2013年4月26日(金)
川原礫先生原作のTVアニメ『ソードアート・オンライン』の“アインクラッド編”をモチーフにしたカードゲーム『カード コンプリートセットソードアート・オンライン アインクラッド攻略編』が、現在プレミアムバンダイで受注受付中です。
この商品は、『ソードアート・オンライン(以下、SAO)』初となるデッキ構築型のカードゲーム。プレイヤーは、“浮遊城アインクラッド”に閉じ込められた1人となって、他のプレイヤーと協力しながら最上層を目指して戦っていくという、『ソードアート・オンライン』の物語を自分でも体験できるゲームになっています。
今回はライターのさくたろうが、本作のプロデューサーであるバンダイのしももんさんと、開発会社であるアークライトのゲームデザイナー・後藤さんと橋本さんにインタビューを敢行。開発に込めた思いを語っていただきました。ゲームのルールが気になる方は、プレイレポートもご覧ください!
――今日は開発者インタビューということで、皆さんの開発に込めた思いを語っていただこうと思います。はじめに『SAO』でデッキ構築型ゲームを制作することになった経緯を教えていただけますか?
橋本:はい。始まりは、私がバンダイさんに持ち込んだ別の企画がきっかけです。その企画はなくなってしまったのですが、せっかくですので一緒に何か作りましょうという流れになりました。
しももん:そのタイミングで、社内で僕に話が来たんです。上司から、「お前ボードゲーム好きだったよね? じゃあ、担当ね」って(笑)。そこで後藤さんと橋本さんを紹介されました。
後藤:3人で集まって、じゃあ何を作りましょうか? とアイデアを出し合いましたね。ボードゲームの流行とかを考慮したうえで、いくつか候補はあったのですが……。
――ですが?
しももん:あー。最後は僕が『SAO』が好きだからと押し通した記憶が……(笑)。
(一同笑)
しももん:真面目な話、『SAO』の世界感はボードゲームとマッチすると思っていたんですよ。もともとゲームの話ですし、『SAO』が好きな人はきっと自分もあの世界にいたら、という疑似体験を望んでいるんじゃないかと。
後藤:その疑似体験感は、特に意識して作りました。
――しかしそうなると、ゲームデザインするのが結構大変だったのでは?
後藤:それが意外と……一発OKでしたね(笑)
しももん:あれにはびっくりしましたね。最初、後藤さんに投げたお題が、SAO・協力・デッキ構築型というフレーズでした。というのも、僕の中である程度の遊び様は想像できていたので、徐々にすり合わせていけば完成すると思っていたのですが……1発目でドンピシャなプロトタイプがあがってきたので驚きました。
――じゃあ今のゲームの遊び方は、最初の段階から完成していたということですか?
後藤:そうですね。最近の流行りからしても、対戦型の殺伐とした遊びよりも協力型の方がいいと思っていましたし、SAO・協力・デッキ構築型となれば、コレしかないという感じでした。ただ、調整作業は地獄でしたね……。
(しももんさん&橋本さん、苦笑い)
――最終版を遊んでいて感じるのは、よくここまでバランスが取れたなぁということですね。とにかくギリギリの戦いになる感じが楽しいです。
橋本:僕たちも慣れているのに、何回やってもいい勝負になりますからね。
しももん:慣れている僕たちがギリギリの勝負になりますから、初めて遊ばれる方には結構な難易度だと思います。実はあえてそういう作りにしてもらっています。
後藤:難易度まで原作に忠実ですよ(笑)。ご購入された大半の方は、まず何度もゲームオーバーを味わうことになります。
しももん:最初に後藤さんからあがってきたプロトタイプをテストプレイさせてもらった時も、一番最初の第一層で僕は死にかけましたからね。
後藤:死にかけていましたね。HPが1で。
――いきなりギリギリですね!?
しももん:そう。かろうじて1残ったんですよね。一瞬クソゲーかと思いました。プレゼンなんだから、そこは接待プレイしてよって思いましたね(笑)。
▲原作通りプレイヤーたちの前にはボスが立ちはだかりますが、どれもかなり強烈な強さなので緊張感があります。 |
後藤:原作通りゲームシステムは非情ですからね(笑)。でもあの時HPが1残らなかったら、今こうして完成を向かえられなかったんですよね。
しももん:間違いなくボツでしたね。
(一同笑)
しももん:でも、誰にやらせても必ず最初はピンチに陥ります。このゲームは生半可な気持ちではクリアできないので、1つずつ学んで次のフロアに挑むというのは、原作を忠実に再現できていますね。
後藤:調子に乗っていってしまうと……痛い目を見ると。そういうゲームになっています。
橋本:とにかくクリアするのが非常に難しいゲームですが、その難題にみんなで協力して立ち向かうからこそ、燃えるというか、盛り上がるというか。各フロアを攻略していく達成感はすごいゲームだと思います。
しももん:クリアした時は、本当に長く長く冒険をともに歩んできた仲間意識が芽生えましたからね。
――確かに! それは私もプレイさせていただいた時に感じました。1回プレイするだけで、不思議と絆が生まれますよね(笑)。
→プレイする時は、常に安全なマージンをとって(2ページ目へ)
(C)川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
※写真内の商品は開発中のもの。
データ