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2011年10月27日(木)

【Forza 4 集中連載 Vol.4】クルマのチューニングだけでは速くはなれない

文:megane

クルマの基本はバランスよく仕上げていくこと

 アップグレードパーツの選び方のコツは、まずベースとなる自分のクルマがどういう特性を持ったクルマなのか、ということを認識する必要があります。例えば“Toyota MR-S”であれば、車重が軽くクルンクルンとコーナーを曲がっていくクルマです。逆に“Mitsubishi GTO”であれば、車重は重いもののパワーで前にグイグイと進んでいくクルマということです。

 MR-Sであれば、元々の旋回性のよさを損なわない程度のパワーアップと、スリックタイヤなどを使ったグリップ力の向上を施すのがいいでしょう。GTOの場合は、とにかく車重が重く旋回性があまりよくないので、何はなくとも軽量化を行うことが大事です。そのほかPIが上限まで余っているようでしたら、タイヤを強化していきましょう。

▲軽くてキビキビとした動作性能がウリのMR-S。▲280馬力で重い車体もグイグイ引っ張るGTO。

 アップグレードの優先順位は人それぞれで変わるかと思いますが、今回は僕が好きなやり方でお伝えいたします。僕のアップグレードの順位は以下の通りです。

1:軽量化を除いた駆動系と足回りを全強化
2:外装の交換
3:タイヤを仮強化
4:軽量化もしくはパワーを強化
5:余ったPIを微調整

PIの影響が少ないところからとりあえず強化していく

 僕はまず“車体/ハンドリング”と“駆動系”のカテゴリーにあるパーツのうち、軽量化を除いてすべてをレース仕様にアップグレードします。なぜかというと、この2つのカテゴリーはアップグレードをしてもPIがそれほど上がらないからです。

▲ダンパーやミッション、クラッチなどはPIへの影響が少ないです。

 次に考えるアップグレードは“エアロパーツ/外装”です。これも変えたところでPIが上がりにくいので、優先的に変えてしまいます。見た目もよくなりますしね。ここで重要なのはフロントバンパーとリアウィングに付けられる“Forza”パーツです。これらを装着することで、ダウンフォースの設定ができるようになります。特にリアウィングは重量が重いせいかPIが結構下がりますので、下がったぶんをほかのパーツにまわせて便利です。

▲ダウンフォースが得られて、PIも下がるお得なパーツ。

タイヤが合わないとすべてが台なし

 ここから先はクルマによって施していくアップグレードは異なります。しかしどのクルマでも優先的に考えなくてはいけないのは“タイヤ”です。タイヤは路面とクルマが唯一接地している部分ですので、タイヤが言うことを聞いてくれなければ、いくらクルマの性能がよくても無意味なんです。

 とはいえ、どんな状況でもタイヤをスリックにすればいいというわけではありません。パワーが小さいクルマでハイグリップなタイヤを履いてしまうと、タイヤにパワーが負けてしまい、逆にスピードが出なくなる場合があるからです。まずはノーマルよりも一段階グリップ力がいいストリートタイヤを装着して、ほかのアップグレードカテゴリーに移りましょう。

▲タイヤコンパウンドはストリート、スポーツ、レース、ドラッグの4種類が用意されている。一番ハイグリップなのはレースだが、PIも跳ね上がる。

パワーを上げるか軽くするか、それが問題だ

 次に行うのは“エンジン/出力”によるパワー強化か、 “車体/ハンドリング”の中にある“軽量化”です。パワーと重量というのはクルマの性能を表す場合の重要な指標の1つとなっています。車重をエンジンのパワーで割った数値を“パワーウエイトレシオ”と呼び、この数値が少ないほど加速性能がよいとされています。

 ひと昔前の日本車ではパワーウエイトレシオが5.0kg/psであればスポーツカーとして優れているという指標になっていました。当時の日本車は280馬力の自主規制がありましたので、1400kgがベストということになります。ゲーム内の出力単位は“kw”なので、6.66kg/kwといった感じですね。ちなみに“RX-7 FD3S”の初期型は250馬力で1250kgと5.0kg/psにピッタリでした。

▲本作に収録されているFD3Sは1997年式で、ちょうどアンフィニRX-7からマツダRX-7に名前が変わった4型にあたる。馬力が280馬力に引き上げられており、パワーウエイトレシオは5kg/psを切る。

 要するに車重を軽くするということは、パワーを上げることと同じくらい重要ということですね。車重を軽くすると少ないパワーで前に進む力が得られるだけでなく、コーナーで横に振られる力も少なくなるため、旋回性能が上がります。ただし、直線が多くてスピードが重要となるコースでは車重を軽くするよりも、パワーを上げたほうがタイムが伸びるかもしれません。

パワーは出力特性を見ながら上げよう

 これは自分の趣味なんですが、パワーを上げる際はまず“マフラー”をストリートもしくはレース仕様に変更します。理由は音が大きくなるとなんとなくやる気が湧いてくるからです。その後は基本的にPIの上限に合うようにパーツを選んでいくのですが、ここで重要なのはただ単に出力の増減だけを見て選ぶのではなく、パーツ変更後の出力特性を見るようにしましょう。

▲ノーマルマフラーとレースマフラーのグラフを見比べてみると、明らかにレースマフラーのほうが出力が上積みされている。

 パーツによってはエンジン低回転時から高回転時までまんべんなく出力をアップするものや、レッドゾーンまでの回転数の上限が上がるもの、ある回転数から急激に出力が増大していくものまであります。まんべんなく上げるものの筆頭は“マフラー”や“エアクリーナー”、回転数の上限が上がるものは“カムシャフト”、出力傾向の変化は“タービン(ターボ)”などです。

▲2500回転あたりから急激にトルクが出るようになっているのに注目。かなりのドッカンターボだ。

 カムシャフトやタービンを変更した場合はパワーの増大量が多いため、ベースのクルマのPIと目標のPIが近い場合(例:PI350→PI425)は、これらのパーツを選ぶことがほとんどできないでしょう。ただ、場合によってはほかのパーツを犠牲にしてでもカムシャフトを変更したほうがいいこともあります。レッドゾーンまでの回転数が上がるということはシフトチェンジのタイミングが変わるということ。例えば、コーナー手前でシフトチェンジが必要だった場面で、シフトを変えなくてもよくなるかもしれません。

▲ノーマルとレース用のカムシャフトでは、レッドゾーンまでの回転数が明らかに変わっている。それにともないパワーも出ているようだ。

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