノるところでノってくれて、こちらとしてもやりやすかったです。いい意味での大人しいお客さんで、嬉しかったです。
――河津さんは本日のライブについてどう思われましたか?
河津:ゲームのファンの方はもちろんですが、イトケンの曲が大好きだっていう方もすごく多いので、イトケンに支えられていると感じました。
――渋谷と小林さんはいかがでしたでしょうか。
渋谷:イトケンのライブは初めて来ましたが、オーケストラっぽい『FF』に対して、「『ロマサガ』ってロックだったのね」とちょっと驚きました。でも、やっぱり最後は『決戦!サルーイン』なんだなって。
伊藤:お約束ってやつです(笑)。
渋谷:ちょっと曲を忘れていたんですが、あの辺を聞いていたら思い出したりして。やっぱり『ロマサガ』は思い入れがあるのでよかったです
小林:洋楽にはまっていた高校生ぐらいのころが帰ってきたような縦ノリ系の演奏で、素晴らしかったです。
――話はずれるのですが、渋谷さんと小林さんは印象的なラスボスなどのビジュアルを作る時に、打ち合わせはしていたのでしょうか?
小林:何もしてないです。
渋谷:何も。
小林:投げた!
渋谷:受け取った! みたいな。勝手にやってます(笑)。
――NGはあまりなかったのですか?
小林:三邪神とかは、リテイクがなかった気がします。
渋谷:河津さんに絵を持って行くと、だいたい「こう来たか!」って言いますね。
――ジャミルは何か描き直された部分があったと伺いましたが。
小林:最初は全然わからなかったので、「こんなタイプどうかな?」と思って、男性的な感じで描きました。女装するというシナリオができ上がっていたので、「そうか」って感じで描き直しました。女装できるビジュアルの子じゃないと、やっぱりちょっとマズいかなって感じですよね。
――『エンペラーズ サガ』の市川プロデューサーはいかがでしたか?
市川:『エンペラーズ サガ』には、音楽が入っていないんですよね。
(一同笑)
伊藤:出てけ!(笑)
市川:なので、ぜひ『ロマサガ』の音楽を聞きながらプレイしていただきたいなと思います。iPhoneやAndroidだと音楽を聞きながらプレイできますので。『ロマンシング サ・ガ』のファンの方たちの思いを、今回のライブですごく感じましたので、そこを踏まえて制作を続けて行きたいと思いました。
――ステージで発表がありました、次回作CDについてのビジョンはありますか?
伊藤:実は、3週間ぐらい前に話を聞かされたので、「あるんだ!」と自分が最初にビックリしました。そういう動きをスクエニさんが取ってくれるので、「じゃあ乗っかろう」と。これから改めて企画を立てるのは、3・4月以降になると思います。ファンの方たちにはもうちょっとゆっくり待っていただきたいです。
――発売はいつごろになるでしょうか。
伊藤:一応夏ぐらいらしいんですけれども、たぶん秋になったり冬になったり……今年中には出したいですね。
――本日演奏した『七英雄バトル』のように、前作の収録曲をリアレンジすることはありますか?
伊藤:今回ハードロックバージョンでやった『七英雄バトル』は、かなり好評でしたので収録するべきかなと思います。後は、個人的には焼き直しというのはありません。
――今後、「こういうライブをやってみたい」という希望はありますか?
伊藤:ピアノと、フルオーケストラと言わないまでも、ストリングスオーケストラ・プラスアルファのクラシックコンサートでやってみたいですね。今まで1曲参加というのはあるんですけど、自分の名義でというのはないので。
――最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
伊藤:なんだかんだ言って、今年でもう自分は45歳になります。1990年で21歳のころにスクウェアに入りましたが、本当にあっという間でした。そこから24、5年がたってもお客として来ていただける方や、20年近く前の『ロマサガ』の曲が好きだって言ってくださる方がいて、とても嬉しく思うので、今後も期待には応えていきたいと思います。
▲会場には、小林智美さんが手がけた原画の展示も行われており、来場者が記念写真を撮っていた。 |
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