2013年4月19日(金)
――企画の立ち上げからリリースまで、開発期間はどのくらい掛かっているのでしょうか?
原田:企画段階から考えると、1年ぐらいですね。実際に取り掛かったのは、半年前ぐらいからだと思います。いざ着手しはじめてからは、早かったと思います。
――それは、特に大きな問題もなく、スムーズに進んだということでしょうか?
原田:いいえ。苦労ばかりでした(笑)。半年で1つ1つ問題を解決してきました。
――特に大変だった問題はなんだったのでしょうか。
原田:たくさんありますね。たとえば、イラストがもともとあっても、それをカード化するまでに試行錯誤がありました。『聖戦ケルベロス』では1,000点を超えるイラストがあるので、選ぶだけでも苦労しましたね。どれも本当にいいイラストなので。他にも、店舗様とのお付き合いも一からのスタートなので、いろいろ乗り越えてようやくここまできたなという感じです。
――ソーシャルゲームには収録されていない、TCGだけの描き下ろしイラストもあるそうですが、イラストレーターさんに発注するにあたり、苦労などはありませんでしたか?
井上:描き下ろしのイラストについては、どれくらい“盛れ”ばいいのかというところが苦労しました。
――“盛る”というのは?
井上:今までのTCGと比べても、ソーシャルゲームのイラストは、強くなるにつれて段階的により派手に、華やかになっていきます。今回、『ジーククローネ』用にTCGオリジナルのイラストを発注する際に、既存のイラストを見て、その“段階”による華やかさを、今回の『ジーククローネ』の描き下ろしイラストの中でどのように表現していくかというのを慎重に考え、また日々悩みましたね。
――なるほど。その“盛る”という要素は、ソーシャルゲームならではですね。
井上:ソーシャルのイラストのパッと頭に入ってくる華やかさは本当にすごいなと、違う業界から来た私は思いました。素敵な既存のイラストが多くある中で、TCG用新規描き下しイラストをどのように見せていくのか、いかにして華やかに盛っていきキャラクターの魅力を出していくのか、作家さん選定からイラストシチュエーションを作成するまで日々思考錯誤でした。
――イラストレーターさんとは、どういった打ち合わせをしましたか?
井上:イラストレーターさんとは、『ジーククローネ』という新しいTCGを始めるにあたって、それこそ盛りの部分や各イラストのデザインについてじっくり詰めていきました。中でも、最初に公開した3点のイラストは、特にじっくり話し合って進めましたね。
▲最初に公開された3点のイラスト。左から、藤真拓哉さん、ワダアルコさん、吉村健一郎さんのイラストになります。 |
井上:2種同時発売のスターターデッキメインビジュアルである、藤真拓哉さんと吉村健一郎さんにイラストを発注するに際して、店頭ポスターになった時を想像して、より対比が出るようしたいと思いました。藤真さんのイラストはかわいさがいっぱいになるように。吉村さんのイラストは、とにかくクールでカッコよく仕上がるようにと依頼しました。本当に素敵なイラストを描き下ろしてもらい、感謝しています。
――もう1枚の、ワダアルコさんのイラストはどうですか?
井上:ワダアルコさんのイラストでは、ブースターパックのメインビジュアルということもあり、目立つようにキャラクターの左右を対称的な色にわけて、盛っていこうと考えました。着ている衣装も持っているアイテムも左右で対称的なイメージで。あとは、中立な立場ということで天秤を持たせました。天秤は中二的にも重要なアイテムでもあるので(笑)。
――あの天秤にはそんな理由があったんですね。
井上:そうなんです。イラストから、ブースターパックの“創世の神判(ジャッジメント)”という名前も決めていきました。各商品の副題もイラストイメージから、中二病ネーミングを炸裂させてみました。
――参加イラストレーター陣も一部追加で公開されましたが、非常に豪華ですよね。開田裕治さんは、やはり怪獣を描かれているんですか?
井上:そうですね。すごくカッコいいドラゴンのイラストを描いていただいています。岩元辰郎さん、ヒロアキさん、那知上陽子さんを始めとする有名作家さんにも、ものすごくクオリティの高いイラストを描いていただいたので、こちらも楽しみにしていてください。
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