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2013年10月3日(木)

『F1 2013』のクオリティの高さに中嶋悟も驚いた! “スピードの極限”を再現した本作の魅力がメディア体験会で明らかに!!

文:ヒビキタケル

■雨の中を走るコツは? サーキットと一般道の違いも気になる!

――“雨のナカジマ”と呼ばれるほど、中嶋さんは雨に強かったドライバーでしたが、実際の公道のドライブで、雨が降った時に注意すべきことはなんでしょう?

 それはもう、ぶつからないことですね。

――確かに(笑)。

 雨が降っている時はドライのときよりも見えにくいし、滑りやすいということが、基本的な注意点ですね。レーシングカーの場合は、性能の限界ギリギリで走っていますから、雨になればその分スピードを落とさざるを得ません。ただ一般の道路では、性能に余裕を持って走っているわけです。つまり、レーシングカーと比べてスピードが出てないので、スリップをするかどうかの限界点が感じにくいんですよね。

 だけど、何か起きた時には、明らかに止まる距離が長くなるし、ハンドルを操作する場合でも曲がりにくくなります。通常の範囲で動いていると感じにくいけれど、急な場面での制動距離が、晴れの時よりも数メートル延びてしまう。それと、やっぱり見にくいですよね。視界が晴れの時よりも狭められる。特に、夜なんか見にくい。そういうところに注意する必要があると思います。

――なるほど。ありがとうございます。

 安全運転のことならまかせてください(笑)。今日も雨の中、運転してやって来ました。

――ゲームの中でも、天候のシステムが前作よりもさらに細密になりまして、大雨ですとか、小雨や降り始めなどの天候も再現されています。雨が降った後に走っていると、路面が乾いてくるところなども再現されています。

 そうですね。ウェットタイヤで走っている時は、乾いた路面を走り続けるよりも、濡れた路面と半々くらいで走るほうがタイヤが持ちますよ。そんなことを、実際のドライバーは考えてますね。

『F1 2013』

――ありがとうございます。それでは、開催間近の日本グランプリの舞台である鈴鹿サーキットを速く走るためのコツは?

 どこのサーキットも結論は一緒なんですけれど、マシンの限界点をいかに持続して走るかということですね。ヘアピンでも100km/hくらい、第1コーナーですと220~230km/hくらいで入っていくことになるんですが、その先にはいつも、タイヤが地面から離れてしまう(グリップを失う)瞬間がくるわけですよね。明らかに(限界の)手前で走れば、たぶん今の僕でも乗れると思います(笑)。だけどそれでは、勝負になりません。

 普通の道ではそんなに差はないんですけれど、われわれの世界では、例えばヘアピンを100km/hで抜ける場合、99km/hでは明らかに遅い。かといって、101~数km/hにいくと、地面からタイヤが離れてしまう。直線は真っ直ぐいけばいいんですけど、コーナーではいつもそういう次元の勝負をしているんです。

 鈴鹿であれば、第1コーナーからダンロップコーナーのS字の辺りとかですね。あの辺のコーナースピードは160km/hくらいだと思うんですけど、そこで161km/hでいけるか、あるいは160.5km/hでいけるかという綱渡りをしてるっていうことですね。そんな勝負を毎周していて、時にはロスしたり、時には限界の手前だったりして……。そんな非常に細かな範囲で、運転しているということです。

 もちろん、ブレーキングにも同じことが言えます。300km/hで走っているマシンを100km/hまで落とす時に、それをいかに素早く行うかというところです。普通の道で考えると、あまり感じられない範囲かな。雪道とかだと、ちょっと無理をすると滑ったりするじゃないですか。あのギリギリのところを、四六時中レースでやっているのが、レースドライバーなんですね。

『F1 2013』
▲“F1 CLASSICS”モードでは、中嶋悟氏も搭乗したロータスのマシンで走ることが可能。

――2015年にホンダがF1に復帰することになりましたが、今回の参戦で期待することは何でしょう?

 また出るらしいですね。期待するものは、やはり”いい成績”になりますね。ぜひ持続的な活動を担ってほしいなと思います。

『F1 2013』
▲中嶋氏に、『F1 2013』の試遊台となっているレーシングシートに座ってもらい、当時の雰囲気を擬似的に再現。取材陣も思わず興奮してフラッシュたきまくり! オレもシャッター切りまくり!

――最後に、日本グランプリや『F1 2013』を楽しみにしている人に向けてメッセージをお願いします。

 人間がクルマを使って競争するわけですから、どの時代であっても、その時のレギュレーションに合った中で競うものがF1です。そういう意味で、世界最高峰の自動車レースを楽しんでいただければと思います。やっぱり、「ヨーイ、ドン!」でマシンが一斉に走っていく姿が、僕は一番好きですからね。鈴鹿サーキットも、あと5年くらいは契約が残っていますので、ぜひ日本グランプリを生で観ていただければ、楽しんでいただけるだろうなと思います。それで、家に帰ってからは『F1 2013』で好きなドライバーになりきって、彼らの走りを再現していただければ。その時は、僕を先頭で走らせれば間違いありませんので(笑)。

『F1 2013』

→大庭将司シニアプロデューサーのオススメは“キャリア”モード!(4ページ目へ)

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