【第37回】電撃おすすめアプリ 毎日レビュー＆攻略『Blood Brothers』――全米No.1のハイクオリティなダークファンタジーRPG

文：石田賀津男

■完成度の高さを見れば納得の全米No.1！

　本作をプレイしていて感じたのは、「とにかくよくできている」という手ごたえです。ビジュアルは日本的なテイストではないとはいえ、イラストもマップも緻密に描かれていて高品質です。また音楽も重厚なオーケストラサウンドで、バトルやシナリオを盛り上げます。さらにインターフェイスもタッチパネルを意識したデザインで、操作ミスしないようによく考えられています。

　またゲームバランスも、序盤はサクサクとレベルが上がり、気持ちよく進められます。あまりにレベルが上がりすぎて、勇者のレベルアップとともにEnergyが回復していつまでも終わらない……という困った事態が起きるほど。ですが序盤に遊びたいだけ遊ばせてくれるというのは、チュートリアルを数分プレイしたらスタミナが切れ、不完全燃焼のまま離れるという事態が起こらず、仕掛けとしても上手だと思います。

　ソーシャル要素を強制されるようなことも感じませんし、マイペースで遊べるのもいいところ。意地の悪い私としては、どこか突いてやりたい気持ちなのですが、「Android版で時々動作が重くなって、数秒止まることがある」というのが気になるくらいで、他は文句を付けるところがありません。実に隙のない、優等生なアプリです。全米No.1も納得せざるを得ないですね。

▲イベントのデモシーンでは、ストーリーだけでなくビジュアルでも盛り上げてくれます。まさに隙なしの演出です。

■ワンポイント攻略「レベル上げはゆっくりと」

　序盤は何も考えずに遊んでも、どんどんレベルが上がります。主人公である勇者のレベルが上がると、Energyなども全回復するので、延々と遊び続けられます。それはそれで気持ちいいのですが、Energyを余らせて回復するのはもったいないじゃないか……と思うのがゲーマーの性というもの。

　そこで序盤は、勇者のレベルが上がりそうになったら、戦闘に出さないようにします。ファミリアだけで戦わせてレベルを上げ、Energyがなくなるかなと思ったら勇者を出してレベルを上げます。こうすることで効率よく先に進めるだけでなく、多くのファミリアのレベル上げもできます。結果としてファミリアの方がレベルが先行してしまいますが、進行上は全く問題ありませんので、どんどん強くしていきましょう。

▲勇者のレベルはいずれ上がるので、序盤にファミリアと差が付くのは気にせず進めましょう。

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●石田賀津男’s profile

　電撃文庫でファンタジーと言って思い出すのは、渡瀬草一郎先生の『空ノ鐘の響く惑星で』です。ベースの世界観は西洋ファンタジーですが、いざ物語が始まると急にSFっぽくなって、読み手の心を何時代に置けばいいのか悩ましく、ふわふわする不思議な感覚があります。それ故に先の読めない展開と、奇怪な武器の応酬となるバトルシーンも魅力的。岩崎美奈子先生の柔らかな色使いのイラストも幸せな気持ちにさせてくれます。（Twitter：＠wis_Arle／ブログ：ougi.net）

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データ

関連サイト

• 『Blood Brothers』公式サイト