2009年9月9日(水)
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| ▲植物から作り出した新たな染色剤の一部。ファッションの幅が広がること間違いなし! |
──『UO』といえば、ハウジングやガーデニングといった箱庭要素で女性にも大人気ですけれど、『UOSA』では注目の新要素は導入されますか?
丸山:建築では床に円刑の模様を描けるタイルなど、ガーゴイルスタイルの建築アイテムが入ります。ベータテストでレスポンスがよかったのは、染色ですね。ガーデニングで作った植物から染色剤を作れるシステムは特に人気でした。
──レア種の色も染められるんですか?
清野:顔料を取り出して染めるんですが、レアカラー植物はそのままの色が。赤と青の植物なら混ぜたりもできますよ。
丸山:ただ、レアピンクの顔料を作ったプレイヤーから「色が違いますけど仕様ですか?」と質問がきてましたね。少しくすんでいるんです。
──全身レアピンクとかファイアカラーとか、トラメルで着てる分には目だってよさげですね(笑)。
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| ▲植物顔料で実際に染めた衣装を見せてもらった。左上からBlue、Green、IceRed、Purple。もちろんこれ以外にも多数の新カラーが用意されている。 | ||
丸山:ただ、ちょっとデザイナーが染色について欲を出しすぎたようで、ペットを染められるようにしてしまいまして……。
──レアピンクのラマとか、紫のビートルが作れちゃうわけですか。
丸山:これについては現在プレイヤーにアンケートをとっている最中で決定事項ではありません。ビートルを黒く染色したらと思うと、いろいろ悩ましいわけでして。 (注:その後開発元から、ペットの染色については導入を一時凍結する旨アナウンスがあった)
吉川:開発元には『ウルティマ』シリーズの熱心なファンが多くて、少し頑張りすぎてしまうんですよ。
──日本のプレイヤーから出た要望で、『UOSA』に反映されたものは何かありますか?
吉川:具体的なアイテムやシステムというよりも、全体のバランスについて本当に何度も何度も、「バランスを考えてください」と2年間言い続けてきました。投擲しかり、練成スキルしかり。アメリカのデザイナーは本当に柔軟な思考を持っているので、ペット染色ですとか練成スキルのような、一見『UO』の世界にはありえないだろと思ってしまうものも、積極的に導入しようとチャレンジしています。それは決して悪いことではないんですね。ただ、あまりにも突っ走りすぎて現在『UO』を愛してくれているプレイヤーと気持ちが乖離しすぎないよう、どちらかと言えば保守的な日本運営側がストップをかけることで、バランスが保てていると思います。
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| ▲新建築素材を寄せ集めて家を建てみたところ。 | ||||
──『UOSA』のメインターゲットは現役プレイヤーなんでしょうか。
丸山:はい、新規や休止中の方ももちろん視野にはいれていますが、メインは現役プレイヤーになります。
吉川:『宝珠の守人』以来拡張パックは3年ぶりになります。2007年に『甦りし王国(UOKR)』という新クライアントを出しましたが、事前にかなり盛り上げておきながら、いざ世の中に出てみれば拡張パックではなくクライアントだったということで、プレイヤーから相当怒られました。
そのプレイヤーの反応を開発側に伝え、ようやくコンテンツとしての『UOSA』の必要性をチーム全体として認識できた、という経緯もありました。
丸山:日本側としては、とにかく新しいコンテンツによる活性化が必要だという認識でした。
──『UOKR』は私も触りましたが、数分おきにクライアントが落ちてしまう不安定さで、怖くてダンジョンなどには出かけられませんでした。
吉川:それを踏まえて、今回の『UOSA』クライアントはかなりいいできにはなってますので、とりあえず一度お試しいただければ嬉しいです。北米で『UO』のサービスが始まってから、12年近くずっと2Dクライアントを使ってる人が乗り換えても、それほど不便は感じないはずですよ。
『UOKR』クライアントは残念な結果に終ったので、開発元には普通の『UO』プレイヤーが普通に遊べるコンテンツを追加してくれといったはずが、いきなり「『UOSA』クライアント“も”作りましたよ」と言って来たので、最初は驚きましたけどね。ただ、同時に2Dクライアントでも『UOSA』をちゃんと遊べるようにしてくれと、強く強く念押しはしました。
丸山:新しいクライアントの使い勝手があらゆる面で2Dクライアントを上回らない限り、2Dクライアントが使えない新コンテンツはありえませんね。
──『UOKR』をそこまでハッキリ、失敗でしたと断言されるのは少し意外です。
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吉川:いくら「開発は頑張りました」と我々が言ったところで、プレイヤーの評価を見れば一目瞭然です。駄目な物は駄目と言わねばなりません。
──『UOSA』の話から少しそれてしまいますが、以前、全世界の『UO』アカウントに対して、日本アカウントは45%を占めているというお話でした。これは現在も変わっていないのでしょうか?
