トッププレイヤーたちが教える『ブラックオプスII』の極意も公開！ コア層のFPS有識者は今回の『コール オブ デューティ』どう見るか？

文：電撃オンライン

■『コール オブ デューティ』と『バトルフィールド』の違いとは？

──『コール オブ デューティ』と並ぶシリーズ作品として『バトルフィールド』の名前があがりましたが、FPSに詳しくない人には、どちらも同じようなゲームに見えますよね。この2作品の大きな違いと言うと、どんなところになるのでしょうか？

hanatyan：『コール オブ デューティ』の見せ方が映画的なのに対して、『バトルフィールド』は戦場の兵士にヘッドマウントカメラを付けて撮った映像のような、写実的な方向に進んでいるんですよ。なので、シングルプレイに関しては、『バトルフィールド』は演出や世界観の構築といった面で、まだまだ完成していないと思えるところが多々あります。

BRZRK：マルチプレイでのユーザーエクスペリエンスはあるんだけれど、シングルプレイに関しては全然ダメで、敵AIのスクリプトとかまだまだ詰めが甘い。

hanatyan：前提として、『バトルフィールド』はマルチプレイ用のゲームとして作られてきたシリーズですから。マルチプレイにおいての積み重ねはすごくあって、古くからのプレイヤーからの批判もないわけではないですけれど、新作が出るたび確実によくなってきている。長い時間、繰り返し遊んでもプレイヤーを飽きさせないようになっていて、そのあたりはとても素晴らしいと思います。

uNleashed：シングルプレイに関して言えば、『コール オブ デューティ』の一人勝ちだと言えるでしょうね。

BRZRK：『コール オブ デューティ』のキャンペーンには、ゲームの初心者にもゲームの進め方がわかるようなヒントが散りばめられていて遊びやすいよね。例えば『ブラックオプスII』だと、敵影が見えるMMスキャナーとか、敵にターゲットマークが付くファインダーとかも含めて。

hanatyan：デザイン面で言えば、ゴテゴテしすぎていないのがいいですよね。ただ、色使いがSF映画のセットっぽいと言うか、ちょっといかにもな近未来すぎる気もしますけど。

uNleashed：だって、映画だもの（笑）。

BRZRK：俺は、これカッコイイと思う。わかりやすく記号化したうえでのデザインとして、これ以上の正解はないと思う。

hanatyan：もう少し“汚し”が入ると、もっとリアルっぽくなるのかな？　ValveSoftware（バルブ・ソフトウェア）とかCrytek（クライテック）とか、そのあたりの表現はうまいですよね。

BRZRK：きっとルンバとか使って、いつもキレイにしているんだよ。近未来なんだから（笑）。

──電撃オンラインの記事で複数人のFPS初心者に『ブラックオプスII』を遊んでもらったんですが、彼らのプレイを見ていると、一人称視点には慣れていないのに、それほど道に迷わないんですよ。

uNleashed：それもユーザーエクスペリエンスですよね。ある程度の自由度を奪ってしまうけれど、誰が遊んでもちゃんと同じ体験ができる。

hanatyan：マップの作りが、わかりやすい構造になっていますよね。リアル系のFPSでは、現実を再現しようとするあまり、ゲームとしてはつまらないマップになってしまうケースがあるんですよ。“こんな構造の建物は現実にありえないだろう”といった開発のリアルに対するこだわりは感じられるんですけど、普通の建物の中で撃ち合って楽しいのかと言うと、それは別の話なので。その点『コール オブ デューティ』では、“ゲームのコース”という考え方にもとづいて作られていることが感じられます。

BRZRK：カジュアル向けな作りでありつつ、コア層でも楽しめるゲームなんだよね。『コール オブ デューティ』を映画として見るのなら、いわゆる“ポップコーン・ムービー”で、それをゲームとしてプレイさせて、たくさんの人が違和感なく楽しめるっていう作りはさすがだと思う。しかも、それを2年に1本のペースで出していくなんて、ちょっと正気の沙汰じゃない。

uNleashed：他に対抗馬がいないのが残念ではあるけれど、それだけいいものを作っているということだろうと。ただ、『DOOM』とか『Quake（クエイク）』とか昔ながらの正統派FPSを求めている人には合わないかもしれない。それと、ルートが決まっているのが嫌だという人とかも。

BRZRK：そういう人は、『Fallout（フォールアウト）』とかをやってくださいと。

hanatyan：最近は、オープンワールドのFPSもいろいろとありますからね。

→競技的な視点で『ブラックオプスII』を考える（3ページ目）

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データ

関連サイト

• 『コール オブ デューティ ブラックオプスII』公式サイト
• 電撃オンライン内特集ページ“電撃EXTREME EDGES”
• Tokyo Game Night !!
• 秘密基地GAMES