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2013年2月15日(金)

空に広がる悪夢のテーマパークからお姫様と大脱走――成人向けおとぎ話『バイオショック インフィニット』をプレイレポ【前編】

文:ゴロー

■始まりはいつも灯台! でも今回は上へまいりま~す♪

 プレゼンが終わった後は、体験プレイをするため別室へ。今回遊ばせてもらったのは、開発中の日本語吹き替え版最新ロムで、ストーリーの序盤を体験できるとのこと。

 高鳴る鼓動を抑えきれずに着席してすぐにゲームスタート! 率直に言うと、空中都市・コロンビアへたどり着くまでのオープニングから、「確かにこれは『バイオショック』ですね」と、うれしさのあまり思わずニヤニヤしてしまうデキでした。

 初めは、謎の男性と女性が漕ぐ小さなボートに乗せられたブッカーが、依頼人から言伝された待ち合わせ場所に向かって海上を渡るシーンが描かれます。そして、待ち合わせ場所となる灯台の屋上で依頼人から渡されたメモ書きどおりにベルを鳴らすと扉が開錠。開いた先にある椅子に座ったとたんに両腕を拘束され、有無を言わさずに上空へとボッシュート! ってな感じで、ブッカーは空中都市・コロンビアへ旅立たされます。

 ここまでの流れで、まず物語が海上から始まるところはともかくとして、ボートで移動中に意味ありげな写真を眺めるところや灯台が舞台の入口になっているところなど、『バイオショック』を思い出させるような展開に大興奮。導入部分のつかみどころはバッチリです。

 雨や波の音とか、手すりのヌメリ感とか、水の表現力もあいかわらず見事! ボートを漕ぐ2人や依頼人が何者なのかもスゲー気になるし、初っ端からかなりゾクゾクさせられます。そんな謎もこの先きっと意外な形でわかることになるんだろうな~、なんて期待に胸を膨らませつつ、いざ空中都市・コロンビアへ!

『バイオショック インフィニット』
▲到着する直前に、コロンビアの美しい全景を見渡せる演出も、モロに『バイオショック』と同じ! 『バイオショック』を遊んだ人には思わずニヤリとするポイントがたくさん仕込まれているようです。この演出は、“どういう世界につれてこられたのか”を一発で把握できるいい演出だと思います。

■コロンビアのヤツらは洗礼と拷問の違いも分かっちゃいない!

 たどり着いた場所は、なにやら怪しげな教会。ここにいる信者たちは、預言者・カムストックというコロンビアの主導者らしき人物を崇めているようです。牧師は「もし預言者が○○したなら~」といった仮説を狂ったように連呼しているし、アブナイ香りかプンプンします。

『バイオショック インフィニット』

 牧師の話によると、街へ行くには洗礼の水で生まれ変わらなければならないとのこと。なんのことだか分からず牧師に手を差し出すと、いきなりガバッ! と頭をつかまれて水の中に! 周りからは助けようとする気配すら感じられません。でも、こんな拷問シーンを見ながら「ヨシ、ちゃんとみんな狂ってやがるな」と、心の中でホッとしてみたり。『バイオショック』の世界にまともな人間なんてほんのひと握りでいいんですよ!

 ちなみに、この後ブッカーの意識が飛んで回想シーンへと移り変わるわけですが、そこでブッカーの人間性を知ることになります。テーブルに散乱した競馬のハズレ券と酒の空き瓶、室内に鳴り響く取立て屋の怒鳴り声……。てっきり、ブッカーは“できる探偵”だとばかり思っていましたが、これはこれで好感が持てますね。

■コロンビア屋外はエデンとディズニーランドが合体したテーマパーク

 意識を取り戻して周りを見渡すと、先ほどのように白いローブを着たハレルヤな信者たちがリンゴの木に囲まれてのどかに過ごしています。コロンビアってエデンの園みたいなところだな~、と思って扉を開けた次の瞬間、今度はなんともにぎやかしい光景が目の前に! 出店(でみせ)やショー会場に集まる人々、大通りを横切るパレード車、ジェットコースターのごとく張り巡らされたスカイライン、さらに立派なお城まで……。ヒャッッホーイ! ディ●ニーランド顔負けのテーマパークだぜぇえええ!!

『バイオショック インフィニット』 『バイオショック インフィニット』
『バイオショック インフィニット』 『バイオショック インフィニット』 『バイオショック インフィニット』
▲ここは、雲の上に広がる夢の国。オレがブッカーだったら間違いなく依頼を無視して永住します。
『バイオショック インフィニット』 『バイオショック インフィニット』
▲周りには食べものや花を売るお店がたくさんあります。今日はなにか特別の日なのか? それともこれが日常の風景なのか?▲こんなにいかつい見世物にも結構な人だかりがありました。まさか、コロンビアではコイツがマスコット?

 数々のお店の中には実際に利用できるところもありました。射的場では景品付きのミニゲームを遊ぶことができ、とあるお店では“ビガー”を配っています。ビガーってのは特殊な能力が身につく霊薬で、コロンビアで近ごろ出回り始めた発明品のようです。

『バイオショック インフィニット』
▲ビガーは『バイオショック』でいうところのプラスミドにあたるもの。今回は、お注射ではなく、飲んで効果を得るみたいです。

 いろいろと物色しながら歩いていると、差出人不明の電報がブッカー宛てに届きます。そこには「77番だけは絶対に引くな」と書かれた、明らかな“引いてしまう”フラグが(笑)。番号を自分で選べるにしても、これはバラエティ番組で例えると「絶対に77番を引け」という使命になります。で、問題の抽選会場では半ば強引に抽選クジを引かされ、手にした数字はなんと77番! そして当選番号はまさかの77番だったのです!(な、なんだってー!!)

 司会者から受け取った賞品は“1投”賞の妙なボール。ここで“壇上で拘束された黒人の新郎新婦にぶつけるか、それとも司会者にぶつけるか”という選択を司会者から迫られ、オレは迷わず司会者を狙いました。理由は、新郎新婦が必死に命乞いしていたからってのもありますが、それ以上に司会者の顔にイラッときたからです!

 しかし、その選択が仇となったのか、突然周りから襲われるハメに! なにやら投げる瞬間に手の甲に刻まれている紋様を見られたのがマズかったみたいで、司会者は「コイツは偽りの羊飼いだ!」的なことを声を大にしてみんなに知らせています。マテマテ、オレは羊なんて飼ってねーYO! って違うか。

→さぁ、ショータイムだ!!(3ページ目)

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