丸山:申し訳ありません。具体的な数字は公表できませんが、日本プレイヤーの占める割合が非常に高いことは今も変わりありません。
──なるほど。ただですね、『UO』誕生10周年を迎えた2007年にドイツやロンドンでは、10周年を祝うタウンホールミーティングが開催されたのに、日本ではゲーム内イベント程度しか行われませんでしたよね。日本にも『UO』を深く愛するプレイヤーがいるのに、大変残念に思っていました。
丸山:それについては社内の問題も大きく影響してまして、プレイヤーの皆様には申し訳ありませんでした。『UOKR』のリリース後、開発を担当しているアーロン・コーヘン氏がプロデューサー職を去り、開発チームのバージニアへの移動の話なども出て北米も国内も社内が混乱を極めていた時期だったんです。本当はタウンホールミーティングをやりたかったんですけどね。
──現在は落ち着いて、開発側との連携もスムーズなんですか?
吉川:はい、今後は『UO』を日本とアメリカ両方で盛り上げていかねばならない、というのも理解してくれています。10年以上『UO』を愛してくれているプレイヤーはいますが、この先5年、10年も愛し続けてくれる保障はどこにもありません。すべてのプレイヤーに安心感を提供し、満足してもらうことを、今は目標の一つにしています。
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──それでは最後に、『UO』への愛とプレイヤー向けのコメントを皆さんからお願いします。
IGM Jawbra:4年ぶりの新拡張パックですので、ちょっと『UO』をお休みしていた人にも戻ってくるにはいいチャンスだと思います。おもしろい要素も入っています。『UO』への愛ですか……よくも悪くも変にブレずにスキル制度を守ってきて、深みもあるゲームです。最近はリッチなコンテンツのMMORPGも増えてきましたが、原点を守っていきたいです。
清野:新しい場所、新しいアイテムが増えたことで帰ってきてくれる人もいると思います。「あの人がいるから、もう一度戻ってみよう」となることを願っています。コアプレイヤーな方々が戻ってくる価値ある、挑戦しがいのあるコンテンツがありますよ。
丸山:拡張版ということで盛りだくさんの内容になっています。新アイテムも全部床に積めますので、新しいオブジェクトアートを作りに来てください。
吉川:長いこと『UO』を愛してくれてありがとうございます。その愛を裏切らないように、ここにいるチームが開発側と何度も話し合い『UOSA』発表までこぎつけました。しばしブリタニアを離れた人にも、今の『UO』をぜひ見て欲しいです。
瓜生:生産やハウジングのコンテンツも増えるので、そういったものを利用したコンテストなどを『UOSA』発売後に開催したいと思っています。皆さん期待していてください。
──本日は長時間ありがとうございました。
「『ウルティマオンライン』もついに10年目か」と思ったのはつい昨日のことのようだが、気がつけばさらに2年が経過。MMORPGの代名詞であり続ける『UO』だが、拡張パックの発売は2005年の『宝珠の守人』以来、なんと4年ぶりとなる。『UOKR』のようにいささか迷走した時期もあったが、今回のステイジアン アビスはボリュームといい、魅力的な新スキルといいおおいに期待させてくれる内容だ。もちろん新種族ガーゴイルの存在はすべての『UO』プレイヤーに、新たな楽しみ方を提供してくれるだろう。
なお、2009年7月30日をもってすべてのアカウントが無料で『宝珠の守人』までアップグレードされている。それ以前のクライアントでプレイをお休みしてしまい、「いまさら新たに拡張パックを購入するのもねえ……」と躊躇していたプレイヤーは、今こそブリタニアに帰る絶好のタイミングである。しばらくはレアカラー種をとるために、蟻穴が大混雑しそうではあるけれど……。(麻生ちはや)
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