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2013年2月18日(月)

【暗黒召喚奇譚】ヒットの要因は……運? 『ダークサマナー』の世界の生みの親・斉藤学氏にインタビュー

文:石田賀津男

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■士郎正宗氏や萩原一至氏など大物イラストレーターが続々参加

――先の話も伺いたいと思います。今後のアップデートはどのような予定になっていますか?

 2月中旬~下旬辺りに、パーティの保存機能を追加します。いろいろなモンスターがいるのに、現状ではパーティを1つに固定させているので、いくつかのパターンを組んで簡単に切り替えられるようにします。相手によってメンバーを変えたいという声は多くありましたので、そういった機能を追加します。

 もう1つ、現状は3種類のモンスターの属性があるのですが、それらを超越するような新属性を追加して、モンスターの組み合わせの幅を広げようと考えています。新属性は既存の3属性を超越した存在になるので、プレイヤーが属するための色ではありません。いわゆるジョーカー的な存在にしようと思っています。直近のアップデートはこんな内容です。

――その先で何か考えていることはありますか?

 今ちょうど、新しい機能の仕様書を作っているところです。『ダークサマナー』を1年ほど運営してきて、まずは安定的に運営することを第一に動いてきたのですが、今度は安定しすぎてお客様への刺激が少なくなってきたと感じています。そのため、新しい機能や新しい仕組みのイベントを作っているところです。こちらは3月ないし4月の実装を目標に開発しています。他にもベースとなる機能の改修や、UIを向上させるといった部分は随時やっていきます。

――イラストの追加も楽しみなところですが、今後新たに参加されるイラストレーターさんはいらっしゃいますか?

 『攻殻機動隊』の士郎正宗さんと、『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』の萩原一至さんに参加していただきます。また3月に発表予定ですが、海外の超巨匠にご参加いただく予定です。おそらく作品を見ると、ゲーム好きの方でもそうでない方にも、なるほどと思っていただけるはずです。

――アップデートや新要素の追加がかなりハイペースですね。

 そうでもないですよ。もっとやりたいことはいっぱいあるのですが、今与えられているリソースの中で、やれることを最大にやっていくということです。ちょうどTV-CMが放映されている時期なので、今月中に全部やりたいくらいです。

――TV-CMといえば、出演者を当てるというゲームと連動したユニークな内容でした。すでに発表されていますが、AKB48の小嶋陽菜さんが出演されていましたね。

 インパクトのある内容で訴求しようということになりました。お客様にとって初めて知るきっかけになるとともに、休眠されている方にモンスターをプレゼントするという形でできればと思い取り組みました。「今ならもらえる」というCMはよくありますが、それだけではなく1つ仕掛けが欲しいなということで、「このモンスターは誰だ」という内容にしました。

 結果として、新規ダウンロードも伸びましたし、休眠されていた方もどんどん復活していただいています。特に期間中に新規にログインされた方の多くがキャンペーンにご参加いただいていて、反響は非常に大きかったと感じています。

――小嶋さんを起用した意図は?

 話題性のある方なので、メジャー感を出したかったというのが一番ですね。クイズは結構難しい内容だと思ったのですが、声を聞いた瞬間にすぐわかったという方が多かったようです。中にはまだTV-CMが始まる前に、CMキャンペーンモンスターがもらえるページを公開した瞬間、スチール写真だけで判別して獲得している方もいらっしゃいました。

――これだけヒットするとゲーム外の展開も期待したいところです。海外からも要望があったというグッズ展開はどうですか?

 まだ何も決まってはいないのですが、個人的にフィギュアは作りたいですね。某ヒーローシリーズのデザイナーでもある韮沢靖さんや篠原保さんにイラストレーターとして参加していただいているので、そのまま立体にしてもらえないかなと。そのフィギュアの横に置いていただいて、うっかり買ってほしいですね(笑)。

――では最後に、電撃オンラインの読者へのメッセージをお願いします。

 サービスを開始してから1年になりますが、『ダークサマナー』でまだできていないこと、やりたいことはいっぱいあります。最近はたくさんのお客様に遊んでいただいたことから、幅広く受け入れられるようにと意識しすぎたところがあって、尖り方が足りないかなと思うところがあります。北米市場を狙った尖ったモチーフで、尖った演出をしていこうというコンセプトでスタートしたものなので、ライバルアプリとの差別化という意味も込めて、『ダークサマナー』らしい尖った楽しさをどんどん追加していく予定です。今後のアップデートに期待していてください。

『ダークサマナー』
▲今後の展開にこそ期待してほしいと語る斉藤氏。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 最初からスマートフォンと北米市場をターゲットにしたことで、独自の地位を築き上げたというのが興味深いところ。また斉藤氏は“洋ゲー好き”だそうなので、洋ゲー好きの方はぜひこの“日本発・北米向け”のダークファンタジーの世界を体験してみていただきたい。生贄のムービーを見てニヤリとできたら適性アリ。

『ダークサマナー』 『ダークサマナー』
▲生贄のムービーはこんな感じ。

(C)Ateam Inc.

データ

▼『ダークサマナー』
■メーカー:Ateam
■対応機種:iOS/Android
■ジャンル:RPG
■配信日:2012年2月23日
■価格:無料(アプリ内課金)
 
iOS版『ダークサマナー』のダウンロードはこちら(iTunesが必要)
 
Android版『ダークサマナー』のダウンロードはこちら(Google Playにリンク)

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