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2011年10月27日(木)

【Forza 4 集中連載 Vol.4】クルマのチューニングだけでは速くはなれない

文:megane

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チューニング設定をいじるだけでは速くはなれない

 クルマのアップグレードが終わったら、次は“チューニング設定”を行いましょう。初心者のうちに特に気にする必要がある項目は“空気圧”と“ギア比”です。ぶっちゃけて言えばそのほかの項目をいじる必要はありません。

 「セッティングがうまく決まらないので速く走れない」と言いたくなる気持ちはわからないでもないですが、チューニングがタイムに表れてくるのは、走り込みを重ねたあとの残り2割の領域だと思います。もちろん極端なチューニングを行ってしまった場合は、いくら走りこんでもうまくなるどころか、ヘタ一直線になってしまうわけですが。そういうときはチューニング設定画面でSTARTボタンを押して、設定の初期化を行いましょう。

タイヤは2~3周後に空気圧が最適になるように1.9~2.0に設定

 本作のタイヤは、空気圧が2.25barの状態でベストなグリップを得られるようになっています。デフォルト設定は2.1barですが、タイヤが熱を帯びていくと空気圧が上がっていくので、この設定では適切なグリップが得られなくなってしまいます。周回数が短いレースではそのままでもよいですが、ライバルモードなどで数多く周回を重ねるときはフロント、リアをともに1.9~2.0barにしておくのがいいでしょう。

▲空気圧は1.9~2.0に設定しよう。

ベンチマークを繰り返しながらギア比を決める

 ギア比は加速と最高速を決めるのに重要な設定です。ここで設定する必要があるのは“ファイナルギアレシオ”です。このギア比を変更することで、同じ速度でも1つ上のギアを使うように設定したり、逆にギアを引っ張って使うようにしてシフトチェンジを減らしたり、といったことも可能です。ただし、エンジン出力の限界がもちろんありますので、必ずしも最高速が伸びるわけではありません。あくまで決められた範囲内での特性を変えられるということです。

▲グラフを見ながらファイナルギアレシオを変えていこう。

 とはいえ、コースに合った最適なギア比を探れ、というのもすぐには難しいと思います。まずはベンチマークで0km/hから96km/hまで加速するのにかかる時間と161km/hまでかかる時間、最高速の数値をメモっておいて、表示された時間が最も少なくなるギア比を設定するだけでもだいぶ適切なチューニングになると思います。

▲ベンチマークの結果を逐一メモりながら設定を変えていこう。

自分の好きな走り方がわかってきた人は次の段階に

 ある程度レースを重ねていくことで、自分が好きな走り方、好きな駆動形式というものがある程度見えてくると思います。例えば、コーナーでブレーキを強めにかけてハンドルを切り、一気にコーナー出口へ鼻先を向けるFF&AWD的な走り方が好きだったり、コーナーでハーフスロットルを駆使しながらクリッピングポイントを丁寧についていくFR&MR的な走り方が好きだったり。チューニングを行うことで、これらの走り方をさらに深めることができます。

デフを制するものは駆動形式を制する

 コーナーの曲がり方を考えるうえで重要なのは“アンダーステア”と“オーバーステア”という概念です。簡単に言うとアンダーステアとは“ハンドルを切っているのに曲がらない”という状態。主に曲がろうとするコーナーに対して外側にふくらんでいきます。オーバーステアとは“曲がろうとするコーナーの角度よりも内側に回り込んでしまっている”という状態です。スピンする直前ともいえます。

 アンダーステアは前輪のグリップがコーナーで発生した遠心力に耐え切れずに失ってしまったときに起こります。前輪のグリップがなくなってしまったためにハンドルを切っても曲がらないというわけです。前輪が駆動輪と操舵輪を担当しているFF車や、同じく前輪も駆動輪となっているAWD車で顕著に起こります。とはいえ、FR&MR車もアンダーステアは頻繁に起こります。

▲典型的なアンダーステアの様子。スピードが出すぎていてハンドルを切っても曲がらない。

 オーバーステアは逆に、後輪のグリップが遠心力に負けて横滑りしてしまったときに起こります。後輪が駆動輪となるFR&MR車に起こりやすいです。

▲オーバーステアはアクセルを踏みすぎたときに起こりやすい。ただ、ドリフトをしたいときはオーバーステアにするのが便利。

 これらの特性はある程度ならデフで作り出すことができます。デフは基本的に駆動輪に対して適切な力を発揮できるように設定するパーツですが、加速時と減速時にそれぞれ作用するように設定できます。

 加速時のデフを強めるとコーナリング時のグリップ力は強くなりますが、そのぶん内輪と外輪の回転数の差が少なくなってしまうために旋回性は低くなります。弱めるとパワーをロスしやすくなりますが、逆に旋回性は高くなります。減速時のデフを強くするとコーナー前でブレーキングをしたときに両輪が同じ回転数になるため、真っ直ぐ安定します。逆に弱くするとブレーキング時の安定性は低くなりますが、旋回性は高くなります。

▲デフをいじることである程度の方向付けをすることも可能だ。

 FR車を使っているときにコーナーでリアがふらつくようでしたら、加速を強めると安定することが多いようです。

▲連続した左右のカーブが続く鈴鹿のS字ではデフの設定も重要。

 また、同じ設定画面にてAWD車の場合は前輪と後輪にどちらに多く力(トルク)をかけるかの設定が可能です。AWDに乗っていて曲がりにくいと感じた人は、リアへのトルクを70%くらいまで強めると、よく曲がるようになってくれますよ。

▲リアのトルクを強めにすることでFR車っぽい動きに仕上げることもできる。

 さて今回は初心者がつまづきやすいセッティングについてご説明いたしました。まだまだチューニング設定の部分ではスプリングやダンパーの設定などの項目はたくさんあります。もしこれらが何を意味して、これらを変更したことによってどんな効果があるのかが気になりましたら、実車のチューニングガイドなども見てみるといいかもしれません。

 次回はちょっと間が空きますが、やはりレースゲームの醍醐味は対戦! ということで社内のクルマ好きによる対戦会の模様をお届けいたします。まだ収録していないのでどんな展開になるのかわかりません。また、未確定ですがビックリなゲストも登場するかも!?(社内の人ではありません)

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