News

2013年6月13日(木)

敵も女も華麗にオトす! 『KILLER IS DEAD』を手がけるグラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一さん&新英幸さんにインタビュー!

文:電撃オンライン

■スタイリッシュカタナアクション“カタナ=アーツ”はどのようにして生まれたか!?

――アクション部分は『ロリポップ』からの正統進化という印象を受けましたが、何らかのノウハウを受け継いでいるのでしょうか?

『KILLER IS DEAD』
▲ディレクターを務める新英幸さん

須田:開発チーム自体はかぶっていないので、それほど多くはないですね。たしかに『ロリポップ』から教訓にしたものもありますし、ファンの方々の意見からフィードバックしたものもあります。しかし、アクション的な部分では完全に新規で作っていますよ。

――アクション面でとくにこだわった部分というと、やはりスピード感でしょうか?

:最初のコンセプトの時点で“疾走感”とか“ハイスパートアクション”という言葉があって、「この言葉の本質はどこにあるか?」ということを徹底的に議論して、現在のアクションができました。

――“ハイスパートアクション”というと?

須田:長州力イズムと僕は呼んでますが、ジャパンプロレスのスタイルですね。長州力の速い動きにモンドは匹敵するのか? という。僕はずっと新に言い続けているんです、「(モンドは)長州に勝てんのか?」って(笑)。

 最近の新日(新日本プロレス)にはいい若手が育ってきていますからね。そこは負けてられないですよ。僕らもジャパンプロレスイズムでやってますから。

――刀のアクションを作るうえで、参考にした作品などはありますか?

:これを参考にした、という特定のものはないですね。ただ僕自身が剣戟が好きで、クラシックな王道のものが好みなんです。ですので、(両手で正眼に刀を構える動作をして)「やっぱり日本刀を持つならこう持つでしょ!」っていうものから議論をしていたんですが、やっぱりゲームに落とし込んでいくに従ってアートスタイルと合わなくなったんです。

『キラー イズ デッド』 『キラー イズ デッド』

 「剣戟はカッコいいんだけど、おもしろいのか?」という疑問もあり、そのバランスを取りながら開発を進めました。いろんなアクションを参考にしつつ、ゲームに落とし込んでいったら現在の形になった、という感じです。なんだかもう最初の面影なくなっちゃいましたけど……(笑)。

 当初は○○一刀流~みたいなものも参考にしようと思ったんですが、おもしろくないんですよね。「これ日本刀の振り方じゃないじゃん」っていうほうが、やってみておもしろかった。手探りで進んでいるうちにつかんだ新しいものかなという気がしますね。

『キラー イズ デッド』 『キラー イズ デッド』

――通常のアクションに加えてさまざまなスキルがありますが、バリエーションを考えるのには苦労しましたか?

:日本刀は基本的に両手で振るものが多いと思うんですが、刀の振り方ひとつにしても、普通に振るよりバタフライナイフをくるくる回すみたいに振り回してるほうがおもしろかったんです。アニメーターに、とにかくたくさんのアニメーションを作らせて、そのなかからおもしろいものをピックアップしていきました。「コレとコレはつながるな」とか、「もっとおもしろい形はないだろうか」という疑問をぶつけ合って、詰めていった形ですね。

――戦闘中の要所に処刑アクションを取り入れたのは、処刑人であることを意識させようという意図があったのでしょうか?

須田:トドメの一撃となる“ファイナルジャッジメント”と、画面が一瞬止まって敵の首を切り落とす“アドレナリンバースト”については、初期の頃から用意していましたね。それをどういった方法で発動させるのかというのは、ずっとチューニングしながらの開発になりました。処刑人だからこそ、独特なトドメの刺し方を何パターンも用意したいなと思っていたので、そういった部分は初期の段階から練り上げていますね。

『キラー イズ デッド』
▲ファイナルジャッジメントを実行中のモンド。

――敵の攻撃を回避してから反撃する“ドッジバースト”はかなり気持ちいいですね。

:僕がやりたくて仕方なかったのがこれなんですよ。もともとは剣戟でキンキンキンッて刀を打ち合わせるようなシーンで、どういうところが気持ちいいかという議論をしてるときに、相手が攻撃をサッと避けたときに一瞬のスキを見つけて「ココが斬れる!」と思う瞬間というか……。剣道で相手が振りかぶったときに胴ががら空きになるみたいな。

 そこを一撃でズバッと斬るのが気持ちいいだろうなと考えていました。でも、そういう方向に持っていこうとすると、どんどん地味になっていっちゃうんですよね。そうじゃなくて、相手のスキを見つけたときに頭がバーストして、連続で攻撃をたたき込むみたいなものならどうだろう、と。

 画面では時間が止まっているような感じに見えますが、あれはモンドが覚醒してとても速く動いているんです。一瞬のスキを突いてと剣を連続で打ち込むのは絶対気持ちいいだろうと思ってプロトタイプを作ってみたのですが、実際に触ってみて「コレはおもしろい」と確信が持てました。

男ならば仕方ない!? アダルティな“ジゴロミッション”に迫る!→(3ページ目へ)

(C) GRASSHOPPER MANUFACTURE INC. / Published byKADOKAWA GAMES

データ

関連サイト